箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

谷間の民家によせて

2011-03-27 | 箕面の森のあれこれ話し!

谷間の民家によせて

 

 

朝方、箕面マーケットプレイス・ヴィソラ周辺を歩いていると、

早咲きの桜が満開でした。

 

  

 

暖かい日なので少し薄着にし、リュックから折り畳み傘や防寒具、

冬用備品など取り出し、軽装にて山へ向かいました。

 

家の近くのお花畑は、菜の花やパンジーなど春の花で

いっぱいです。

 

大きなモクレンの木の花も咲き始めました。

 

真っ青な空に、見上げる箕面の山々もいよいよ目(芽)を

覚ましたような気がします。

 

市立武道館前を通ると、ここにも美しい春がありました。

  

 

箕面橋の下の土手にはアブラナの黄色い花が咲き、

 

正法寺横の箕面川辺にも薄紫の花が咲いています。

横ではカモたちが泳ぎ採食中のようです。

   

今日の正法寺前です。 

   

 

 

箕面駅前の工事は順調に進んでいるようですが、

滝道の電線地中化工事は急ピッチのようで、

今日も沢山の工事車両が入っています。

   

 

梅屋敷、昆虫館、瀧安寺、山本珈琲館、時習館を経て

落合谷に入ったのはもう12時です。

 

今日はしばらく通行止めだった落合谷から前鬼谷を

上る予定です。

  

 

ところでこの前鬼谷、後鬼谷の登り口の落合谷には

古い一軒の民家がありました。

今回ここの撤去作業工事もあり通行止めだったようですが・・・

   

  

 

私が初めてここを訪れた10数年前には・・・

まだ小さな男の子が犬と遊んでいたりしたのに、

一昨年会った時はもう立派な学生服を着ていました。

よく真冬の寒い夕暮れ時にここへ下りてきて、

その家の灯りを見たときはホッとしたものですし、

一度は後鬼谷で誤って谷へ滑り落ち、危うく大きな事故に

なりかけ、痛くて不安に陥ったときも、あと少しであの民家へ

たどりつけると思うと勇気がわいたものです。

 (幸いお世話にならなくてよかったものの・・・)

真夏の暑い時にここを通ると、ここは天然の自然クーラーの

ようで涼しそうでした。

しかし耳をふさぎたくなるようなセミの大合唱には

閉口でしたが~

 

失礼ながら・・・

なぜこんな谷間にポツリと一軒だけの民家があるのだろうか?

郵便や新聞受けは、大分歩いて下のほうに置いてあったし、

通学の自転車も橋を渡ったところに置いてあったり、

下りはともかく上りは毎日大変だろうに~

買い物はどうするのだろうか?

 

全てを取り壊して跡形もなく無くなった家跡に立ち、

住まれた方の目で周辺を眺めてみました。

足元には谷川が流れ、鳥のさえずり、四季を肌で感じるいい所

です。

しかし、四方を山に囲まれ、森に覆われ夜は真っ暗闇の世界!

この谷間にはいつも沢山の獣道を見ることができるので

夜 谷川の水を求めて森の獣たちが多くやってくるに

違いありません・・・

 

日々どんな生活をされていたのだろうか?

私も少し前まではそんな生活に憧れていただけに興味津々

だったけど、今はもうとてもムリだと悟っています。(笑)

いろんなことを想像しながら、感慨深い思いでその跡地に

佇んでいました。

すぐ上方に「落石注意」の表示があり、見上げると小岩が

沢山崩れ落ちています。

それこそ地震でもあれば大変です。

   

急に冷たい風が吹いたかと思ったら 雨!

  まさか!?  

更に強い風と共に、今度は横殴りの 吹雪!

ありえない! 想像だにしないお天気です。

  しまった!

薄着に防寒具など一切置いてきたのに・・・

予報も快晴だったのに・・・

しばし木陰に座り寒さをこらえます・・・

 

やがて雪がやみ、薄日が差して、そして何事も無かったのように

太陽が顔を出し ホッ!

暖風と寒風、春と冬のせめぎ合いのような季節の移り目の

ようです。

 自然の変化、その急激なスピードに人間はつくづく無力だと

実感です。

 

今回の東北大地震と津波、原発事故と続く大災害の報道を

連日見ていると、自然に対する人間の無力さと、

自分に対する奢り高ぶりを戒め、常に自然に対して畏れ、

恐れ、敬い、謙虚にして万全の備えが大切だと教えられるよう

でした。

おこがましくも今回 国家も行政も専門家も「想定外」で片付けず、

自然に対する根本的な考え方の改めを願うものです。

 

改めてあの落合谷の谷間に住み、厳しい自然の中で長い間

生活されてきた一家に敬意を表します。

 

 

  ハハハ ハックション!

 

風邪かな?  花粉かな? (笑)

 

 

’11-3-26  

 

 

 


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さらば牛舎よ!

2011-03-09 | 箕面の森のあれこれ話し!

管理人のあれこれ話し)

 

 

 

さらば牛舎よ!

 

 

箕面・桜井から桜、桜ヶ丘の街を抜けて新稲に着くと、

いつもの山里の光景が広がります。

 新稲四丁池にうつる山上の雲が、今日のお天気を知らしめて

くれます。

 

 

小さな春を見つけようとしばし畦道を歩き、

いくつかの花咲く野草を見つけました。

               

 

ポカポカと暖かい太陽を背に、ノンビリと春の気配を肌で

感じながら山麓線にでると・・・

もうあの牛舎から牛の鳴き声が聞こえない・・・

 

 

 

去年からしばしどこか暖かいところへでも出向いているのかと

思っていたけれど・・・

年末に牛舎を覗くと、もう閉鎖したような様子?

  

        

 

 

毎年 梅、桃、桜が咲き、やがて田畑がピンクのレンゲ草で

覆われる頃など、よくその何頭かの乳牛を見に来たものだ。

ウグイスの ホーホケキョ! と 牛の モー モー の、その

のどかで牧歌的、不可思議交響曲? は

新稲の里の風物詩だった。

   

  

 

 

(畑では野鳥が採食中!)

 

 

しかし当初は風向きにより、そのほのかな田舎の香り?

つまり臭い匂いの糞害には憤慨したものです・・・(笑)

しかしいつしかそのかぐわしさは周辺田畑の肥やしとなり、

豊かな農作物を実らせてくれたのでした。

  

 

 

 

 

それに牛舎をのぞくといつも音楽が流れ、

いつしかモーツアルトの交響曲などを聴くと、

乳牛の乳の出がよくなると言う記事を思い出し、

ここでもその実践中かどうか?

うっとりした牛の顔を見ていて豊かな気分になったものです。 

 

 

改めて牛舎の周りを巡り、上の新稲中池の土手から

南のほうを見れば、すぐ先には50階建てのザ・千里タワーが

そびえ、箕面・船場のビル群も見える。

その西側先には大阪の高層ビル群が林立している・・・

そしてこの目の前には乳牛がいた・・・

この都市近郊ならではのアンバランスな風情が好きだった。

   

 

 

古きよき時代を彷彿させてくれた懐かしい風景が

また一つ消えていった・・・寂しいな!

 

 

さらば箕面の牛舎よ!

 

    

 

 

’11-3-6 (晴・曇)

 

 

 


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