箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

森の マダニ・・・ ??

2008-09-22 | *編集・その他

森の マダニ・・・ ??

 

 

雨上がりの朝、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込むと、

ほのかなキンモクセイの甘い香りが漂ってきました・・・

今日(20日)、少し早目に箕面ビジターセンター前の

モミジ広場を通ると、まだ青々とした大モミジの下で、もう

バーベキューの準備をしている若いグループに出会いました。

みんな賑やかに、嬉しそうに作業をしているのを見ていると、

つい私も若かりし頃を思い出して、懐かしくも嬉しい気分に

なりました。

 

長谷橋から自然7号路を上がり、長谷の森を歩いていると・・・

見上げる木に、何か赤い実のようなものがなっているのが目に

付きました・・・

日頃見たことが無いようなもので印象的でした・・・ 何だろうか?

何分、樹木の名前も中々覚えられなくて、鳥も、花も、きのこも

そうですから、木だけの話ではなく私の頭の話なのですが(笑)

一時はボケ防止に、頭の体操とばかりに図鑑とにらめっこをして

いましたが、翌日にはもうすっかりと忘れてしまっているので、

最近は諦めて、もっぱらただ楽しむことだけに徹しています。 

覚えられない弁解ですがね・・・ (笑)

 

私の歩いている後方から、一組のご夫婦がゆっくりと歩いて

こられます。

やがて近づいてこられたので挨拶をしながら・・・

・  いい季節になりましたね・・・ 

などと話していましたが、格好もベテランハイカーの様子でしたから、

早速目の前にある木を指さして・・・

・  この木の名前はなんと言うのでしょうか? 

と、尋ねてみました・・・

するとご主人の方が、それをしばらく見てから・・・

    *  ハクモクレンですわ・・・

・  その横の木は・・・?

    *  ちょっと種類が違うようやけど、これもモクレンでしょう。 

       この時期に変った赤い実をつけるんですわ! 

       あの赤い実をつけてるのはコブシでしょう・・・

さすがです・・・ スラスラと木の名前を言える方を尊敬してしまい

ます。

 

それから、私は隣にいる奥さんが、ビニールの袋を持っているのが

気になっていました・・・

そこで・・・

・  ゴミを拾いをされながら歩かれているんですね・・・ 

   ご苦労様です・・・ と。

すると 奥さんはケラケラ大笑いしながら・・・

    *  いえいえ、これはお尻にひくビニールなんですよ・・・

・ お尻に? 

    *  ええ、一休みする時にお尻の下にひくんですのよ・・・

・  はあ~?  勘違いした私は赤面の思いです・・・ (笑)

 

ところが、なぜお尻にビニール敷きが必要かを話してくれて納得しま

した・・・

    *  マダニがいるんです・・・

最初は箕面の間谷(まだに)の事かと思いましたが・・・ 

違いました(笑)

    *  いえいえ、虫のマダニです・・・ 要するに森のダニ・・・

小さな毒虫の事ですよ・・・

・  アイ アンダスタンド! です (笑)  

   そんなものがいるんですか?

    *  それに刺されると、一週間ぐらい腫れて大変なんです

        のよ・・・ 

        主人が一度刺されて、病院で薬をもらってそれは

        やっかいなことでしたの・・・

    (遠くに犬を連れながら歩いているハイカーの方を見ながら・・・)

    *  あの方のように犬にマダニがよくつくんですよ・・・ 

       それで、犬も大変ですから、余りヤブの中や草むらの中に

       入れないように声をかけるんですが、うるさそうに聞く人も

       いますから、 注意するのは難しいものですわ・・・

    *  確か、センターの裏の川沿いにも、注意書きが張って

        あったと思いますよ・・・

 

ご夫婦には御礼を言って別れましたが・・・ 

私は、その事が気になって仕方がありませんでした。

帰り道に箕面川沿いでその看板を探してみると、やっとの事で見つけ

ました。

薄汚れた小さな看板にはこのような注意書きがありました・・・

 

「 マダニに注意!  

笹ヤブや草ムラにはマダニが生息しています。

紅斑痛(リケツチヤ)、野兎病(細菌)、ライム病(スピロヘータ)などの

伝染病を媒介しますので注意してください・・・」

 

今までこんな大事な注意書きがあるとは知りませんでした。

毎回、私も森の中で笹薮や草むらには分け入ったりしていますが、

帰路でよく衣服をはたいて、マダニを落とすなどせねばならない・・・ と

改めて思いました。

しかし、あの古い注意書きだけでは、どう注意したらいいのか分かりま

せんが、刺された体験者からの具体的な対処法には説得力が

ありますね。

それにしてもゴミ拾い・・・ との誤解から、山歩きの貴重なアドバイスを

頂きありがたく感謝しました。

 

あれから私は箕面川ダム湖周辺から、四季の森へ向かいましたが、

その箕面林道は途中からまさに背の高い草むら道です・・・

ススキは穂をひろげはじめ、太陽に反射してきらめく湖面の

美しい風景見ながらも、どうも足元ばかり気になって・・・

腰を下ろして一休みする事も無く、なぜか足元がモゾモゾするようで、

いつものカメの浸り歩きから、いつしか早足のウサギ足になっている

自分に気づき、我ながら笑ってしまいました。

 

でも、気にする自分を笑いながらも、やっぱり気になる一日でした・・・

ああ!  マダニ・・・ ヤダニ?  (笑)

 

 

「 草むらの 歩く足元 ばかり見て 」

「 気になると 景色どころか ウサギ足 」  (花詩)

 

 08-9-20 (完)


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