仲春の清水谷から自然路へ・・・
今日は水ぬるむ箕面川のダム湖を周遊してから、清水谷に向い
ました。
ぽかぽかと暖かい日差しが気持ち良く、ヤマザクラの蕾も大きく膨らん
でいます。
谷の入り口で出迎えてくれたのは独特の垂れ花、多数の黄色花をつけ
たキブシです・・・ きれいな花ですが、キブシは昔は婦人のお歯黒用
などに染料として使われたようで、私が子供の頃には、その黒い歯姿
のおばさんがお化けのようで、恐怖だった事を思い出しました(笑)
そのすぐ後にはケヤキの大木が聳え立っています・・・
いつもここを通る時、その根元が気になって仕方がありません・・・ と
言うのも、その根の下は大きな岩なので、ケヤキの根は大タコの足の
ように左右に広がり、その大岩を包み込むようにして更に地中に根を
伸ばしているのです。
風の強い日などは上空で大きく揺れ動く枝葉に対して、根元は
がっちりと足を固め、びくともしないのです・・・
でも今日は、その山道に頭大の岩が数個落ちていて、小岩もバラバラ
と落ちているので、この春の嵐の強風雨で少し崩れてきたようです・・・
倒木しないかと、ヒヤヒヤものです。
腰をそらしてケヤキの木を見上げ、更に双眼鏡で10数M位先の木の
てっぺんをのぞいてみると、その枝先には小さな新芽が顔を出して
います・・・ しっかりと堂々と生きていてホッ とします。
清水谷をゆっくりと勝尾寺北山の方へ上っていきます・・・
穏やかな春の日差しが林道を照らしています・・・
私は気持ちのいいひだまりに腰を下ろして一休みです・・・
温かいコーヒーが、更に気持ちを穏やかにしてくれます・・・
すると目の前を蚊を数倍大きくしたような虫が、集団で飛んでいす。
しかも尾羽が体の3倍以上もあり、初めて見る昆虫です・・・
カゲロウかな・・・?
面白い格好です。
次に目の前の茂みの中で何かが バタ バタ としているので、双眼鏡
でのぞいて見ました・・・ すると大きな蝶々が羽根を震わせてる。
大きな羽根をゆっくりと上下に広げていたり・・・ 紫と黒の羽根に白い
柄が入っている大アゲハのスタイルです・・・ ルリタテハ?
しかし胴体が少し太いのが気になるが・・・ でもルリタテハなら成虫の
まま越冬していてもおかしくないし、これから卵を生むのかもしれない
し?
でも面白いのはその横で、青銀色したトカゲがその蝶々にちょっかい
をだしているのです・・・
そのたびに蝶はいったん飛び上がるものの、また同じ所へ舞い降りて
くるのです・・・
遊んでいるのか、トカゲが狩りをしているのか分かりませんが、思わず
見とれてしまいました。 (笑)
谷川べりの湿地にはネコノメソウ(猫の眼草)がみえます・・・
面白い名前ですが、言われてみれば似ていなくもありませんね?
それにコバルトブルー色の清楚で可憐な花・・・イヌフグリも群生して
います・・・
しかし犬のふぐり(陰のう)とはひどい名前ですね・・・
この清楚な花が可哀想だとは思いませんか? (笑)
私は英名のバードアイ(星の瞳)の方が、どんなにきれいでふさわしい
かと思いますが・・・
たまたまネコとイヌの名のついた花を見かけて クスッ! と笑って
しまいました。
谷川べりにいつも咲くきれいな胡蝶花は、まだこれからといったところ
です。
またゆっくりと浸り歩きをしながら林道を進むと、伐採された大きな
杉の根株があり、よく見るとコケが生え、その中から5cmぐらいの
小さな杉の子が芽をだしています・・・
可愛いな! ガンバレ! 思わずエールを送りました・・・
数年前からこの杉林は間伐が行われてきたので、もうすっかりと
明るいいい森になってきました・・・
谷川の水量も一昨日の大雨の影響なのか? いつになくサラ サラ
と、気持ちのいい音をたてて流れています・・・
木漏れ日が水面を照らすと キラリ! と反射して眩しいぐらいす。
川辺に下りて手を浸してみると気持ち良く、まさに水ぬるむ春の流れ
です。
ヤマガラ、シジュウガラ、ミソサザイなどの鳥たちが、美しい鳴き声を
披露しています・・・
やがて東海自然歩道にでて西に登り、最勝ケ峰の岩場でお昼に
しました。 ここからの眺めは最高です・・・
春霞のかかった大阪を一望しながらのコーヒーも格別です・・・
今日は自分で作った特製のサンドイッチ・・・ 美味い! (笑)
目の前に、杉木立に囲まれるようにして一本のこぶしの花が咲いて
います・・・
優雅な芳香のある白い花、モクレンに似た花です。
食後に松の木に寄りかかりながら、頭上でさえずるシジュウガラの歌を
聞いていると、ついウトウトとしてしまいます・・・
ひねもすのたり のたりかな・・・? いい気分です!
帰路につきました・・・
勝尾寺からの自然4号路を下っていると、山椿(ヤブツバキ)の赤い花
が沢山山道に落ちていました・・・
しばらく歩いていくと、山道沿いの枯れ小枝の先に、その椿の花柄が
所々で差し込んであります・・・ 誰かのイタズラにしろつい クスッ!
と笑ってしまいました・・・
「花の命は短くて・・・ 」 ですから、落花してまだ美しい椿の花を、
もっと見てやってください・・・ と言う、どなたかの親心かも・・・?
リョウブの木にも、白い春の若芽が顔を出しました・・・
御岳の行者の食べ物として有名ですが、この若芽をご飯に炊き込んだ
リョウブご飯は美味しいですよ。
この路沿いに多いつつじ(コバノミツバツツジ)も、もうすぐ開花しそうな
蕾のふくらみです。
森の生き物や樹木が春を迎えて躍動しているのが実感できます。
しばらくすると近くでゴソ ゴソ ゴソ・・・ と、枯れ葉を掻き分ける音が
します・・・
何だろうか?
するとすぐ下でヤマドリが五羽、メスのようですが枯れ葉の間を
つついて採食しているようです・・・
そう言えば何年か前に、この上の自然3号路を歩いていると、急に前に
尾羽が120cm以上もある鳥がゆっくりと横切ったことがあります・・・
孔雀や雉などは動物園で見たことがあっても、こんなに長い尾をもった
鳥を見たのは初めてなのでビックリしたものです・・・
後で箕面ビジターセンターの森の資料館で、それがヤマドリのオスだと
知りましたが・・・ この辺はどうやらヤマドリの生息地のようです・・・
再び箕面川に下りてくると、岩と岩の間を黄色い下面のキセキレイが、
お尻をピョコ ピョコさせながら飛んでいます・・・
その先の渓流の早い浅瀬では、ピッツ、ピッツと鳴きながらカワガラス
が、水に潜りながら遊んでいます・・・
川べりには馬酔木と書く、どこかスズランに似た白いアシビの花も咲き
始めました。
仲春の自然路にも、いい季節がやってきましたね・・・
09-3.24 (完)
森の春と猿の群れ・・・
桜の便りがあちこちで聞かれ始める季節となりましたね・・・
今日(23日)は、昨日の抜けるような青空から一転、どんよりとした花曇りの
お天気です。
あと2週間はスギ花粉が飛び交うとのTV予報に、しっかりとマスクをつけ、
万全の服装でリュックを肩に出発しました・・・
ウインドに映るわが姿に、これは誰? 自分の姿にガックリです。(笑)
箕面ビジターセンターの脇には寒緋桜が美しく花開いていて、つい見とれて
しまいました。
カメラマンの方が大きな三脚を担いで、春の箕面の森の風景写真を撮るべく、
回りを見渡しています。
耳を澄ますとウグイスの鳴き声・・・ やがて完璧な 正調 ホーホケキョ!
朝から嬉しい歓迎に一人ニコニコ顔です。
気持ちのいい雑木林の中を自然3号路に入ります・・・
やがて、右へ行くと箕面川ダム湖から豊能自然歩道への分岐にでますが、
そのまままっすぐ登ります。
登りになると途端にマスクが邪魔で酸素不足になりハーハーハー・・・
そこで仕方なくマスクをはずして思いっきり深呼吸・・・
見上げるとそこはスギ林のど真ん中・・・ しまった!
でも今更遅いや・・・
ヤケクソの心境で再び深呼吸・・・(笑)
不思議と今日はクシャミがでないではないか・・・
これ幸い・・・ と、それからはマスクを取り、いつもの通りゆっくりと春の森に
浸りながら、森の散策を楽しみました。
春の芽吹きの季節は前向きで、期待があって、希望があっていいものですね。
コバノミツバツツジの小枝には小さな蕾がいっぱいです・・・
もうすぐあのピンクの可憐な花を森いっぱいに咲かせる事でしょう。
ケヤキの大木の小枝の先にも、小さな新芽が顔を出してきましたよ・・・
この木一本に何万枚という葉を繁らせるのですね・・・
この太い幹の中では、今頃は沢山の水脈がすでに大地に張り巡らせた根を
通して水を吸い上げ、小枝の先々まで行き渡らせる為に奮闘しているところ
でしょう。
聴診器を木の幹にあててみると、その水流が聞こえる事でしょうね。
尾根道にでてしばらくの事でした・・・
前方の切り株の上に、ひときわ大きい堂々たる猿(ボス猿かな?)が目
に入りました。
その回りには家来というか、親衛隊というか? 何匹かの猿が控えていて
こちらをにらんでいます・・・
恐いな! どうしよう・・・
迷っていたら、見るとすでに私の後ろも前も 右の長谷(ながたに)方面から
ものすごい数のお猿群が通りはじめたではありませんか・・・。
この尾根道を越えて左側の天上ケ谷への移動中のようです・・・
その数、約100数十匹~
私はそこから身動きできずに直立不動の お地蔵さんの心境で、じっと黙って
立っているだけでした。(笑)
前を通り過ぎるお猿さんは チラチラと私を見上げるものもいますが、殆どは
知らん顔です・・・
私も少し慣れてきて改めて群れを見ると、繁殖の季節なのか、お母さんに
抱かれた小猿の多いこと・・・
母ザルのお腹の下で子ザルがおっぱいを離さないのか、そのままぶら下げ
ながら歩いているもの・・・
歩く母ザルのお尻の上に乗って、揺れるのを喜んでいる小ザル・・・
小ザルどうしが喧嘩したり、じゃれあったり、遊んでいてじっとしていない
ヤンチャ坊主やオテンバ娘ザル達を、回りの大人ザル達が囲むようにして
進んでいます。
箕面の森の中でこのような数の猿群の中に入ってしまった事はこれまでも
何回かあって慣れているつもりでしたが、あのボス猿の存在を意識した事は
初めてでした。
睨みをきかせ、警戒を怠らず、群れを守るという大将の気迫、迫力、威光、
貫禄はさすがです。
最後の若い猿達の10数匹が通り過ぎるまで約15分位でしたが、見るといつの
間にかボス猿の姿はありませんでした。
その時、後方から同年輩のハイカーの方が来られて・・・
「・・・今日は白っぽい毛のサルが多いように見えましたが・・・」 と、私もそう
思っていたので、サルも冬毛から夏毛へと生え変わるのでしょうかね?
それとも朝陽のせいか?
そんな事を話題にしてしばしおサル談義をしました。
修験道を登り、天上ケ岳(499.2m)に到着・・・
役行者(えんのぎょうじゃ)が大宝元年(今から1307年前)に入寂の地、
その山伏姿の銅像と石碑がある岳で一休みです。
いつもここからの眺望が楽しみですが、今日は春霞で 大阪湾も 関空島も
全く見えません。
堂屋敷山(553.4m)向かっていったん下り、再び登りに差し掛かったとき
でした・・・
前方の岩の上に大きなサルが一匹・・・ またか!
しかし、そのサルは置物のように動かず、じっと前を見詰めたままです・・・
どうかしたのかな?
私が前を通っても動かずに前を見つめたままです・・・
大きなサルですが、勿論取り巻きがいるわけではありません・・・
その寂しさが漂う雰囲気には秋風を感じました。
集団生活を基本とする猿社会にあって権力闘争に敗れて群れを追い
出されたのか? 何があったのか窺い知れませんが・・・
人間社会の栄枯盛衰、挫折、敗北、孤独感と共通するものを感じて 人ごと、
いや 猿ごとながら同情せずにはおれませんでした。(笑)
気になって遠くから振り返ってみるとまだ前を見つめています・・・
春だというのに 相当 深刻 のようですよ・・・。
その時でした・・・
大きなクシャミが一発!
それから立て続けに10数発の連発・・・鼻水タラタラ・・・目は涙で前が
見えず・・・ シッチャカ メッチャカ の アメアラレ・・・?
ここへ来てスギ花粉の突然の大嵐でハチャメチャ状態です。(笑)
少し落ち着いてから後ろをみると、あの置物スタイルの猿が初めてこっちを
見ているではありませんか・・・
更に、お尻を掻いて、気の毒にな~ と 言った顔で森の中に去っていき
ました・・・
しかも、あの寂しザル? に・・・
「あの人間は、相当 深刻 ・・・」 と 逆に同情されてしまったようですよ。
(笑)
08-3・24 (完)
変らない森の営み・・・
清水谷林道を下り、自然6号路(四反田谷)の登り口にさしかかりました・・・
今日は、この上の EXPO90・みのお記念の森 の駐車場に車を
とめたので、何としても閉門の4時 (4月からは夏時間で5時まで)には
戻らねばなりません。
しかし、ゆっくりと森の散策を楽しんできた為に、ふっと時計を見るともう
3時23分です・・・
あと37分で戻るには、相当急がねばなりません。
普通の方なら問題なくとも、何しろ足の遅い ゆっくり歩きのドンカメです
から、急にカメからウサギにといわれても無理な話なので焦ります・・・
この山道はそんなにも急坂ではありませんが、とにかく急ぐほどにきつく
感じ、すぐにハーハーハー・・・ と息が切れて、もう心臓がすぐに
パクパクです・・・
そんな時に近くで・・・ ホー ホケキョ!
いつもならその鳴き声に聞き惚れてしまうのですが、今日は自分が焦って
いて ひねくれ心 になっているのか?
どうしても・・・
ホー どっこいしょ! ホー よっこらしょ! ホー しんど~!
と聞えてくるのです・・・
気持ちが焦ると、鳥の鳴き声まで違って聞えてくる事を初めて知りました。
この周辺の森を散策するときに、時間制限のある車で来る事は 私には
無理があるのに、また同じ事を繰り返してしまい、大いに反省猿の気持ち
です。
右下の谷を流れる水の音が今日はいつになく大きく聞えます・・・
見ると清流が水しぶきをあげて岩にあたっていて・・・
そんな渓流の音色が大好きな私は、しばし耳を澄まして聞き入りました・・・
でも、それでなくとも時間が無いので足を止めるわけにもいかず、逆に
イライラがつのります。
半分ぐらいの所にきたときでした・・・
横の細い谷川の中に、何か大きなものが動いています・・・ ドキン!
こうなると気の弱い私としては、もう全てがここ一点に集中して、体が
こわばっているのが分かります・・・ なんなんだ?
よく見れば雌鹿が一頭、水を飲んでいるではありませんか・・・ シカか!
その時、振り返ったシカの目と私の目が合ったとたん、シカはその四足の
威力を発揮して、急斜面の山を一気に駆け上がっていってしまいました。
この四反田谷でシカを見たのは2回目ですが、前回はこの同じ谷川から
私の目の前の山道を通り、長谷山へ駆け上がっていきました。
その足音はダダダダ・・・ と 山肌を力強くけって、いつもその脚力には
感動してしまいます・・・
何しろ今 必死に登っているカメ足の自分をみて、実に羨ましい脚です。
突然のドキン! は パラダイムの転換をもたらしてくれました・・・
それは目を閉じると聞えてくる 小鳥達の合唱ハーモニーであったり、
春風を感じるなびくケヤキの梢、岩にはじけ散る清流の音色、シカが
駆け上がったばかりの森のざわめき・・・
浸り歩きの時に感じるいつもの変らない森の営みがありました。
それまでの焦るイライラ感や、車で来てしまったことへの自省、足の痛み、
汗だく、息切れ・・・ それが為に今日は森を違う目で見て感じていたの
です。
下の谷川を改めてみると、先ほどシカが水を飲んでいた所に 赤い丸い
物がいくつか見えます・・・
双眼鏡で見ると・・・
岩の上や谷間に 赤い花弁のツバキの花 が、まるで一つ一つ丁寧に
置いたようにありました。
その上方には大きなヤブツバキの木があり、沢山の赤い花を咲かせて
いて、その落花の先はまさに 芸術的で美しい 絵模様 が広がって
いるのです・・・
なんというこの絵画的なデザイン構成は・・・
すばらしい! きれいだ!
自然の紡ぎだす営みの美しさにはいつも驚嘆してしまいます。
小さな森のできごとを見るたびに感動し、私の心は無となり、癒されるの
です。
こんな発見と心の癒しも、あの先程の ドキン! があったお陰です・・・
無ければ、今頃はもっと道は先に進んでいたでしょうが・・・
反面・・・ 心の中はストレス、自分への怒りとパクパク心臓に足の
痛みと・・・いっぱいのマイナス感情を抱いて登っていたでしょうね。
でも、いざ現実に戻ると物理的にならざるを得ず、必死になって
ウサギに変身?
汗だくになってやっと車に到着です・・・ 見れば 4時03分・・・
閉門の為に係りの人が遠くに見え、ギリギリのセーフでした・・・ ほっ!
その時に、タイミングよく鳴いたウグイスの声は ホー ゴクローサン! と
聞えましたよ。
夕暮れで冷たくなったそよ風が、額の汗の上を通るたびに・・・
気持ちいい・・・!
森の営みはいつもと変らないのに、人の心の有様で全く違ったように
感じるものなのですね・・・
今日は谷川で水を飲んでいる鹿を しか(しっかり)と見たことだし?
お陰で、今日も いい一日 を過ごす事が出来ました・・・。
’13 3-28
春の森、猿の群れ・・・
桜の便りがあちこちで聞かれ始める季節となりましたね・・・
今日は、昨日の抜けるような青空から一転、どんよりとした花曇りの
お天気です。
あと2週間はスギ花粉が飛び交うとのTV予報に、しっかりとマスクをつけ、
万全の服装でリュックを肩に出発しました・・・
ウインドに映るわが姿に、これは誰? 自分の姿にガックリです。
箕面ビジターセンターの脇には寒緋桜が美しく花開いていて、つい見とれて
しまいました。
カメラマンの方が大きな三脚を担いで、春の箕面の森の風景写真を
撮るべく、回りを見渡しています。
耳を澄ますとウグイスの鳴き声・・・ やがて完璧な 正調 ホーホケキョ!
朝から嬉しい歓迎に一人ニコニコ顔です。
気持ちのいい雑木林の中を自然3号路に入ります・・・
やがて、右へ行くと箕面川ダム湖から豊能自然歩道への分岐にでますが、
そのまままっすぐ登ります。
登りになると途端にマスクが邪魔で酸素不足になりハーハーハー・・・
そこで仕方なくマスクをはずして思いっきり深呼吸・・・
上げるとそこはスギ林のど真ん中・・・ しまった!
でも今更遅いや・・・
ヤケクソの心境で再び深呼吸・・・
不思議と今日はクシャミがでないではないか・・・
これ幸い・・・ と、それからはマスクを取り、いつもの通りゆっくりと春の森に
浸りながら、森の散策を楽しみました。
春の芽吹きの季節は前向きで、期待があって、希望があって
いいものですね。
コバノミツバツツジの小枝には小さな蕾がいっぱいです・・・
もうすぐあのピンクの可憐な花を森いっぱいに咲かせる事でしょう。
ケヤキの大木の小枝の先にも、小さな新芽が顔を出してきましたよ・・・
この木一本に何万枚という葉を繁らせるのですね・・・
この太い幹の中では、今頃は沢山の水脈がすでに大地に張り巡らせた根を
通して水を吸い上げ、小枝の先々まで行き渡らせる為に奮闘しているところ
でしょう。
聴診器を木の幹にあててみると、その水流が聞こえる事でしょうね。
尾根道にでてしばらくの事でした・・・
前方の切り株の上に、ひときわ大きい堂々たる猿(ボス猿かな?)が目
に入りました。
その回りには家来というか、親衛隊というか? 何匹かの猿が控えていて
こちらをにらんでいます・・・
恐いな! どうしよう・・・
迷っていたら、見るとすでに私の後ろも前も 右の長谷(ながたに)方面から
ものすごい数のお猿群が通りはじめたではありませんか・・・。
この尾根道を越えて左側の天上ケ谷への移動中のようです・・・
その数、約100数十匹~
私はそこから身動きできずに直立不動の お地蔵さんの心境で、
じっと黙って立っているだけでした。
前を通り過ぎるお猿さんは チラチラと私を見上げるものもいますが、
殆どは知らん顔です・・・
私も少し慣れてきて改めて群れを見ると、繁殖の季節なのか、
お母さんに抱かれた小猿の多いこと・・・
母ザルのお腹の下で子ザルがおっぱいを離さないのか、そのままぶら下げ
ながら歩いているもの・・・
歩く母ザルのお尻の上に乗って、揺れるのを喜んでいる小ザル・・・
小ザルどうしが喧嘩したり、じゃれあったり、遊んでいてじっとしていない
ヤンチャ坊主やオテンバ娘ザル達を、回りの大人ザル達が囲むようにして
進んでいます。
箕面の森の中でこのような数の猿群の中に入ってしまった事はこれまでも
何回かあって慣れているつもりでしたが、あのボス猿の存在を意識した
事は初めてでした。
睨みをきかせ、警戒を怠らず、群れを守るという大将の気迫、迫力、威光、
貫禄はさすがです。
最後の若い猿達の10数匹が通り過ぎるまで約15分位でしたが、
見るといつの間にかボス猿の姿はありませんでした。
その時、後方から同年輩のハイカーの方が来られて・・・
「・・・今日は白っぽい毛のサルが多いように見えましたが・・・」 と、私もそう
思っていたので、サルも冬毛から夏毛へと生え変わるのでしょうかね?
それとも朝陽のせいか?
そんな事を話題にしてしばしおサル談義をしました。
修験道を登り、天上ケ岳(499.2m)に到着・・・
役行者(えんのぎょうじゃ)が大宝元年(今から1307年前)に入寂の地、
その山伏姿の銅像と石碑がある岳で一休みです。
いつもここからの眺望が楽しみですが、今日は春霞で 大阪湾も 関空島も
全く見えません。
堂屋敷山(553.4m)向かっていったん下り、再び登りに差し掛かったとき
でした・・・
前方の岩の上に大きなサルが一匹・・・ またか!
しかし、そのサルは置物のように動かず、じっと前を見詰めたままです・・・
どうかしたのかな?
私が前を通っても動かずに前を見つめたままです・・・
大きなサルですが、勿論取り巻きがいるわけではありません・・・
その寂しさが漂う雰囲気には秋風を感じました。
集団生活を基本とする猿社会にあって権力闘争に敗れて群れを追い
出されたのか? 何があったのか窺い知れませんが・・・
人間社会の栄枯盛衰、挫折、敗北、孤独感と共通するものを感じて
人ごと、いや 猿ごとながら同情せずにはおれませんでした。
気になって遠くから振り返ってみるとまだ前を見つめています・・・
春だというのに 相当 深刻 のようですよ・・・。
その時でした・・・大きなクシャミが一発!
それから立て続けに10数発の連発・・・鼻水タラタラ・・・目は涙で前が
見えず・・・ シッチャカ メッチャカ の アメアラレ・・・?
ここへ来てスギ花粉の突然の大嵐でハチャメチャ状態です。
少し落ち着いてから後ろをみると、あの置物スタイルの猿が初めてこっちを
見ているではありませんか・・・
更に、お尻を掻いて、気の毒にな~ と 言った顔で森の中に去っていき
ました・・・
しかも、あの寂しザル? に・・・あの人間は、相当 深刻 ・・・ と
逆に同情されてしまったようですよ。
13 3-23
春の嵐の後で!
ここ数日、春の嵐と言うよりも春疾風(はるはやて)という言葉が
ピッタリくるような突風が吹き荒れてビックリでした。
木々に引っかかった太い枯れ枝などが、強風にあおられて
落下してくる様を何度も見てきたので、
こんな日はもっぱら書斎で珈琲でも飲みながら、森の本でも読む
のが楽しみでした。
今日は春分の日ですね。
久しぶりに朝から穏やかな春の日和となり、
箕面の森へ出かけてみることにしました。
途中、ハクモクレンが一斉に花開いていて、木の下から見上げる
と、上空の青空と対比し朝陽を浴びてよりその白色が鮮やかに
輝いています。
滝道から箕面大滝の上の政の茶屋に着くと、早やエドヒガン桜が
花を咲かせ始めています。
少し前まで全くその気配すらなかったのに、突然のように蕾が
膨らみ、全体がこんもりうっすらとしたピンク色に染まっています。
まるで紅饅頭のように見えました。
三国ケ岳や箕面山の南斜面などには所々で、白ピンク色した
エドヒガンや山桜が咲き始めているのが遠望できます。
あと10日もせずに満開になるのかもしれませんね。
私は桜の花の命は短いものとし、その散りぎわを潔しとして愛して
いますが、その無常観の美学は日本人の心の置き所なのかも
しれません。
箕面川ダム湖を周遊していると、10数人の中高年の方々が
自然観察を楽しんでおられました。
立ち止り、しゃがみこんで、ゆっくりと草や木々の新芽をみつめ、
手にとってあれこれと話をされ観察されています。
穏やかでいいグループのように感じました。
カペル・チャック著「園芸家12ヶ月」を参考にすれば・・・
「3月はほんの小さなネコの額ほどの地面を選び、そこに
しゃがみ、私の目にうつる草や木々の芽を見つめよう・・・
その目にうつる春の眺めはかえって大きい・・・
立ち止ればいいのだ・・・」 とね。
イヌシデの雄花が沢山穂のように垂れ下がり春を告げています。
黄色い小花が2-30ほど集まって球形の花をつけたサンシュユが
綺麗に咲いています。
コブシの白い花も咲き始めましたね。
清水谷林道に入ると、京髪かんざしのような形をしたキブシの
黄色い小花が穂状に垂れ下がりながら・・・
ようおこしやす!
と言うように迎えてくれました。
いいですね・・・
他の花木、草花も今か今かと開花を待っている感じです。
箕面を代表するイロハモミジも、幼子の手のような小さな新芽を
開き始めましたよ。
「山笑う」と言う言葉がありますが・・・
「山笑うことに雑木の明るさに」 (安立公彦)
のように、新しい木の芽の群れは遠くから眺めていると、
そこは少し明からみはじめ、その萌えが華やいでいて
森が笑っているように見えるのですね。
今の季節はそんな光景にピッタリのようです。
自然8号路から東海自然歩道の尾根を越えて勝尾寺に下り
一休み、参拝後自然4号路に入りました。
今、ヤブツバキの赤い花が満開です。
山道にその花がらを沢山落とし、花の間をヒヨドリたちが
嬉しそうに飛び交っています。
箕面ビジターセンター前の野草園では、カタクリの花が美しく
咲いています。
これからいろんな春の野草が咲き、楽しませてくれる事でしょう。
職員の方が、目の前の木にヤマガラの巣箱を取り付けたことを
教えてくれました。
野鳥の観察もまた楽しみの一つです。
近くでウグイスの見事な歌声が聞えてきました・・・
春を告げるファンファーレのような響きが、森にこだましていき
ました。
忘れていましたが・・・
今日一日、スギやヒノキ林を含む森を歩いていても
一度もクシャミが出ませんでしたよ。
昨年のひどい花粉症状からはウソのようで、嬉しい誤算に
感激です。
春の嵐の後の森は、ますます生き生きとした姿を見せてくれて
います・・・
’13 3-23
春の人模様!
今日は箕面・外院の帝釈寺前からスタートです。
外院の里に入ると農具を手に四人ほどのファーマーの方々が
畦道で談笑されています・・・
横の畑にはエンドウマメの花が咲き、春キャベツ、ソラマメ、
ブロッコリー、ラディッシュ、ニラなどの野菜が育っています。
土手にはイヌフグりやタンポポの花、西の方には紅色の桃の花が
咲き、黄色い菜の花が咲いています。
時折冷たい風が吹くものの、空は青く澄み気持ちのいい朝です。
池の堤を上がると、一人のオジサンが座り込んで何かの皮を
むいています。
・ こんにちわ! それ何ですか?
* アサツキですわ!
味噌つけて食べたら美味いでっせ!
匂いをかぐと懐かしい!
幼い頃、祖母と共に川堤でよく採ったことを思い出しました。
旧参道からのイノシシ防止柵を開いて、一人のハイカー姿の方が
山を下りてきました。
挨拶を交わすと、すぐに横の疎水で靴の泥を洗われています。
見ればそこにはブラシが置かれていて、皆さんが利用されて
いるように感じました。
朝早くから勝尾寺までのこの山道を、日課として歩いておられる
方が多くいることを聞きました。
中には年間400回以上歩くという方もいるとのこと・・・
夏場などは早朝と夕暮れ時に2回歩かれるとの事で感服です。
旧参道への登り口にある池の前で、一人の同年輩の方が何か
作業をされています・・・
挨拶を交わして見ていると、木の枝を削りながら何本もの杖を作り
置かれていました。
ここから登る人がそれを借り、下りてきたらまた元へ戻すのだ
そうですが、そんなボランティアの方々のさりげない親切さが
心に染入りました。
ゴミ袋を持ちながら歩いているハイカーの方もよく見かけます。
毎日の森の散策を楽しみながらゴミもついでに拾ってくる・・・
そんな事を当たり前のようにされている方々にも頭が下がります。
そんな心配りもあり、箕面の森の散策路で私のお気に入りの一つ
は、やはり山越えをして勝尾寺へと続くこの旧参道と言えます。
谷間に水の流れる音がするので、双眼鏡で覗いて見ました。
樹間の先の岩場に小さな滝の流れを見つけました。
木漏れ陽が差し込み、そんな深い谷間にも一筋の陽が差し込むと
その流れの水がキラキラと輝きを放っているのです。
なんと美しい自然の光景なのでしょうか・・・
赤い花をつけたヤブツバキが満開です。
シジュウガラ、ヤマガラ、ヒヨドリが飛び交い、コゲラがコンコンと
ドラミングし、遠くではウグイスが美声を聴かせています。
茶園谷への分岐点で一休みをしていると、タオルを頭に巻いた
同年輩の方に道を聞かれました。
* 勝尾寺から下りてきましたんやが、できるだけ山ん中
歩きたいんですわ。
どっかええとこありまっか?
・ この道もこっちの道もいい所ですが、最終はどこへ
下りられる予定ですか?
* 決めてへんけど、夜なったら箕面の駅へ帰りまんねん!
それならと箕面の森のハイキングマップを一枚差し上げながら、
今の場所からそれぞれのコースと外院のバス停などをゆっくり
説明したつもりですが・・・
* 分からへんわ! もうええわ!
とにかく山ん中歩きまっさ! おおきに!
大丈夫かな?
何とも難しいような人? でした。(笑)
しらみ地蔵前から七丁石前を経、南山から谷山を超えて
谷山谷へ下りてくると・・・
一組の若い男女がホッとしたような顔をして道を尋ねてきました。
白島の方から上がってきたものの、あちこちで話し込んでいる内に
どこか分からなくなってしまい道に迷ってしまったとの事・・・
私はここでもハイキングマップを差し上げながら説明し、
分岐点まで同行して方向を案内しましたが・・・
春ですね!
山や森を歩きたくなる時期なだけに、お気持ちは分かりますが、
どうか地図なり、多少とも山歩きの準備をお薦めします。
(この森でも山菜取りの方が道に迷い、亡くなられたことが
あったのですよ。)
低山とはいえ自然を侮ってはいけません。
才ヶ原池で一休みにしました。
見ると春休みだからか、中学生ぐらいの男女4人が魚釣りをして
いました。
と言っても何が可笑しいのか? 笑いこげて賑やかで・・・
魚は釣れていそうにありません。
ゲームセンターなどにたむろしているよりは余程健康的なので、
「魚釣り禁止」看板があることを大目にみることにしました。
池畔を見回すと、近くにあるエドヒガン、ヤマザクラは三分咲き位、
周辺に群生するコバノミツバツツジも蕾が膨らみ、数本は咲いて
いるものの後少しで一斉に開花の様相です。
才ヶ原林道を下り、箕面山荘「風の杜」の前を通って
聖天の森展望台に着くと・・・
ここでは高校生ぐらいの男女がぎこちない格好でkissをして
いました・・・
ここにも春がありました。
青春をジャマしないように そ~ と下を通り抜け、
裏山から西江寺境内に下りてくると・・・
本堂横手で絵を描いている方がいました。
咲き始めた桜、シダレザクラに椿を交え、その仏閣風景画は
見事でした。
箕面駅舎に戻ると、ツバメの夫婦? が飛び交い、
いくつもの巣づくりが始まっています・・・
いよいよ早春から春本番の季節になりましたね。
今日は春の人模様を感じるような一日となりました。
’13 3-27
森の桜!
満開近い箕面の森の桜を見てこようと思い、昨日と今日は
勇んで森へ出かけて行きました。
いつものように一ヶ所一ヶ所に浸っていると少ししか巡ることが
できそうにないものの、快晴のお天気に恵まれて
絶好のお花見日和です。
自宅をでて北方の森の南斜面を見上げると、サクラ餅のように
薄ピンク色し、お椀を伏せたような格好の山桜が
山腹に沢山点在しているのが見えます。
山里からそんな光景を一つ一つ眺めているだけで、時間が
あっというまに経ってしまいます。
先ず「教学の森」に入りました。
ここには植生されたソメイヨシノの他、自生しているエドヒガンや
ヤマザクラなどが七分咲き位で、見事な花を咲かせていました。
しばし見とれていると、花びらの中に数羽のメジロがいて
その鶯色の羽根とともに実に絵になる光景です。
ところがしばらくして大きなヒヨドリが二羽やってきて
バタバタと、咲く桜の中で追いかけっこ? を始めたので
その行儀の悪さに思わず拳を上げてしまいました。
その後でヒラヒラヒラと舞い落ちる、ヒヨドリが落とした
桜の花びらの舞いに機嫌を直しましたが・・・風流です。
「海の見える丘」から「わくわく展望台」を経て「憩いの丘」へ
下りてくると途中でも・・・
山の斜面や樹林の間に桜の花が随所で咲いているのが見え、
あちこちと目移りしてしまいます。
次いで大滝の上にある「杉の茶屋」に到着。
そこから雲隣の森を見上げると、それは見事な桜の景観で
感動ものでした。
エドヒガンの群生地で見事な光景です。
その前から幼葉をつけ始めたケヤキの大木を通り過ぎて、
急階段を上っていくにつれ、視界が急に広がります。
振り返ると北方の山腹、そして大日駐車場の上の西斜面にも
エドヒガン、ヤマザクラが群生していて見事に花開いています。
まるで夜空に打ち上げられた花火のようで見とれてしまいました。
しばしそこで腰を下ろして珈琲を入れ、そんなお花見、風景を
楽しみました。
人一人と出会うことない独占景観で、なんとも贅沢なお花見です。
雲隣展望台に着くと、風呂ケ谷の方から一人の同年輩の男性が
大きなカメラを担ぎながら上がってきました。
早速、どこか桜を見るにいい場所はありませんか? と
お伺いすると・・・
丁度 才ケ原林道のエドヒガンが見事だと教えてくれました。
私は「こもれびの森」で周辺に点在する桜を楽しんだ後、
才ケ原林道へ向いました。
途中、山肌が崩れて小岩がゴロゴロ林道に落ちていて
少し用心して通らねばなりませんでしたが・・・
やがて林道沿いに、大木に沢山の花をつけたエドヒガンが
目に飛び込んできて圧倒されました。
木の下から見上げると、青空に花色がくっきりと浮かび
見事絵になる光景です。
自然の神様から大きな笠を頂いたようで、その下にいるだけで
心が包まれ、癒されるようでした。
エドヒガンはソメイヨシノよりも小振りで、花の房も小さいだけに
繊細で清楚な趣があり、私の好きな桜です。
(箕面・上止々呂美の天台山東斜面もエドヒガンが群生していて
見事ですよ。)
才ケ原林道から地獄谷へ下り、天狗道を大滝方向へ進むと、
西斜面にもエドヒガン、ヤマザクラが随所に咲いています。
谷間の箕面渓流を見下ろすと白い水しぶきを上げ、
気持ちよい川の流れを見ることができます。
ヤブツバキの赤い花が山道に落ちています。
イロハモミジの幼葉が少しづつ大きくなって、今は赤ちゃんの
手の平ぐらいに成長してきたかな?
箕面大滝前に着くと、流れ落ちる水量は多く、手前のベンチに
座る人々に、その水しぶきが霧状になって降りそそいでいます。
再び杉の茶屋に戻り、百年橋から自然2号路を上ると
途中の大モミジの所から前方山腹を見ます・・・
するとここからもエドヒガンの群生地を角度を変えて見ることが
でき、新たな感激を味わえます・・・きれいですね。
箕面の山で見られる主なサクラ類として紹介されているのは・・・
エドヒガン、ヤマザクラの他に、聖天の森や鉢伏山一帯で
見られるカスミザクラ、それにオオシマザクラや
植生されたソメイヨシノなどです。
サクラ類から言えば、白い筒形毛状のウワミズザクラや
他にイヌザクラ、西尾根道から六箇山へ向かう途中にある
大木のリンボクなどがありますね。
上ばかり見上げて桜の鑑賞をしていたので首が疲れてしまい、
たまに足元をみているとタチツボスミレや野草花が咲いていて、
春の妖精とも呼ばれる植物も見られます・・・
箕面の森にはそんな春の妖精がいろいろと紹介されていますが、
代表的なものは・・・
ヒメエンゴサク、イチリンソウ、ニリンソウ、トキワイカリンソウ、
エンレイソウ、フデリンドウ、ミヤマキケマン・・・
私もまだ見たことのない植物もあるものの、もうすぐ落葉樹林に
葉が繁ってくる、それまでの僅かな時間を林床で花を咲かせる
のですから、はかなくも美しく貴重な花々ですね。
箕面川ダム湖を周遊し、かおり橋を渡って箕面林道に入ると
植生されたソメイヨシノの桜道に入ります・・・
五分咲きぐらいです。
その先の四季の森できらめく湖面をみながら一休みをしていると
野鳥が沢山飛び交い、春をさえずっていました。
勝尾寺へ入ると桜はまだ三分咲きの気配で、これからといった
ところです。
桜の命は短くて、ほんの1~2週間 しかも地域や天候により
まちまちですね。
それだけに出会いは偶然で、まさに一期一会の感がします。
来週まで、しばらく桜の森を歩いてみるつもりです。
’13 3-28