YAHOOニュース(個人)
藤田孝典 | NPO法人ほっとプラス理事 聖学院大学心理福祉学部客員准教授1/9(土)
「最低賃金1500円」を訴える労働組合などの若者ら(2017年)(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
新型コロナ禍で存在感を見せている労働組合活動の数々
いま労働組合が熱い。
新型コロナ禍で生活困窮に追い込まれる労働者、休業者、失業者に対して、労働組合は積極的に相談支援活動、生活支援活動、場合によって炊き出しやカンパ金支給なども実施している。
労働者の危機に機敏に動き出す労働組合の存在は本当に頼もしい。
社会危機に対して、どの労働組合やユニオンがどんな活動をしているのか、注目いただきたい。
もし自分が困った際には、このような活発な動きを見せている労働組合に相談して、一緒に仲間に入って活動する方がいいだろう。
若者や女性、外国人など多くの人たちがいま、労働組合に魅せられて活動に加わり始めている。
飲食店ユニオン
@Uni_Restaurant
【拡散希望】緊急事態宣言による営業時間短縮要請の影響で、アルバイトのシフトが激しくカットされはじめています。
諦めないでください。
補償を得られる道を一緒に考えます。
ぜひ、ご相談を。
↓↓
飲食店で働く人たちが集まる労働組合には、飲食店で働いている人や働いていた人たちが集まっているし、介護や保育に関連する労働組合には福祉職が集まっている。
同じような経験を共有できる仲間と出会えるのも労働組合が求められる理由でもある。
自分の境遇や辛さ、苦しさ、仕事の意義や楽しさも分かち合えるだろう。
介護・保育ユニオン@総合サポートユニオン
@kaigohoiku_u
1月8日
株式会社ポピンズが運営する都内の認可保育園に勤務する保育士がユニオンに加入し、会社に団体交渉を申入れました。人員不足が深刻ななか、保育士が疲弊し、いつ集団退職が起きてもおかしくない状態です。何より子どもたちに十分関われていません。早急に人員増員を求めます。
これらの労働組合では給料未払いや残業代未払いの回収だけでなく、不当解雇や雇い止めの撤回、労災申請や労基署への通告、各種ハラスメントの是正、弁護士らと連携して訴訟活動など多岐にわたる支援活動を展開している。
労働組合員同士で助け合い、他の職場で不当な対応をされた仲間・組合員がいる場合には、時間に余裕がある限り、団体交渉に大勢で参加して、企業に要求をしていく。
1人の労働者は企業や経営者に対して声を上げにくいし、要求をするなど大変だが、労働組合を通じて団体交渉を申し込めば、それに企業は誠心誠意応じる義務が発生する。
1人の労働者の声は小さいので、スイミーのお話のように、小さな魚たちが集まって、大きな魚に食べられないように助け合う。労働組合では連帯感、団結意識が大事な理由だ。
須田 光照@sudamitsuteru
1月8日
年末からセクハラ解雇で東部労組と共に交渉していた女性が社長からの謝罪と慰謝料支払いの解決を闘いとった。社長からの交際の求めを断ったら仕事上の不利益を受けてクビに。うつ状態となった彼女は団体交渉で声を震わせて社長に抗議。理不尽に声を上げたことが最大の成果。彼女の勇気に続いてほしい。
それらの団体交渉によって多くの成果を労働組合は勝ち取り続けている。
みんなが何となくおかしいなーと思っていたことに対して、1人の労働者が労働組合を通じて問題提起をすると、職場全体の意識や慣例、被害状況が改善することがある。
つまり、企業や経営者は労働者への向き合い方を変えざるを得なくなる。
例えば、訳の分からないワンマン社長、ワンマン上司、不快な職場の人間関係も変わらざるを得ない。
1人の問題解決が職場や企業、業界全体に影響を及ぼすことができるのも労働組合に期待される機能と役割だ。
そんな支援活動が活発で積極的な労働組合には特徴があり、どれも個人加盟の労働組合、ユニオンということだ。
細かな説明は省くが、日本の労働組合は長いこと企業内労働組合が一般的だった。
「正社員クラブ」と揶揄(やゆ)されてきたように、正社員(大部分は男性)を中心に組織されて、彼らの代弁は一応おこなってきている。
いまでも正社員しか加入できない労働組合もあり、パートやアルバイト、非正規や派遣などの社員(女性や若者、外国人が多い)は労働組合の枠組みの外に置かれることも珍しくなかった。
今の時代は非正規雇用で働く人たちが約4割の時代だ。
男性の雇用の不安定化や収入減少に伴って、共働き世帯も増加し続け、女性労働者も外国人労働者も多い。
もちろん、男性正社員でも労働組合がない企業、労働組合が機能していない企業もある。
企業の外部に自由に加入できる労働組合があることも知っておいてほしい。
日本では社会に必要不可欠な労働組合が注目されなくなって久しい。
多くの人が労働組合に期待しなくなってから、長い年月が経ってしまった。
だからこそ、新時代の労働組合が活性化している現在、誰でも1人から入れる個人加盟の労働組合、ユニオンの活動から目が離せない。
こちらの雪の降り方もすごい。今朝は晴れていたので江部乙へと向かった。除雪を1時間ほどすると雲行きが悪くなってきた。これはまずいことになるかも、とすぐに帰宅。しかし途中の国道は時たまホワイトアウト状態。ハザードランプを点滅しながらようやく帰宅した。
雪の重みで幹の上部が折れてしまった赤松。