箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

森の浸りと痛み!

2020-08-25 | *編集・春/4月

森の浸りと痛み! 

  (* 管理人のあれこれ話し)

 四反田谷(自然6号路)の小さな渓流に下りてみる。

 

途中から急に水が溢れ出し、それが周りの少しの谷水を集めて

谷川になり箕面川に注いでいる。

岩場の間に大きな枯れ木が横たわり、その上に二輪の赤い

ヤブツバキの花が落ちている。

 

上から眺めていると、そこだけが急にスポットライトを浴びた

ように谷間が華やぎ、輝いているのだ。

ゆっくり慎重に斜面を下り谷底に近づくと、何か時々鳴声が

聞えてくる・・・?

水の流れにかき消されてよく聞き取れないものの、

岩場で耳を澄ましていると・・・

 

どうやらカエルの鳴声・・・ウシガエル? イワガエル?

二匹いるようで交互に鳴いている。

求愛行動なのかな?

人間のおじゃま虫がきても恋に夢中のようで、その鳴声は益々

熱を帯びてきているようだった。(笑)

 

木漏れ陽が渓流を照らすと、水面がキラキラと輝いている。

見上げればヤブツバキの紅花が沢山咲いている。

 

ここは野鳥の村と言われるだけあって、沢山の鳥たちが

飛び交っている。

 

こんな谷間で一人浸っていると、自分がすっかり自然の一部に

なったようで、人間を忘れてしまいそうになる。(笑)

 

小さなタチツボスミレが薄紫の清楚な花を咲かせ、風になびいて

いるのに見とれた。

 

清水谷から自然8号路を上り、北摂霊園の満開の桜を見ている

と、霊人たちも今頃お花見をしていることだろう・・・

などと想いを馳せる。

 

高山の村落を経て明ヶ田尾山へ向かう谷間で、それまで痛みを

感じつつも何とか歩いていた右足がとうとう動かなくなった。

足裏を地面につけるだけで 激痛!

何だこれは?

 

ここで半分の折り返し地点だから、まだまだ歩かねばならない

というのに・・・

ケイタイは繋がらないし、一人のハイカーとも出会わない谷間で

不安になってきた。

それにイノシシの足跡を幾つか見つけると、とても野宿するような

勇気もなく、痛む脚を休めほぐしながら苦悩した。

 

しかし、一時間も休むと何とかストックを頼りに左足で歩き始めた。

早くしないと日が暮れる・・・

 

それから必死の思いで尾根にで、梅ヶ谷へ下り、また斜面を登り

時には四足になって鉢伏山を経て何とか下ってきた。

 

よかった・・・ 安堵!

 

今日の前半、あの四反田谷で自然の一部になったようだ・・・と

浸っていた至福の一時間と・・・

後半、明ヶ田尾山の谷間で痛みと苦悩していた一時間と・・・

同じような所にいたのに、この落差はどう違うというのだろうか?

 

そこには「痛み」と言う人間的な意識のあるなしによっての差で

あったこと・・・のみ。

 

家に帰り、熱い風呂に入りながら痛んだ脚周辺をマッサージして

いたら治まってきた。

 

人間も獣、鳥、昆虫などもそうだが、自らの意思や都合で動く事が

できる。

しかし植物や樹木は大地に根を下ろし動かないし、

勝手に動けない。

鹿に樹皮を食べられても、虫に食われ、天候に苦悩しても

じっと我慢している。

小さな木から大樹に至るまで、春になれば年に一度は新芽をだし

常緑樹でも若葉と入れ替えて成長していく。

それなのにただそこに沈黙し、たたずんでいるだけ。

そして動ける人間や動物たちよりも遥かに長い年月を

生きている。

(時には屋久島の縄文杉のように7000年も~)

 

この自然界の静と動の違いは何だろうか?

自然界の生物は人間がいなくても生きていけるが、

人間は自然なしでは絶対に生きてはいけない・・・

 

どんなに万物の霊長と威張って見ても、科学技術がどんなに進歩

しても、ジャガイモ一個、牛1頭の生命を創ることもできない。

そうなれば好物の肉じゃがも作れない・・・(笑)

 

やはり人間は自然界の生物と共存共生していかねばならない

事を実感する。

それなのにこの地球の環境破壊はひどい・・・

自然が破壊され、最近の気象異常や天変地異をみると

人間の自然との対立の結果なのかな~ と思ったりする。 

 

そんな取り留めのないことを考えながら風呂の湯船につかり

浸っていると・・・

このひと時もまた、あの谷間の自然と一体となっていたときの

ような、違った浸りの幸せ感だな~ と、トロンとしてくる。

 

お陰でゆでだこになってしまった。(笑)

 ’10-4-17  (晴れ)

 

 

 


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初めての箕面滝!

2020-08-25 | *編集・春/4月

初めての箕面滝!

 今日(19日)は初夏を思わせるような、快晴のお天気です。

朝方に箕面駅前にある「箕面市観光案内所」に立ち寄り、先日この

ブログでご紹介した「救急ポイント」の記入された地図・・・

「箕面の森ハイキングマップ」を頂きに行きました。

カラー刷りの見やすい地図で、大変ありがたく感謝です。

 

私がその地図を広げてみていると、前方で同じように地図を広げて、

首を傾げている同年輩の方がおられました・・・

横のベンチには奥さまかな?  が、座っておられます・・・

私と目が合うと、その方は近づいてこられ・・・

 

     *  あのう・・・ まことにすいませんが、箕面の滝へはどう

         いったらいいのでしょうか?

(どうやら、箕面は初めての方のようです)

・  ハイ!  箕面の滝へはこの前の店通りを上がって行けば、

   約50分程で着きます・・・  一本道ですから大丈夫ですよ!

     *  そうですか・・・  ありがとうございます・・・

・  失礼ですが、箕面は初めてですか?

     *  ハイそうです!  私たちは札幌からなんですが、いま

         豊中の息子の家に来てまして・・・

         今日は初めて二人での外出です・・・  

         何分よく分からなくて・・・

・  そうですか!  それは遠い所から・・・  もしよろしければ、私は

   滝を通って勝尾寺のほうへ行きますので、途中までご一緒しま

    しょうか?

     *  それはそれはありがたいのですが・・・

        本当によろしいのでしょうか? 

        実は・・・ 家内は少しアルツハイマー病でして・・・

        ゆっくりなもので・・・   ご迷惑に・・・

・  私は大丈夫ですよ・・・  ゆっくりと歩きましょう・・・

 

私はお二人を案内しながら、滝道へと入りました・・・

奥さまは少しうつろな様子で、時折私の顔を覗き込んでは、どこの人

かな?  と、怪訝な顔をされています・・・

そのたびにご主人が すいません! と、私に謝るのですが・・・

・  どうぞ、私のことは気になさらないでください・・・ 

 

ご主人は奥さまの手をしっかりとつなぎ、耳元でしきりに話し掛けて

います・・・

「母を背負う銅像」の前後には、白紫のシャガ(胡蝶花)の花が

いっぱい咲いています・・・  

花がお好きだという奥さまはじっと眺めておられます・・・

お土産や、もみじの天ぷらを揚げている店を過ぎ、明治の趣きのある

建物 ・橋本亭に着きました・・・

丁度、「お人形展」をされています・・・  

特徴のあるお人形に、奥さまはじっと見とれていました。

     *  家内は若いときから人形が好きでして・・・

 

その横の一の橋から下を流れている箕面渓流を眺めている時で

した・・・

     *  きれいね・・・  いいわね!

奥さまが初めて声をあげられました・・・

そんな奥さまの嬉しそうな笑顔をごらんになって、ご主人がつぶやき

ました・・・

     *  久しぶりに見る笑顔です・・・

・  そうなんですか・・・  よかったですね!

ご主人の目にはうっすらと涙が滲んでいます・・・

ここまで、私には想像もつかないようなご苦労や心配、それに不安な

気持ちをお持ちになって過ごしてこられたのでしょうね・・・

私は よかったですね!  の一言を言うのが精一杯でした。

 

音羽山荘では、お昼から結婚披露があるようで、新郎新婦を送迎する

人力車の走行テスト? をしていて、しばし見とれていました。

奥さまは、それから龍安寺の境内から回りの森を見上げられた時

にも、楓橋の袂に咲いていた八重桜を見ていた時・・・

落合橋から箕面渓流を眺めた時・・・

釣鐘淵から若葉の出始めたイロハモミジの大木を見上げていた時・・・

そして、大滝に近づき ド ド ド ド ド と、流れ落ちる滝を遠望

された時にも・・・

同じ言葉を発せられてしばし立ち止り、満面の笑みをたたえておられ

ました。

 

ご主人からは歩きながらいろんなお話を伺いましたが、プライバシーも

あり、この誌面での記載はできませんが・・・

奥さまのこんなに生き生きとした姿を見るのは、何年ぶりの事かと・・・

そのたびにご主人は、涙を拭われるのでした・・・

一時は二人の先行きを心配して、死ぬ事さえ考えたこともあるとか・・・

でも、こんなに嬉しい日もあるんですから、これからも頑張って生きて

いきます・・・ と、力強くおっしゃいました・・・

 

山裾に咲く小さな白い花、薄紫色のスミレの花・・・

奥さまはそんな小花を見つけると、そこに座り込んではじっと見つめて

います・・・  小鳥たちが春のメロデイを奏でています・・・

木もれ陽が滝道を照らしています・・・

私は当初、箕面の案内や周りの説明をしていましたが、その内に、

このお二人には、何も言葉はいらないのだ・・・ と、実感しました。 

森の自然の力が、お二人の心に感動を与え、温かい交わりを与えて

いる事を感じました・・・

ただ私はそっと寄り添っているだけで、他には何も必要がないこと

を・・・

いづれ近いうちに、奥さまの記憶がなくなってしまうこと・・・ を、

聞きました。

いまこの時を大切に過ごしたい・・・と願う、ご主人の心の叫びを感じ

ました。

 

大滝の前で私はたこ焼きを買い・・・ 

これが大阪名物のたこ焼きです!  と、差し出すと・・・

お二人は珍しそうにつまようじで口に入れながら・・・

     *  美味しい!

お二人同時に言われたので、皆で笑ってしまいました。

 

時計を見ると、ここまで120分程 経ています・・・

しかし、ゆっくりと奥さまの歩調に合わせ、休み 休み・・・ 

森を見上げ、渓流を見下ろし、花を愛で、鳥たちのさえずりに耳を傾け

ながら、箕面の森をゆっくりと歩いてきました・・・ 

私もこんなにゆっくりと、滝道を味わいながら歩くのも、久しぶりの事

です・・・

いいものです。

 

私は、もう少しご一緒しようか・・・ とも思いましたが・・・

いま何よりお二人が、お二人での時間を大切にされ、気ままに過ごし、

沢山の 良い思い出 をつくられる事のほうが大事で、幸せなことの

ように感じました・・・

何度も 何度も、ご主人から御礼の言葉を頂きましたが、私の方が

むしろ名残惜しい気持ちを抑えて、お別れしました。

 

しばらく歩いて振り返ると、しっかりと手をつないだお二人の姿が幸せ

そうで・・・ 

私もつい涙ぐんでしまいました・・・

どうぞ、「残り少ない日々・・・」 と、おっしゃったその日々を、大切に

お過ごしください・・・

お二人の幸せを、心からお祈りしております。

 09-4-19 (完)


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森で独立宣言!?

2020-08-25 | *編集・春/4月

森で独立宣言!?

 今日、西江寺の裏山 聖天の森を抜けると、モチツツジのピンクの

花が一輪咲いていました・・・ もうそんな季節なんですね。

こもれびの差し込む森の中ではヒヨドリが二羽、あの大きな鳴声で

飛び、交っています・・・

遠くではウグイスが鳴いています・・・

森の樹木は、待ってましたとばかりに若葉をつけ始めました・・・

いい季節になりました。

 

「みのお山荘・風の杜」へ向って、細い山道を登っているときでした・・・

横手の森の中からなにやら大声で叫んでいます・・・

なにごと!?

耳を澄まして聞いていると・・・  どうやら英語のようです・・・

更に聞き耳を立てていると、どうやら英文を暗記し、それを誰かに

チェックを受け、指摘されながらまた叫んでいるようです・・・

 

うん?  

どこかで聞いたようなフレーズです・・・?

そうだ!    アメリカの独立宣言文の一節だ!

というのも、昔々もう半世紀近く前の学生時代に、この文を暗記させ

られて、覚えられなかった苦い記憶が蘇ってきたからなのです・・・

古いですね・・・ (笑)

でも、人間の記憶ってすごいな!  と、我ながら感心ものです。

聞いていると、学生なのか、社会人なのか分かりませんが、どうやら

5-6人ぐらいのようです。

 

この森の山頂には宿泊施設があることもあり、時々この辺で変った

人?に、出会うのです・・・

最も心ときめいたのは、若いお二人が誰もいないだろうと、抱き合って

いる所に出くわした時でした・・・ (笑)

立ち止って彼らが過ぎ去るのを待つのもおかしいし、更に覗き見をして

いたと思われるのはもっと心外なので、無理と音をたてて登っていくと

ビックリされ、二人とも照れくさそうにして モジ モジしていました

が・・・

おじゃましました!   すいませんね!  

でも、この道しかないのでお許しを・・・! (笑)

何だか青春時代の甘酸っぱい ドキ ドキ感を想いだして、懐かしく

思った次第です。

それにしてもここはハイカーの通り道ですから、ここではそれ以上に

進まない方がいいのでは?   要らぬお節介ですが・・・ (笑)

 

脱線してしまいましたが、そう言えばこんな事もありました・・・

急に軍隊のような迷彩服を着て、機関銃やピストルを持って木蔭に

伏せている人々を見たときは、もうビックリしました・・・

突然にタイムマシンで、戦場にでも来てしまったのかと思い

したよ・・・

こんな趣味同好のサバイバルゲームがあるんですね。

よく見たら若者というよりも、いいオッサン達でしたから余計に唖然と

してしまいましたが・・・ (笑)

 

こんな事もありました・・・

この斜面の細い山道の上から、ファッションショーの帰りか?

と、思うようなミニスカートをはいた、うら若き4人の女性が降りて

きました・・・

靴は流行りの高下駄のような物や、タウンシューズ、ハイヒールに近い

ような靴を履き、歩きにくそうです・・・

私はその違和感に一瞬、自分の方の格好を改めて見回したぐらい

です。

ここは ジャングル バーか? (笑)

聞けば宿泊施設で、駅まで 20-30分で歩けると聞いたとか・・・ 

その格好で・・・ まさか?

 

その他にも・・・

太極拳? 空手? 何だか分かりませんが、気合を入れて型をつくって

いる、少し剥げたオジサンもおられました・・・ 

(ハゲは余計ですが・・・)

急に後方から ハー オリャー と大声を出されて、もう私は10cm

ぐらい飛び上がりましたよ  (笑)

 

話がアチコチに飛んですみません・・・  思い出しついでです・・・

あの独立宣言?  に、話が戻りますが・・・

聞いていると、先輩からこっぴどく注意されていた人が、急に大きな

声でまた叫び始めました・・・ 大変ですね!  ご苦労様です。

 

箕面の森とアメリカの独立宣言とは、何の係わり合いもないと思い

ましたが、あの1776年7月4日の頃の箕面は、どんな所だった

のか?   

なんてことを考えながら歩いていると、いつの間にか才が原林道から

箕面ビジターセンターに到着していました・・・

不思議とこの間の景色は何一つ覚えていないのです・・・

私は考え込むと、意識がなくなるようで恐いです (笑)

 

何でも結び付けて考えなくてもいいのですが・・・   

ついでなので・・・?  

箕面とアメリカの独立宣言と、何か関連がないか?  と帰宅して

書斎をかき回しましたが、関連資料はありませんでした・・・ (笑)

しかし、アメリカのその日の75年前(1701年)には、赤穂浪士の

大高源五が、箕面の萱野三平と共に、勝尾寺から箕面の滝を訪れて

いる史実。

また、53年後(1829年)には、頼山陽が母と共に箕面の紅葉狩りに

訪れた史実。

遡れば、その1126年前の西暦650年には、役小角が箕面寺

(現在の瀧安寺)を創建したとありましたが・・・

双方の関係は全くありませんでした・・・ (笑)

何をいいたいのか?  自分でもわけが分からないのでヤメます・・・ 

古い話です!

 

それにしても なぜ?  

あの森の中で、アメリカの独立宣言なのでしょうか・・・?

理解できません!  単なる練習、訓練? 他に?

それを考え出すと眠れそうにありませんので・・・ 

これもヤメにします!

 

今日は意味不明の話ですいません・・・! (笑)

 09-4・13 (完)


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自然のもてなし・・・花の舞い!

2020-08-25 | *編集・春/4月

自然のもてなし・・・ 花の舞い!

 今日はうす曇りの茶園谷から谷山の尾根道を通って谷道へ下りて

きました。

 

うん?  珍しく谷川の水の流れが聞えます・・・  まさか! 

やっぱりそうでした・・・ ここ数年になかった渓流の響き・・・  

近づいてみると、いつも乾ききっていた谷間にしっかりと水が流れて

細い谷川になっています。

へ~   生きていたんだ・・・  感激です。

渓流の音を聞くのが好きな私は早速、谷川の流れに手を入れて

みます・・・

もう冷たさはなく、温かさを感じる春の流れでした。

 

才が原の森へ向かう途中、二十二曲がり谷との合流付近には

樹齢80年以上のスギやヒノキと共にケヤキやモミジ、ヤマザクラ

などがあり、昼なお暗き森となっています。

私は腰をそらして近くの大きな木を見上げました・・・

高さは20m近くあるような高木ですが、深い谷間にある木は

いづれも太陽に少しでも近づくようにと競争して、高く高くとなって

いるようです。

 

見上げた上空は曇り空に逆光で、幹も枝も墨絵のように黒く見え

ますが、それがまた幻想的で何とも美しい絵模様となって広がって

います。

その自然美には、言いようのないデザインインパクトを感じました・・・

きれいだな・・・!  と しばし見とれていました。

 

その時、上から何か白い物が舞い降りてきて足元に落ちました・・・

それもあの竹トンボが下りてくる時のようにクルクルと回りながら

落ちてくるではありませんか・・・  なんだろう? 

見上げているとまた一つ また 一つ・・・ よく見ると真っ白い花ガラ

です。

小さな花びらでなく花そのものなのです・・・  きれいだな・・・

 

そのうち春風が一吹きしました・・・  するとなんと!   

空から数十もの真っ白い花ガラが一斉に舞い降りてくるではあり

ませんか・・・

この光景はなんと言葉で表現してよいのやら・・・

薄暗い森の中で急に 白い森の妖精たち が舞い降りてきたような

・・もうビックリの感動ものです・・・

 

見ると私の足元周辺 3M周りが白い花でいっぱいになりました。

私の見上げたここだけに何と言う現象でしょうか?・・・

不思議な感覚にみまわれました。

 

ここへ来る前に、私はしらみ地蔵から七町石を西へ向かう狭い山道に

差し掛かった所でも、思いもよらない花道を歩いてきたところでした。

それは真っ赤なヤブツバキの花ガラが沢山落下していて、山道を

埋めつくしていたのです・・・

さらにその上には散った山桜の花びらが幾重にも積もっていて、美しい

花道が出来ていたのです。

タイの国王が道を歩くたびに、美しい付き人がその道の前に沢山の

花を蒔いている姿をTVで見たことがありますが・・・

私もそんな国王になった気分(笑) で 歩いてきたところでした・・・

 

森の中に開けた才が原池で一休みをしていると、池面が白い花びらで

いっぱいです・・・ 野生の山桜 エドヒガンの花びらで埋まって

います・・・ 

いつもと違う何とも絵画的な光景です。

 

更に、その森の間からはコバノミツバツツジ(ヤマツツジ)が見え、

ピンク色の花の群れが池面に写し出されていて、春風が吹くたびに

水面が揺れ動き、花の舞い姿のように見えました。

 

次いで、私が才が原林道脇の丘の上に入っていくと、そこには

小さな花を満開に咲かせているヤマツツジの群生している所があり、

それはそれは見事な美しさに出会いました・・・

私はその満開の花のトンネルの下に座り、しばし静かに自然の美に

包まれて至福の一時を過ごしました。

 

 今日はこんなにも森からの美しい自然のもてなしを受けるとは思いも

よりませんでした。

 

私は山や森を歩いていて、散策中にはこれまでいろんな自然の

厳しさを思い知らされたり、また実際に恐いと思う時も多々あり

ました・・・

しかし、山や森の小さな出来事を通して、いつも私の心を癒し、慰め、

温めてくれて、全てを優しく包んでくれる感激と感動の場所でも

ありました。

   

今までの長い人生でこんな所は他にはありませんでした・・・。

 

 今日は、箕面の森からの 美しいもてなし を頂き、嬉しい感謝の

一日となりました・・・。

 

夜も、同じようにいい夢を・・・ 

できればタイの王様にでもなったような夢を一度でも見たいもの

ですが・・・?  (笑)

 

08-4・15 (完) 


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小学生はいずこへ行ったやら・・・?  

2020-08-25 | *編集・春/4月

小学生はいずこへ行ったやら・・・?

 箕面駅前を9時12分発、「粟生間谷」行きのバスに乗るために、私は朝食も

とらずに走ってやっと間に合いました。

これを逃すと次は90分後です。 かなり不便です。

ふ~ふ~と息がやっと静かになったかと思うともう 「外院」のバス停です。

その間10分位ですが、歩くと山麓沿いのアップダウンが結構あって、一度

歩いて試したら80分もかかりました。

 

今日はここからウツギ谷経由、勝尾寺南山から谷山尾根~ の予定です。

ウツギ谷に入るともうそこは別世界です。

新緑の若葉が太陽に映えて森の中が明るくなったようです。

横を流れる渓流は私の大好きな谷川の一つで、夏はここで必ず顔を洗い汗を

流します。 

冷たくて気持ちのいいこと・・・ 最高ですよ。

ヒヨドリやウグイスなど鳥が沢山鳴いています。

 

森に入ってしばらくして山裾に3台の自転車が置いてあります・・・ 誰の? 

人影が無い・・・

すると、下の川のほうから子供の歓声とはしゃぐ声が聞えてきました。

川の中で水の掛け合いをしたりして賑やかなことです。

 

通り過ぎようとしたとき・・・下の方から急に・・・

     *  オジさん!・・・ この道まっすぐ行ったらどこいくのん?

 と 大きな声。

いろんな所へ行けるが私は・・・

・  勝尾寺の方だよ・・・

     *  ありがと!  オジさん・・・ 

と 返ってきたが、まさか自転車で行くはずもなく、適当に応えたのがいけな

かったのだが・・・。

 

奥の池に着いた時、後ろからあの3人組が自転車を押しながら上がってくる

のが見えた。

ここまでは平坦な上り道で、道幅もある林道なので大丈夫なのだが、この先

からは全くの細い山道になる・・・。

私は彼らを待って注意をしようと思ったが、山道を見たら引き返すだろう・・・

と思い、先を急いだ。

それにしてもよくこんな所まで来て遊んでいるんだな・・・

地元の小学生かな? と 考えていた。

 

やがて分岐点に出て、右に行けばウツギ池から急な山道となり勝尾寺への

昔の旧参道に続く・・・

左に行くと、くねった細い山道で急坂が続き、尾根に出るまでは結構歩く。

私は左に入りしばらくしてから一山超える前に一休みをしていた時だ・・・

 

なんと言う事だ ! 

下の方からあの3人組が自転車を担いだり、後ろから押したり、転びながらも

 ふ~ふ~ しながら上ってくるではないか・・・ 

まさか?  しまった! 

あの時、いいかげんに応えた事を猛烈に反省です。

 

それにしても馬力があるな・・・ びっくりだ。

     *  オジさん・・・ もうすぐ?・・・ お寺・・・ 遠いな、しんどいわ!

と、言いながら汗びっしょりで、とうとう私の休憩場所まで上がってきた。

彼らをどう説得しようか・・・? 

 

私は責任を感じ、リュックの中から自分のお昼のおにぎり、パン、バナナ、

それにチョコレートやお茶の2リットルボトルなど、あるもの全部を出して・・・

よくがんばったな! これ食べなさい・・・ と 前に出した。

3人は喜んで飲んだり、食べたりして一気に全部を平らげた・・・

私にも少し残す事なんてこれっぽっちも考えてないようだ。 

仕方ないか・・・ (笑)

 

それから彼らが落ち着いたところで地図を出して、ここから君達の自転車で

山越えは無理な事や、ここからの道のりを詳しく説明していたら・・・

     *  ほんなら自転車ここへ置いとくから、オジさん連れてってや!・・・ 

と、きたもんだ。

私ははっきりと断った。

     *  しゃあないな・・・ ほんなら引き返すわ・・・ 

と、やっと分かってくれた。

 

それにしても元気な子供たちに、私もタジタジだ。

すると一番元気なリーダー格の子が話し始めた・・・

     *   こいつな! 

           (後ろにいた上品な顔の坊ちゃんに向かって・・)  

          5年やねんけどな・・・ うちの近所に引っ越してきよってん

          けどな・・・ 学校でごっつい じめられ よってんな・・・ 

          そんでオレな 6年やろ・・・ 

          5年の教室へ行って怒たったんやん・・・ 

          そんでもこいつ可哀想やん・・・ そんでオレ、山すきやん!

          今日な、友達誘ってこいつも一緒に連れてきてやってん・・・

との事。

 

坊ちゃんは汗を服でぬぐいながら、生き生きした顔をしているので、よほど

楽しんだろうな・・・ と、感じた。

それにしてもこの6年生はリーダーシップがあるな・・・ 

・  いいとこある・・・

と、それなりに誉めてやったら・・・

     *  オジさんやったら いじめられてたら どうしてやる・・・?

ときた・・・ 負けそう!   

昔の武士道なんかを引っ張り出して、まじめに正義の話などをしようと

構えてみたものの・・・ はしゃぎ出すので・・・

・  おじさんも君と同じようにすると思うよ・・・

と。   

 

・  どこの学校? 

と 聞いたら・・・ 

     *  ○○小学校・・・

・  あの吹田の方の?   

     *  そうやで ! 

地元とばかり思っていたら ビックリ!

     *  オジさんな・・・ 千里中央からまっすぐやんか・・・

・  それにしてもよくこの森が分かったね・・・

     *  そやかて、山に向かってまっすぐ来ただけやで・・・

と・・・ 恐れ入りました。

この年にしてこの男気のよさは、将来大物になるな・・・ と、

見入ってしまいましたよ・・・ (笑)

 

私は地図を一枚渡し、真っ直ぐの道だから大丈夫と思うが、念のためよく説明

をしたら、3人ともうなずいて・・・

     *  オジさんありがと・・・

と、言うと、来た道を下っていった。

後ろから見送ったが、帰り道は自転車が楽なのか、賑やかな歓声が森に

こだまして見えなくなってからも 山びこ のように声だけが風に乗って聞えて

きていました・・・

大丈夫だな・・・?

 

私は再び山道を歩き始めた・・・

しかし、心配性の性分がムクムク・・・ もし、他の細道に入っていったら・・・

あの調子で怪我でもしたら・・・

考える程にやっぱり心配がつのり、森を楽しむどころではなくなってきたので

、引き返す事にしました。

それから彼らの形跡を気にしながら、朝の降りたバス停まで戻って来たの

だが・・・

 

小学生はいずこに・・・?  

もうとっくに帰途についたようだった。

(もっとも翌朝の新聞をくまなく見て・・・ 不明やケガの小学生の記事がなく

ホッとしたものだが・・・)

 

朝降りたバス停のベンチに腰掛け一休みしながら、再度 山へ登る気にも

ならず・・・

今日の山はなんだったの?

それにしても・・・ お腹がすいたな・・・!  

カラのリュックを恨めしく思いながら 朝も昼も抜きで・・・

しかも、次のバスが来るまでは、まだ70分もある・・・

ダイエットでまあいいか・・・! と、無理やり腹を納得させるのでした (笑)

 

振り回されて もう~ 喉が から から です!

 07-4・28 (完)


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山を再び歩ける事に・・・涙! 

2020-08-25 | *編集・春/4月

山を再び歩ける事に・・・ 涙!

 今日は、箕面・西江寺の裏の聖天山から大阪を一望すると、春霞みが

かかっていて、いつも見える遠くの山々や、その手前の大阪ビジネス街の

ビル群は見えません。

 

先程西江寺境内で一人のお年寄りのお婆さんが、一人でおにぎりを

食べていました。

朝ご飯? 

横にはリュックサックと杖があり、よく見ると山靴を履いておられ、

もう裏山を一回り歩いてこられた様子です。

朝早くからお元気だな・・・と。

私が会釈をすると、お婆さんも頭を下げながらニコニコされている・・・

お一人でもしっかりと山道を歩かれるのだからお元気に違いない。

それにいかにも年季が入った落ち着きのある仕草・・・山や森や自然が

大好き様子が見て取れる。

いいお年の取り方だな・・・笑顔が自然で美しかった。

 

それから私は、才が原林道へ向かう途中の森の中を歩きながら・・・

朝方、箕面の駅前で出会った一人の男の方がどうも気になって仕方が

無かった。

私と同年輩位の年格好だが、左手が麻痺しているようで、不自由な手で

リュックを何度も身体をねじらせながら、四苦八苦しながら背に担いで

おられた・・・  右手には杖を持ち・・・

私が印象に残ったのはそんな哀れみの仕草ではなく、それがいかにも

楽しそうでニコニコされて、実に幸せそうな笑顔が心に残っていたのだ。

どうしてこの方はこんなにも生き生きとして楽しそうに・・・嬉しそうにされて

いるんだろう・・・ と。

 

私はやがて、林道から地獄谷に入り尾根道を経てこもれびの森に入り、

ゆったりといつもの私モードで自然を満喫し浸っていました。

今は、コバノミツバツツジが満開です。

モチツツジも蕾が膨らんできました。

樹木は一斉に新芽をだし、森全体が生き生きとした躍動感に溢れてて

います。

樫の木などの常緑樹は新旧の葉の交代で、昨年の古い葉がパラパラと

落ちてきています。

ウグイスの独奏は見事です・・・ 小鳥がいっぱいです。

まだ、エドヒガン桜や山桜も咲いています。

それに赤い藪ツバキや黄色のミモザや山吹も咲いています。

まさに春爛漫です。

 

私は体いっぱいに春を満喫した後で・・・やがて、ばばたれ坂を下り、

箕面ビジターセンターへ到着、ここでお昼にする事にしました。

森の博物館の前に木のベンチがあり、前の野草園を見ながらおにぎりを

食べていました。

イロハモミジが新芽を出して、それが赤ちゃんの手のひらのようで・・・

とても可愛く見とれてしまいました。

食事が終わり、ポットからコーヒーを飲んでいる時でした。

 

野草園の下のほうから、杖をつきながら不自由な手を庇うようにして、

ゆっくりと歩いてくる方がいます。

朝に駅前で出合った方です。 

その方は元気な声で、* こんにちわ・・! と、私に挨拶されると、

私の座るもうひとつ横のベンチに座られ、苦労しながらリュックを下ろして

います。

私も ・ こんにちわ! と返しながら・・・ 相変わらずニコニコされている

のが気になっていました。

 

背からやっとの思いでリュックを下ろされ ホッ!とされている時に、私は

なんとなく・・・

・  春ですね・・・ 

と 声をかけてみました。

  *  そうですね・・・ 

と、言われて・・・ しばらく静かなので、私が再び顔をその方に向けた時・・・

目からいっぱいの涙を流されているではありませんか・・・

 

・  え!  大丈夫ですか?  どうかされましたか・・・?  

しばらくしてその方は、私のほうを向き、満面の笑みを浮かべながら・・・

  *  ええ、大丈夫です。  ありがとうございます。  

      私、2年前に・・・この先の山の中で急に倒れまして・・・ 

      運よく しばらくして通ったハイカーの方に助けられて、救急車で

      運ばれまして・・・脳梗塞でした。 

      命も危なかったようですが・・・ 何とか助かって、それでも

      左半身不随でした。 一時は人生終わりだと諦めましたが・・・

      もう一度だけ好きな山を歩きたいと思い、 必死にリハビリを

      しました。 

      今日は、あの日から2年目ですが・・・ この日に合わせて懸命に

      やってきましたので・・・ それが実現して、嬉しくてなりません。  

      山を再び歩けるなんて・・・ もう嬉しいのなんの・・・ 

      見るもの全てが感激です。 すいません・・・  

      突然にこんな話をしまして・・・ 」

 

・  とんでもありません。 いいお話です・・・

   実は私、朝にお見かけしたんですが、不自由な身体なのに余りに

   ニコニコされているので印象的だったんですよ・・・

  *  ああそうでしたか・・・ 家内の車を降りてすぐですね・・・ 

      心配する家内を帰らせた所でした・・・ 後でここへ迎えに来て

      くれるんですが・・・ 自分の足で歩いて山に来れるなんて・・・

      嬉しいです、 家内にも感謝してます・・・ 私は幸せものですよ。

また、嬉し涙を流されている・・・良いご夫婦ですね。

私もつい 嬉しいもらい泣きしてしまいました。

 

朝、西江寺の境内で出会ったお年寄りの笑顔といい、この方も、人間の

喜びや、嬉しさは自分の知らない間に体から滲み出るようです。 

そして、それも見た人も、接した人も同じように 喜びや 嬉しさや 笑顔や 

幸せ感を分けて頂くようで・・・ 心が伝わってくるんですね・・・。

私もしっかりとそれを頂き、心豊かに帰途につきました。

 良い一日をありがとう・・・ です。 

 07-4・23 (完)


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風の森・・・ 鳥のお墓?

2020-08-25 | *編集・春/4月
 

風の森・・・ 鳥のお墓? 


 

 

 

 

 

私はこの日 滝道に入り、一の橋から西側の山道に入り、

 

桜広場にでて一休みをしていました。

 

春たけなわの気候ですから、今日は新緑を求めて桜谷から

 

ささゆりコースを抜けて、六箇山の方までゆっくりと歩いてみよう

 

か・・・ と、出かけてきました。

 

 

 

とても良いお天気です。

 

エドヒガン桜はすでに散ってしまいましたが、今は八重桜が

 

満開です。

 

異常気象のお陰? か、4月下旬まで桜が楽しめるのも

 

めずらしい事です。

 

家の近くの桜ヶ丘では今、八重桜と新緑のイチョウの新芽とが

 

一緒にみる事ができますよ・・・

 

 

 

桜展望台から一休みして立ち上がったときです・・・

 

後ろに細い獣道があることを見つけました・・・

 

どこへ続いているのかな?

 

お天気のせいなのか・・・?  また好奇心がわいてきました。

 

ちょっと寄り道していこうかな・・・ と、その藪の中に入って

 

いきました。

 

そんなに厳しい道ではありませんが、こうして道なき道に入って

 

いくのも久しぶりのことです。

 


年がいもなく無茶を!  あれは・・・?  

年がいも無く、もう無茶はしない・・・ と、宣言したのは4年前の

事ですが、今日は何か心引かれるものがあり・・・ 

すぐ引き返すつもりで雑木林の中に入っていきました。 

 獣道はやがて尾根を目指しているようです。

このあたりには夜にはどんな動物がいるのでしょうか? 

やがて岩場に出ました。

4年前の迷い時と違って、少しは方向性を磨いているつもり

なので、どのあたりにいるのかは大体分かっています・・・?。

やがて急に視界が開け尾根に出ました。

南側に大阪平野が一望できます。 180度見渡せます・・・

こんなに見晴らしのよいところはありません。 すごいです!

きれいだな~ と、しばし見とれていました。

 近くにはミツバツツジが満開です。

樹木の新芽が太陽を浴びて生き生きとしています。

遠くではウグイスが  ”ほー ほけきょ”  と 鳴いています。

小鳥がいっぱい飛び交っています。

小岩に腰をおろして静かに目を閉じると風の音、それを受けて

ささやく葉の音、鳥の鳴き声・・・ 目を開けると新緑の若葉・・・

希望の景色です。

 今日は予定を変更し、この森の尾根で浸ることにしました・・・

最高の気分です。

山の上からというより、天国から眺めているようです。

 気持ちの良い、穏やかな春の森です。

先ほど回りを見渡して、いいな~ と 感激して至福の一時に

浸っていた時・・・

東の方に少し気になったところがあります。

あれは なんだろう?   

なにか自然的ではないようなのですが・・・?

 気になると元来、気の小さな恐がりですから、ますます気になって

きました・・・

振り返ってしっかりと目を凝らして見ました。

それは松の木の下にありました。

不自然に岩が積み重ねてあります。

こんな誰も来そうに無い所にも人が入ってきたのかな ?

重い腰をあげて探検? にいきました。

小岩が10個ほど積み重ねられ、その周りに手作りのお宮があって

、小さな写真がありました。

 よく見ると鳥です・・・ オームのようですが・・・?

鳥のお墓だ!

それにしてもこのオーム? は、家庭で飼われていて、随分と

可愛がられていたんだろうな・・・

きっと、永年家族と共に過ごし愛されてきたんだろうな・・・と、

窺い知れました。

 私も思い出すことがあります・・・

子供のころ、初めて自分で飼った十姉妹の小鳥 6羽の事です。

自分で作った鳥小屋の中で、横にはヒナから返ってまだ数日の

赤ちゃんも 3羽いましたが・・・

隣家から出火した火事はアッというまに自宅を全焼させ、勿論 

あの鳥小屋まで小鳥達と共に跡形も無く焼けてしまったのです。

私は自宅がなくなった事より、可愛がっていた小鳥達の事の方が

可哀想で・・・ 悲しくて・・・

50余年経った今でも思い出すと涙が出てきます・・・。

可愛い生き物を失う事は、本当に悲しくて、辛いことですね。

言葉でなくとも、心と心が通い合うものがあっただけに、余計に

いとおしく、悲しいものです。 よく分かります・・・。

この オーム? も・・・

家族のみんなが悲しみの中、鳥の仲間達のいるこの森の尾根で

永久の眠りにつかせてあげよう・・・ と、ここへ連れてきて

あげたにちがいない・・・

そう思うと、思わず私は帽子をとり、両手を合わせたのでした。 

あの時の、私の十姉妹の小鳥の親子たちを思い出してね・・・

 それにしてもこんなに良い場所をよく見つけたものです・・・

ここにお墓を作ってもらったオーム? は、本当に家族みんなから

愛された愛鳥だったんだな・・・ と、しみじみと羨ましくなりました。

 いつの日にか、私も天に昇った後で、時々こんな所へ降りてきて、

一休みしていきたいものです。 (笑)

 遠くで鳴いていたウグイスが近くにきたようで、きれいな美声を

聞かせてくれました。

いいな~!

身も心もほのぼのとした温かさの中で、あらためて私の至福の

一時を過ごす事ができました。

 私のお墓もこんな所がいいんだけどな・・・! 

  07-4・19 (完)


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雨上がりの花見!

2011-04-09 | *編集・春/4月

雨上がりの花見!

 昨日からの雨があがったものの、ドンヨリとした花曇りの

お天気です。

しかし昼からは晴れの予報に出かけてみました。

 

大滝上のヤマザクラ、エドヒガンなど、桜の花がいっせいに

花を咲かせています。

一週間前と様相が一変です。

 

曇り空と同化して見づらい桜の花も、昼からの晴れ間に

少しずつその美しい姿を垣間見ることができました。

 

(  写真をクリックすると拡大します 

 

 

 

箕面大滝上の大日橋から南方面を見る

      

  

同じく北方面を見る

      

     

自然4号路を歩くとヤブツバキがきれいだ

      

      

 

箕面川ダム湖周辺を散策

      

         

 

コブシの花が満開!  箕面トンネルの上にも

      

 

自然3号路を散策

      

 

箕面ビジターセンターの野草園にて

      

 

もみじ広場周辺は花盛り

          

 

今日の箕面大滝

      

 

箕面川の楓橋から

   

 

 

いよいよ箕面の森も、春到来のようです。

 ’11-4-9  

 

 

 

 


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