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ばかな大将、ウイルスより怖い――そんな政権に揉み手で協力するNHKの大本営報道には、気を付けた方がいい。

2020年04月10日 | 社会・経済

#大竹まことゴールデンラジオ#金子勝 (文化放送 2020-04-10) 〈今夜の追加ビデオ〉

 

“ご飯論法”上西・法大教授「“不都合な真実を隠す政府”を国民は見逃さない」

  ※週刊朝日  2020年4月17日号に加筆


東京都の新型コロナウイルスの感染者が1日で100人を超え、感染爆発の危機が迫っている。法政大学教授で「国会パブリックビューイング」代表の上西充子氏が安倍政権に物申す。

*  *  *
 私が「ご飯論法(*注)」という言葉を広めたのは、二つの目的がありました。一つは、安倍首相はじめ閣僚の答弁が意図的に論点をずらしていることを、野党議員や国民に気づいてほしかったからです。聞いていることには正面から答えずに、はぐらかす。彼らがそうするのはやましいことがあり、不都合な事実を隠しているからです。

 二つ目は、そう命名することで「もうその手は通用しない」ことを彼らに知らしめるためだったのですが、いまや開き直っていますね。野党の質問時間を奪うだらだらとした説明も相変わらずですし、目に余ります。ご飯論法は今国会でも、「桜を見る会」や検察官の定年延長問題で随所に聞かれる。
安倍首相は「ウソつき」「印象操作」などと言い、野党議員を愚弄(ぐろう)するような答弁も目立ちます。衆院予算委員会で、辻元清美議員が「鯛(たい)は頭から腐る」と指摘したときに、安倍首相は「罵詈(ばり)雑言だ」という言い方をしました。「桜を見る会」について質問した小川淳也議員に対し、「レッテル貼りをするのは相手を攻撃する一つの手法なんでしょうけれど」と人をバカにしたような態度を取っています。

 ところが、ニュースなどではその部分だけが切り取られて報じられることが多いので、本当に辻元議員が罵詈雑言を言い、小川議員がレッテル貼りをしたかのように見えてしまいます。

 とはいえ、テレビやインターネットなどで国会中継をずっと見ているのも大変です。だから、私は夜の10時、11時くらいにその日の国会審議の見どころを「大相撲ダイジェスト」のようにやったらどうかと言っているんです。

 きちんと国会審議を見れば、不誠実な答弁をくり返す政府の姿勢が誰の目にも明らかになります。
安倍首相は保身のために「桜を見る会」問題から逃げ回り、新型コロナでは専門家の意見も聞かずに学校の一斉休校を決めました。いくら「私の決断で」「私の責任で」と言われても、説明責任を果たさないのだから信用できるわけがありません。

 2018年から、私たちは新宿や新橋などの街頭でスピーカーやスクリーンを組み立て、国会審議の上映会を続けています。「国会パブリックビューイング」の活動は、最初は通りがかりの人が見ていたのですが、SNSを通じて人々が集まるようになりました。

 政府がまともに答弁しようとしないから、野党側は資料や公文書の提出を求めるわけです。けれどもいろいろな理由をつけて拒んで、廃棄までしてしまう。政府のそういう姿勢がすべて露見するわけです。見ている人たちから時に失笑が漏れたり、いい質疑には拍手が起きたりします。私は国会を可視化することが、政治を正常化する道につながると実感しています。(本誌・亀井洋志)

*「ご飯論法」とは、「朝ご飯を食べたか」と聞かれ、朝食にパンを食べているのに「ご飯(米)は食べていない」と意図的に論点をずらしてごまかす、閣僚や官僚の答弁手法。

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緊急宣言の肝はここ 指定機関となったNHKの“大本営発表”
  日刊ゲンダイDIGITAL 2020/04/09

「最悪の事態になった場合、責任を取ればいいというものではない」――。安倍首相はきっぱりと、そう言い切った。

 緊急事態宣言を出した、7日夜の緊急会見。冒頭の耳を疑う発言は「次の予定がある」と打ち切ろうとした間際、「外国プレスの質問も1つ当ててください」と手を挙げたイタリア人記者に答えたもの。記者はこう質問した。

「これまで対策を講じた中で、イチかバチかの賭けが見られます。失敗だったら、どういうふうに責任を取りますか」

 1カ月ちょっと前、2月29日の新型コロナに関する初会見で、NHK記者の質問に安倍は何を語っていたか。

「私はこれまでも、政治は結果責任であると、こう申し上げてきました。私自身、その責任から逃れるつもりは毛頭ありません。内閣総理大臣として、国民の命と暮らしを守る。その大きな責任を先頭に立って果たしていく。その決意に変わりはありません」

勇ましい発言である。ところが、コロナ対応では何から何まで後手後手の場当たり。感染者は5600人を突破し、死者は110人を超えた。感染拡大を封じ込められず、とうとう史上初の緊急事態宣言に至った途端、いきなり「責任逃れ」とは恐れ入る。

 しかも緊急事態宣言で、経済活動は完全ストップ。

 これだけ「国民の命と暮らし」に最悪の事態をもたらした“戦犯政権”のトップが懺悔もせず、「責任を取ればいいというものではない」とはよくぞ言えたものだ。

■スタジオは責任逃れ首相の安全地帯

 安倍が会見を打ち切った足で向かったのは東京・渋谷区神南のNHK。何てことはない、「次の予定」とはNHK「ニュースウオッチ9」のスタジオ生出演だった。一応、キャスターとのQ&A形式で進行したが、安倍は言いたい放題。「人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減」「皆さまの行動変容、つまり行動を変えることが大切」と会見の内容を繰り返してばかり。
休業要請と補償をワンセットで講じない点も、「ある特定の業界にお願いをしても、損失は、その業界にとどまるものではありません」と安倍の屁理屈を垂れ流す。

 現金の一律給付も「リーマン・ショックの際は預金に回った」と言い訳させ、国民総スカンの布マスク2枚配布についても「何回も洗える」と正当性を主張させていた。

 スタジオには当然、「責任を取ればいいものではない」という仰天発言を追及するムードは一切なし。なるほど、安倍が会見場から逃げ出し、NHKに急いだわけだ。

 つまり、安倍にとってNHKは完全な「安全地帯」。驚くのは、これだけではない。午後8時台のニュースでは緊急経済対策について、これまでアベノミクスの恩恵を受けてきた某証券会社のエコノミストに、次のように語らせていた。

「経済活動が止まっている間の収入を何らかの形でサポートする。今、一番求められている政策」「日本の経済規模を考えれば全体としては今のところ必要な規模」――。NHKはタイミングも規模も「適切」と視聴者に伝えたいようだが、現実を直視すべきだ。

国民に我慢を押しつけるキャンペーン媒体
 安倍が「GDPの2割という規模」と胸を張る事業規模108・9兆円のうち、今年度補正予算案で賄う「真水」と呼ばれるのは16・8兆円。あとは、4分の1を占める26兆円規模の法人税や消費税の納付猶予などの帳尻合わせで、規模を水増ししたに過ぎない。

 目玉とされる家計や中小企業・個人事業主に対し、6兆円超の現金給付にしても8割の世帯は対象外。仕事を休んでも補償がなければ、大半の会社員は出社せざるを得ず、最低7割の接触削減なんて夢のまた夢だ。

 30万円を受け取れる数少ない世帯も①住民税が課されない所得まで減収、②収入が半分以下に減り、住民税非課税水準の2倍以下――と厳しい条件付き。都内の単身会社員の場合は月収8・3万円までダウン、あるいは半減の上で月収16・6万円まで食い詰めなければ、ビタ一文もらえない。

 条件を満たしても減収を証明する書類を市町村に示し、自己申告も必要で手間はかかる。まるで給付を求める人が窓口に殺到し、クラスター化するのを避ける狙いでもあるかのような煩雑さ。中小・個人への給付も売り上げ半減の事業者限定。そんな状況で中小企業が200万円を受け取っても焼け石に水だ。
その上、いずれの給付金も行き渡るのは、国会で補正成立後、各市区町村の執行に向けた補正予算案の成立を待たなければならない。準備が整うのは早くても7月ごろ。申請の審査に時間がかかれば、さらに待たされる。これでは緊急事態宣言下の1カ月を乗り切れるわけがない。一体どこが、タイミングも規模も「適切」なのか。

「NHK出演のエコノミストは『収まった後の景気刺激策を盛り込んでいる。先を見据えた政策という点では評価できる』とも語っていましたが、笑止千万です」と言うのは、経済評論家の斎藤満氏だ。こう続けた。
一方、本当に困難な状況にある企業や人々へのケアはないがしろ。既に実施中の無利子・無担保の融資制度も『コロナの影響の前から業績が悪い』と見なされたら、融資をはねられてしまう。コロナでダメ押しを食らった企業に救いの手を差し伸べなければ倒産か、廃業を選ぶしかない。このままだと、感染終息の前に、失業者があふれ返りかねません」

■海外の反応を借りて改憲ムードの音頭取り

 NHKに批判精神を望むべくもないのはとうに知れたことだが、緊急事態宣言を機に、ますます「大本営」化が進む恐れがある。

 この宣言の最大の肝は、特措法に基づき、NHKが政府の「指定公共機関」になったこと。法律上は、安倍が「生出演させろ」と指示することさえ、可能だ。
特措法の付帯決議で『放送の自立』『言論、表現の自由』への特段の配慮が盛り込まれましたが、予算・人事・制度を牛耳り、『NHK支配』を強めてきた政権に、そんな自制心があるとは思えません。特措法によると、NHKは政府との『相互調整』の下、視聴者に気付かれることなく、権力に取り込まれてしまう。行動変容だけを求め、補償はスズメの涙にもならない政権には無批判で、国民にひたすら我慢を強いる。そんなキャンペーン媒体に成り下がるのは目に見えています」(法大名誉教授・須藤春夫氏=メディア論)

「『緊急』をうたう以上、真剣にコロナ対策と向き合うべき。ところが、約1・7兆円の観光振興策をはじめ、現在休校中の小中学校への生徒1人1台のパソコン導入の前倒し、レアメタルの備蓄対策など、およそコロナ対策とは無関係な不要不急のメニューが紛れ込んでいます。

国難を理由に一致団結を呼びかけ、弱いやつはただ耐えろ。

 こんな政権がコロナを奇貨として、息を吹き返していることも、また悪夢だ。立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。

「宣言直後から、NHKが海外メディアを引用し、強制力も罰則もないことを強調。実行力を疑うような報道姿勢は、まるで『これが今の憲法の限界』と言いたげ。『だから改憲が必要』と、さらなる私権制限を強いる『緊急事態条項』を盛り込んだ安倍自民党の改憲案を求める世論づくりに手を貸す気なのか。欧米の民主国はあくまで人権尊重で、都市封鎖も手厚い補償とワンセットです。とにかく、緊急事態宣言は追い込まれた末の切り札。私権を制限、国民に協力を呼びかける以上、これまでのコロナ対策の総括と、十分な補償が大前提なのに、おくびにも出さないNHKの報道姿勢は本末転倒です」

 ばかな大将、ウイルスより怖い――そんな政権に揉み手で協力するNHKの大本営報道には、気を付けた方がいい。


今朝も雪が降っています。これから歯科へ行って江部乙に行きます。

「国会審議の上映会」NHKにはのぞみません。