第25回 「非情の掟」
今回の題名を聞いただけで、胸騒ぎ。 「非情の掟」この言葉を初めて聞いてから、○十年!否が応でも、反応してしまう。(爆)
今回の、非情の『掟』とは・・・戦国の世の『掟』。国主の掟、父子の掟、家臣の掟、傳役としての掟・・・・情に流されず義を貫く、厳しく悲しい『掟』。そんな、千葉ちゃんと切っても切れない題名!?の今回、千葉ちゃん・板垣の登場は2シーン。話す言葉からは、既に手を離れ遠く見守るだけとなってきた晴信(市川亀治郎)への、傳役としての熱い思い信念、覚悟が伝わってくる。
最初の登場は、勘助(内野聖陽)から、由布姫(柴本幸)の言葉を伝えられるシーン。虎王丸を諏訪家後取りとし、四郎様は虎王丸を支えるようにと希望する由布姫。「四郎様、命!」の勘助は、それでは到底納得できない。叔父・諏訪満隣(みつちか)と千葉ちゃん・板垣も、そのことについて頭をいためていた。御屋方様と由布姫様の和子様・四郎様を跡取りとする為にも、虎王丸の憂いを取り除く術は?と腕組みする板垣。それがしにお任せくだされと、自信満々の表情の勘助を信頼し、任せることにした板垣だったが・・・。
晴信が信頼を寄せる、軍師・山本勘助の筈が、何時しか、晴信は、勘助と距離を置き由布姫とも距離を置く。気がつけば、勘助は由布姫のおそばで、その心は四郎様で一杯の様子。
そして、高遠城の再建を、馬場信春(教来石影政、改め、高橋和也)と勘助が話し合う場面。千葉ちゃん・板垣は、足からの登場。心憎い演出にニヤリ。四郎様が城主になったあかつきには自分も、お側に仕えたいと言う思いが詰まった、城の完成図を見て、勘助の暴走をたしなめる。御屋方様の言葉に従って四郎様の世話をしていると言う勘助に「傳役でもあるまい!」と遮り、「たとえ傳役であっても、杜役はいずれその役目を終えるのじゃ。その日の為に御使えするのが傳役じゃ。私利私欲の為に、御育てするような事があっては決してならんのじゃ。それをしかと忘れるな。」と、勘助に諭すように言った板垣の表情は、晴信の傳役として自ら選ぶであろう道への覚悟が、滲んでいた。もちろん勘助にはそんな板垣の胸のうちなど分かる筈も無い。
今回の晴信演じる市川亀治郎さんの表情は、見応え充分。ご満悦の公家との歌会の表情。一転して、三条夫人(池脇千鶴)が家督相続の話を口にだすと、初めて見せる信虎が乗り移ったような鬼のような表情。母親・大井夫人(風吹ジュン)との会話も、以前のような心を開いた晴信の面影は無く、よそよそしげな含み笑いにぞっとする。一方で、今川義元(谷原章介)に見せられた、大海原への憧れを勘助に話す、夢見る瞳。
晴信の若さ・蒼さがあちこちから垣間見える。純粋な若さと情熱が、駒井(高橋一生)に画期的な新しい国造りの法律、甲州法度を作らせる。法に反すれば晴信自身も罰するという斬新なものだが、晴信自身、自分が忌み嫌っていた筈の父と同様に戦に捕らわれつつある事には気づかない。まさに歴史は繰り返され、やはり、人は自らの体験からしか学べないのかもしれない。
海原を夢見る晴信を見つつ、勘助は四郎様の将来に自分の夢を重ねはじめる。軍師として晴信に使える思いは、どこへ行ったか・・・。どんな状況においても、常に夢を見る力を持っている勘助。しかし、千葉ちゃん・板垣の様に、ただ一人の人間にじっと使えた事がまだなく、自分の居場所が、いつの間にか、見えなくなっている勘助。大井夫人と虎王丸の涙の別れなど、想像する余裕は無い。次回、気がつけば、状況はますます悪化の予感だ。
今回の題名を聞いただけで、胸騒ぎ。 「非情の掟」この言葉を初めて聞いてから、○十年!否が応でも、反応してしまう。(爆)
今回の、非情の『掟』とは・・・戦国の世の『掟』。国主の掟、父子の掟、家臣の掟、傳役としての掟・・・・情に流されず義を貫く、厳しく悲しい『掟』。そんな、千葉ちゃんと切っても切れない題名!?の今回、千葉ちゃん・板垣の登場は2シーン。話す言葉からは、既に手を離れ遠く見守るだけとなってきた晴信(市川亀治郎)への、傳役としての熱い思い信念、覚悟が伝わってくる。
最初の登場は、勘助(内野聖陽)から、由布姫(柴本幸)の言葉を伝えられるシーン。虎王丸を諏訪家後取りとし、四郎様は虎王丸を支えるようにと希望する由布姫。「四郎様、命!」の勘助は、それでは到底納得できない。叔父・諏訪満隣(みつちか)と千葉ちゃん・板垣も、そのことについて頭をいためていた。御屋方様と由布姫様の和子様・四郎様を跡取りとする為にも、虎王丸の憂いを取り除く術は?と腕組みする板垣。それがしにお任せくだされと、自信満々の表情の勘助を信頼し、任せることにした板垣だったが・・・。
晴信が信頼を寄せる、軍師・山本勘助の筈が、何時しか、晴信は、勘助と距離を置き由布姫とも距離を置く。気がつけば、勘助は由布姫のおそばで、その心は四郎様で一杯の様子。
そして、高遠城の再建を、馬場信春(教来石影政、改め、高橋和也)と勘助が話し合う場面。千葉ちゃん・板垣は、足からの登場。心憎い演出にニヤリ。四郎様が城主になったあかつきには自分も、お側に仕えたいと言う思いが詰まった、城の完成図を見て、勘助の暴走をたしなめる。御屋方様の言葉に従って四郎様の世話をしていると言う勘助に「傳役でもあるまい!」と遮り、「たとえ傳役であっても、杜役はいずれその役目を終えるのじゃ。その日の為に御使えするのが傳役じゃ。私利私欲の為に、御育てするような事があっては決してならんのじゃ。それをしかと忘れるな。」と、勘助に諭すように言った板垣の表情は、晴信の傳役として自ら選ぶであろう道への覚悟が、滲んでいた。もちろん勘助にはそんな板垣の胸のうちなど分かる筈も無い。
今回の晴信演じる市川亀治郎さんの表情は、見応え充分。ご満悦の公家との歌会の表情。一転して、三条夫人(池脇千鶴)が家督相続の話を口にだすと、初めて見せる信虎が乗り移ったような鬼のような表情。母親・大井夫人(風吹ジュン)との会話も、以前のような心を開いた晴信の面影は無く、よそよそしげな含み笑いにぞっとする。一方で、今川義元(谷原章介)に見せられた、大海原への憧れを勘助に話す、夢見る瞳。
晴信の若さ・蒼さがあちこちから垣間見える。純粋な若さと情熱が、駒井(高橋一生)に画期的な新しい国造りの法律、甲州法度を作らせる。法に反すれば晴信自身も罰するという斬新なものだが、晴信自身、自分が忌み嫌っていた筈の父と同様に戦に捕らわれつつある事には気づかない。まさに歴史は繰り返され、やはり、人は自らの体験からしか学べないのかもしれない。
海原を夢見る晴信を見つつ、勘助は四郎様の将来に自分の夢を重ねはじめる。軍師として晴信に使える思いは、どこへ行ったか・・・。どんな状況においても、常に夢を見る力を持っている勘助。しかし、千葉ちゃん・板垣の様に、ただ一人の人間にじっと使えた事がまだなく、自分の居場所が、いつの間にか、見えなくなっている勘助。大井夫人と虎王丸の涙の別れなど、想像する余裕は無い。次回、気がつけば、状況はますます悪化の予感だ。