第27回 「最強の敵」〈1〉
いよいよ最後の戦いが迫る今回の千葉ちゃん・板垣。
前回は、目で物を言うが如く、黙って晴信の言葉を聞き、グッとこらえた思いを、表情に滲ませていた、千葉ちゃん板垣。しかし、晴信(市川亀治郎)の暴走はさらに、危険な方向に向かって加速していく様相の今回、千葉ちゃん・板垣は、ある決意の元、意を決し、勘助(内野聖陽)、晴信に、その思いを伝えることに。
オープニング、甘利(竜雷太)と二人、甲斐を、晴信を、案じる前回のシーンが流れる。重鎮二人ヶ並ぶだけでも見応え充分。二人の思いは、道筋さえ違っていても、行き着く先に違いは無い。甲斐の国への、武田家への熱い思いだ。
第二のシーンは、諏訪・上原城にやってきた晴信と、久しぶりに二人で話す板垣。嬉しそうな笑み溢れる表情が、諏訪の領地を、諏訪勢から奪うと言う晴信の提案に一変する。「そのようなことをすれば諏訪の人心は御屋方様から離れまする」と、諏訪城代として異議を申し立てるが「そうさせぬのがそちの役目であろう、諏訪に気を使うばかりが役目ではない。」と威圧するように見る。板垣の言葉を遮り、武田にさらに堅固な城を築きたいがどう思うかと聞いた晴信の心に、板垣の言葉が突き刺さる。 「さほどに恐ろしゅうござるか?戦に負ける事が。」「なにッ!」目をむく晴信に、くるり向き直りその目を見つめ 「殿!城をお造りになれば、他国へ、殿の怯えを見せることになりましょう。」板垣に、返す言葉が出ない。遂に、対決?!二人の間の雲行きが微妙におかしくなってゆく。
第三のシーン。甲斐の躑躅ヶ崎の館で、御屋方様から村上義清(永島敏行)攻めについて聞かれ「負けぬとは思いませぬ。が、さらに多くの兵を、失うことにはなるまする。」疲弊した領民達の為、しばし戦をひかえて欲しい思いを込めた甘利の言葉に「小善は大悪に似て、大善は非常に似たり。目先の小さきことに捕らわれていては、亡国の基ともなろう、非常に見えることは、この国を救うことにつながるのだ」重臣らの表情は揃って厳しく固いが、若き家臣らは、一気に攻めようと、血気盛ん。次なる敵は?と訊かれた勘助が「御屋方様の次なる敵はおやかたさまのごしんちゅうにござります。そのご心中の敵を見定めにならぬ限り、家臣の意が一つになることはなかろうと存じます」と答えると、晴信は怒り狂ったように、村上攻めに取り掛かる!と宣言した。ある思いを胸に目を伏せ頭を下げる板垣。
一方、苦々しい表情のまま頭を下げた甘利にも、ある考えが・・・。勘助を引き止め、何故、御屋方様に、今回献策せなんだのかと、問いただす。「たとい負けても、一つの負け戦が、後に、百の勝ち戦を生むこともござりまする。」「たわけ~!おぬしには負け戦のなんたるかも分からぬ。おぬしなどには、戦など、押すか引くかの駆け引きに過ぎぬやも知れぬが・・・」「・・・・おのれの利害のみに生きるおぬしなればこそ、御屋方様をお止めしようとはせなんだのじゃ!」「さような考えは持ちませぬ。」勘助の前に膝をついた甘利は「よーく聞いておけ、戦の勝ち負けとは、おのれが誰を裏切り、誰を裏切らぬかではない。生きるか死ぬかでもない。何を守り、何を失うかじゃ。守るものあらば、いかにしても勝たねばならぬ。それが戦じゃ。村上の首は、我が甲斐の国、数万の命じゃ。」思いを込め諭すように言い去る。肩に置かれた甘利の手の感触、甘利の言葉を噛み締める勘助。
暗い部屋で、じっと目を閉じ板垣が一人思いにふける。抜いた刀を灯にかざす。刃に写った眼に、武士(もののふ)の決意が・・・。台詞は無し、刀を、眼前でゆっくり鞘から抜いてゆく千葉ちゃん、緊張感張り詰めた1シーン。片手で刀を支える、千葉ちゃん・板垣の「迫力」「気」が伝わって来る。短いが、ファンには嬉しい貴重なシーン。「リゾート・トゥ・キル」にこんなシーンが・・・?!
見応え充分、見どころたっぷりの今回、後半戦は、次回につづく・・・・・
いよいよ最後の戦いが迫る今回の千葉ちゃん・板垣。
前回は、目で物を言うが如く、黙って晴信の言葉を聞き、グッとこらえた思いを、表情に滲ませていた、千葉ちゃん板垣。しかし、晴信(市川亀治郎)の暴走はさらに、危険な方向に向かって加速していく様相の今回、千葉ちゃん・板垣は、ある決意の元、意を決し、勘助(内野聖陽)、晴信に、その思いを伝えることに。
オープニング、甘利(竜雷太)と二人、甲斐を、晴信を、案じる前回のシーンが流れる。重鎮二人ヶ並ぶだけでも見応え充分。二人の思いは、道筋さえ違っていても、行き着く先に違いは無い。甲斐の国への、武田家への熱い思いだ。
第二のシーンは、諏訪・上原城にやってきた晴信と、久しぶりに二人で話す板垣。嬉しそうな笑み溢れる表情が、諏訪の領地を、諏訪勢から奪うと言う晴信の提案に一変する。「そのようなことをすれば諏訪の人心は御屋方様から離れまする」と、諏訪城代として異議を申し立てるが「そうさせぬのがそちの役目であろう、諏訪に気を使うばかりが役目ではない。」と威圧するように見る。板垣の言葉を遮り、武田にさらに堅固な城を築きたいがどう思うかと聞いた晴信の心に、板垣の言葉が突き刺さる。 「さほどに恐ろしゅうござるか?戦に負ける事が。」「なにッ!」目をむく晴信に、くるり向き直りその目を見つめ 「殿!城をお造りになれば、他国へ、殿の怯えを見せることになりましょう。」板垣に、返す言葉が出ない。遂に、対決?!二人の間の雲行きが微妙におかしくなってゆく。
第三のシーン。甲斐の躑躅ヶ崎の館で、御屋方様から村上義清(永島敏行)攻めについて聞かれ「負けぬとは思いませぬ。が、さらに多くの兵を、失うことにはなるまする。」疲弊した領民達の為、しばし戦をひかえて欲しい思いを込めた甘利の言葉に「小善は大悪に似て、大善は非常に似たり。目先の小さきことに捕らわれていては、亡国の基ともなろう、非常に見えることは、この国を救うことにつながるのだ」重臣らの表情は揃って厳しく固いが、若き家臣らは、一気に攻めようと、血気盛ん。次なる敵は?と訊かれた勘助が「御屋方様の次なる敵はおやかたさまのごしんちゅうにござります。そのご心中の敵を見定めにならぬ限り、家臣の意が一つになることはなかろうと存じます」と答えると、晴信は怒り狂ったように、村上攻めに取り掛かる!と宣言した。ある思いを胸に目を伏せ頭を下げる板垣。
一方、苦々しい表情のまま頭を下げた甘利にも、ある考えが・・・。勘助を引き止め、何故、御屋方様に、今回献策せなんだのかと、問いただす。「たとい負けても、一つの負け戦が、後に、百の勝ち戦を生むこともござりまする。」「たわけ~!おぬしには負け戦のなんたるかも分からぬ。おぬしなどには、戦など、押すか引くかの駆け引きに過ぎぬやも知れぬが・・・」「・・・・おのれの利害のみに生きるおぬしなればこそ、御屋方様をお止めしようとはせなんだのじゃ!」「さような考えは持ちませぬ。」勘助の前に膝をついた甘利は「よーく聞いておけ、戦の勝ち負けとは、おのれが誰を裏切り、誰を裏切らぬかではない。生きるか死ぬかでもない。何を守り、何を失うかじゃ。守るものあらば、いかにしても勝たねばならぬ。それが戦じゃ。村上の首は、我が甲斐の国、数万の命じゃ。」思いを込め諭すように言い去る。肩に置かれた甘利の手の感触、甘利の言葉を噛み締める勘助。
暗い部屋で、じっと目を閉じ板垣が一人思いにふける。抜いた刀を灯にかざす。刃に写った眼に、武士(もののふ)の決意が・・・。台詞は無し、刀を、眼前でゆっくり鞘から抜いてゆく千葉ちゃん、緊張感張り詰めた1シーン。片手で刀を支える、千葉ちゃん・板垣の「迫力」「気」が伝わって来る。短いが、ファンには嬉しい貴重なシーン。「リゾート・トゥ・キル」にこんなシーンが・・・?!
見応え充分、見どころたっぷりの今回、後半戦は、次回につづく・・・・・