箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

箕面ドライブウエイ 第二の片道通行路現場へ

2014-09-30 | 箕面の森のあれこれ話し!

 

‘14-9-29  

 

 

先月の大豪雨による崩落などで箕面ドライブウエイは

随所で被害にあい、全面通行止めが解除された後も

片側通行が続き、第一の現場は9月15日に歩き、

このブログで書いたものの、

今日は少し前から始まった第二の片道通行路の現場を

歩きます。  (才ヶ原林道口の陸橋下からすぐ東です)

 

現在 工事をはじめる前の防護壁作業が急ピッチで

進められています

 

こもれびの森から地獄谷を下り、箕面ドライブウエイに出ると

次に下る地獄谷口は全面通行止めの為 ドライブウエイを南に

歩き、多くのハイカーの方々は化石谷や展望口から、

また風の杜の裏山から下るようです

でもこの車両片道交互通行の道を歩かねばならないのは

少し 厳しい状態です

        

 

    

 

 

               

 

 

 

 

 

 

  

 

 

この第二の現場を才ヶ原林道の上から見ると、急斜面が

次の豪雨があれば崩落しかねないと思うと緊急を要します

 

 

 

 

 

この第二の工事期間は来年の1月末日とあり、

第一の工期 来年の7月末日までと併せ、しばらく

箕面ドライブウエイは混乱が続きそうです。

 

 

 

 

 

 


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仲秋の山里 新稲

2014-09-30 | 箕面・秋のハイキングガイド

 

‘14-9-28  

 

 

箕面の南山麓 その西に広がる新稲(にいな)

稲穂も頭を垂れ始め、もうすぐ刈りいれの季節です。

 

 * 小さな写真は画面をクリックすると拡大します

 

 

美しい新稲の里の秋風景

            

            

 

 

 

               

        

 

            

 

 

 

スカイアリーナ(箕面市立第一総合体育館)とその周辺

 

                 

          

 

            

 

 

  

 

          

              

 

 

大都市 大阪の市街地から車で僅か30数分

都市近郊の豊かな自然をいつまでも残しておきたいものです

 

 

            


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仲秋の勝尾寺

2014-09-30 | 箕面・秋のハイキングガイド

 

‘14-9-27 (2) 

 

 

自然4号路から東海自然歩道の <F-5> から少し南にそれ

、勝尾寺裏山を下ります。

 

美しい 勝尾寺境内

<勝ち運祈願> などの人々が訪れ、読経が響いています

 

 

 

          

 

 

 

 

          

 

 

 法然上人が4年間 この二階堂で修行されたとのこと・・・

遠望する生駒山系と奈良の山々

 

 

          

 


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仲秋の散策路

2014-09-30 | 箕面・秋のハイキングガイド

 

‘14-9-27  

 

 

今日は雲ひとつない秋空です。

桜、聖天の展望台や才ヶ原林道などでは今日も 「鷹渡り」

を撮るカメラマンの方々が空を見上げています。

 

箕面ビジターセンター上空も快晴ながらここから 鷹渡りは

みれません。

 

今日はここより箕面自然4号路--東海自然歩道--勝尾寺

--自然8号路--清水谷--箕面川ダム湖と

私の好きな散策路をゆっくりとあるきます。

 

木漏れ日の差し込む自然4号路は気持ちのいい

森の散策路です

        

 

 

 

<F-7>で一休みの後、勝尾寺への林道を進み

途中から東海自然歩道へ

        

 

 

            

 

   

最勝ヶ峰から <開成皇子の墓> へ

          

 

 

 

 

 

峰の少し先の岩場にて休憩 

ここからの眺望も楽しみです

        

 

 

<F-5> から勝尾寺へ

<二階堂>の裏山から境内へ

          

 

 

 

<F-5>へ戻り、自然8号路から清水谷へ

 * ハイカーの方から 「清水谷は豪雨の影響で通れない と

    聞きましたが・・・」 と

   大丈夫ですよ! 倒木や一部崩れた所があるものの

   歩けますから・・・

        

 

 

        

               

 

        

 

 

  (しかし 鉄砲水のような爪あとが残り、小さな谷

  広がり、一部川の床が上がっているように見えます)

 

 

先日(9月17日)のこのブログへ<鹿の受難>を載せた後

箕面ビジターセンターの係員に伝えたところ・・・

  「管轄が代わってますが、横の連絡網もありますから

   すぐ猟友会や関係部署に伝えておきます・・・」 と

今日 同じ所を通ると、可哀想ながらもう駆除されたようです

 

 

 

 

箕面川ダム湖の周遊路はしっかりした造りで安心して歩けます

ダム湖もそろそろ秋の気配です

 

 

 

 

 

 

 

 

これから紅葉の季節に向け、箕面の森も多くの人々で

賑わう事でしょう。

帰路 箕面大瀧上の「大日駐車場」を通ると満車のようで

路上に延々と車列ができています

 (土)(日)(祝) に限り、一日1.000円の駐車代と、有料に

なったにもかかわらず車が絶えません。

箕面ドライブウエイは今2ヶ所で片道通行となっていて、

いずれも来年まで復旧工事が続くようですから、これから

箕面を訪れる車の方々は、しばらく大渋滞や混乱を覚悟せねば

ならないようです。

 

 

 

 

 


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みのおの森の楽画記  ‘14-9月

2014-09-30 | *みのおの森の小さな楽画記 !

 スケッチ画 ’14 9月

<箕面 外院 旧勝尾寺参道にて>

‘14-9-5   (295) 

昔今 旧参道に秋来る

 勝尾寺への旧参道町石前から箕面市内を見る。晴れ曇り大雨また晴れ・・・とめまぐるしく変わるお天気少しの時間に描く 秋の虫の音が響き、もうすっかり秋の気配・・・アケボノソウが暁の星に見立てた白い花を咲かせている。

 

 <地獄谷 ライオン岩前にて>

‘14-9-12   (296) 

箕面山ライオン岩に晩夏かな

 地獄谷のライオン岩をよく見ると、確かにライオンの顔に似ている。現在 地獄谷はこの前の大豪雨で崩落箇所があり、通行止め左へ曲がり天狗岩を東に進めばいつしか瀧道に出 箕面大瀧に着く。

 

<エキスポ90 みのお記念の森の花の谷にて>

‘14-9-18   (297) 

花の谷カエル飛び込み萩の花

 花の谷の木組みの床を歩くたびに、横の池からカエルが池に飛び込む音が聞こえる。両サイドにはススキや萩の花が・・・今日は森の中は15℃  初秋の風が急に冷たく感じる。

 

 <清水谷林道口にて>

‘14-9-26   (298) 

セミ去りてスズムシの鳴く杉林

 清水谷林道にはスギ、ヒノキが林立する。ここ数年 鹿が急激に増え植生保護の為のネットが張られている。しかし そのネットの内側に入ってしまった鹿が、外へ出ようともがき暴れ、逆にせっかくの保護植物が荒らされてしまった。今や害獣扱いとなってしまった鹿と人との共生は難しいのだろうか?

 

<才ヶ原渓谷から>

‘14-9-29   (299) 

渓谷にススキ穂なびく秋の空

 渓谷の谷間から大阪を一望する。日本一高い あべのハルカスビル がボンヤリと見える。谷間にはススキの穂が秋風に吹かれなびいている・・・いよいよ秋の始まりだ。


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郷土資料館へ

2014-09-25 | 箕面の森のあれこれ話し!

 

‘14-9-24  

 

 

 

今日は台風の影響からお天気が不安定なため山歩きを中止し、

箕面駅前の<箕面市立郷土資料館>へ

 

 

 

今 「箕面東部地域の石碑展」が催されています

先日歩いた勝尾寺旧参道の町石が、今から767年前の宝治元年に

設置された事を知り、歴史を感じます

        

 

 

 

ここには箕面市内から発掘された縄文期、弥生期からの出土品

、古墳、遺跡、遺構資料や平安時代の経塚の出土品から、大正

、昭和初期の農家、農具などの展示もあり、箕面の歴史と併せ、

郷土箕面を改めて学ぶ機会となりました

 

        

        

        

 

          

        

 

            

 

        

        

 

  

   

 

 

今年は山のドングリが不作とのことで、森の動物達が里に

下りてくるのではないかと危惧されています。

帰路、 箕面親水公園を通ると、そのドングリが風が吹くたびに

バラバラバラ・・・と上から落ちてきた・・・ 

ここでは豊かな実りを感じますが・・・?

                   

 

 

 

 


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清水谷のシカネット (鹿の受難)

2014-09-18 | 箕面・秋のハイキングガイド

 

‘14-9-17  

 

 

清水谷へはいつも気にしている岩を抱く大ケヤキを

見に行きます。

 

あの豪雨の影響はなく、どうやら周囲の混乱にビクともせず

凛として姿で立っていているのを見て安堵です

        

 

   

 

 

清水谷を上り、植生保護活動の為の道具置き場にある表示物を

見ます

        

 

 

 

 

しばらくして林道の両サイドに張られたシカ害防止ネットの間を

通ると・・・

突然! 前方でそのネットに激しくぶつかるものが・・・

よく見ると一頭の立派な角をもった牡鹿が、どこから迷い込んだか

ネットの内側に入り、何とか出ようとネットに体当たりしている

ようです

 

 

 

 

 

入ったばかりか、もう何日もそうしているのか分からないが、

ネットの際に生えていた草木は倒れ道が出来ているので、

何度も行ったりきたりしているに違いない?

せっかく囲んだ植生保護の目的が裏目に出ている・・・

 

 

 

 

 

 

 

   

  (不安げにボクを見つめる牡鹿・・・

                可哀想だが助けてやれないよ・・・)

 

 

現在 大阪府はシカを害獣として駆除の対象としているため、

以前にも紹介したように、外人ハイカーがネットに絡まり

苦しんでいるシカを助けてもらおうと、箕面ビジターセンターに

駆け込んだものの、係員は逆に駆除対象を説得するのに

苦慮したとのこと。

 

しかし 箕面の森もいつの間にか野生の鹿が急速に増えていて

ビックリですが、鹿に罪があるわけでなし、人間との共生の

難しいところです

 

 

 

 


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彼岸花と黒蝶

2014-09-18 | 箕面・秋のハイキングガイド

 

‘14-9-17  

 

 

清水谷へ向かう途中、箕面ビジターセンター周辺を散策です。

すると 「もみじばし」 下に咲くヒガンバナに黒蝶がとまり、

長い間その花の上で遊んでいます

        

 

 

 

 

 

 

 

 初秋の森のきれいな光景です。

 


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才ヶ原池のバイカモ

2014-09-18 | 箕面・秋のハイキングガイド

 

‘14-9-16  

 

 

才ヶ原林道から才ヶ原の森にある <才ヶ原池> へ

池遊路を歩くと今 池面に梅の花に似た小さな 梅花藻

(バイカモ)の花が咲いています

別名 ウメバチモ という藻の花

もう少ししたら池面いっぱいに広がります

 

 

          

 

 

 

 

 

 

 

その下ではいろんな魚が泳いでいて上からよく見えるのです

        

 

 

 

この林道沿いにいつもこの時期を忘れずに咲く

ヒガンバナが今年も咲き始めました

 

 

 

才ヶ原の森にも涼しい風が吹き始めました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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箕面ドライブウエイ開通です!

2014-09-14 | 箕面の森のあれこれ話し!

 

‘14-9-14  

 

 

豪雨による崩落で一部通行止めになっていた箕面ドライブウエイが

やっと片側開通しました。

歩いて箕面市浄水場からやく800mほど上った所の崩落現場を

見てみると、幅20m足らずの小規模なものながら、次に同様の

豪雨となればすぐ下流の住宅街へ一気に土砂が流入することも

予想され、早急な対策が望まれます。

      

 

 

 

 しかし これからの工事期間をみると来年の7月31日までとあり

、こらから一年近くかかる改修工事となるとその間が心配です。

 

 

 

何とか片側開通したものの、その通行車両を毎日管理警備する

人の話しを聞くと・・・

 「・・・もう大変ですわ・・・これから長いし・・・この週末なんか

  お盆で霊園を行き交う車で下まで大渋滞で怒られっぱなしで

  、これで秋の紅葉の季節にどっと箕面に来はる車なんか

  対応できるんか心配ですわ・・・」 と。

        

 

 

行政には一日も早い改修工事を願い、全面開通を期待します。

 

 

 


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送られてきた漬物! (1)

2014-09-11 | *みのおの森の小さな物語(創作短編)

みのおの森の小さな物語 (創作ものがたり) NO-4

 

 

送られてきた漬物!  (1)

 

 

 

 流通業界に勤める斉藤 健太が、会社の労働組合支部で

 機関紙発行の担当者に任ぜられたのは10月のことだった。

 全国の支部が持ち回りで年一回発行の労組機関誌を編集し、

 4月に組合員約2万人ほどへ配布するもので、今年は健太の

 支部がその担当だった。 

と言っても責任者と健太の二人だけで編集しなければならない

大変な作業だ。

  しかし 機関誌の内容の8割方は毎年恒例のもので、その年の

 会社資料や偉いさんの記事で決まっていたのでその点は楽だった

 が、後の2割は自分達で記事を作り編集して埋めなければ

 ならなかった。 

その中でも特に毎年好評なのは組合員の一人に

 スポットを当て、その生身の日常生活をルポするコーナーが人気の

 ようで、その担当を健太がするように指示された。

 

それから知り合いの先輩や後輩に次々と当ってみるが中々

 いい返事がもらえない・・・

 年が開け2月になっても候補者さえ決められないでいた。

 そしていよいよ原稿締め間じかになったある日のこと

 責任者から・・・ 

 

  「仕方ないな・・・そんなら斉藤 お前が自分自身のことを

     何か書け・・・」

 

と 指示された。

 

  「私が・・・ですか? まさか そんな・・・」

 

 健太はそうは言ったものの自分の責任上 紙面に穴をあける

 ワケにもいかず渋々引き受けたものの・・・ 

 

   「どうしよう~?」

 

寝ずに考えた末、数年前にあの出来事を素直に書いてみよう・・・

と思いついた。

 

 そして次の日 眠い目をこすりながら机に向かった。

 何しろ中学、高校と作文は5段階中 (2)と評価はさんざんだった

 ので、その作業は四苦八苦だった。

 

 健太はやっと出来上がった原稿を責任者に読んでもらった。

 

 

 

 

              <送られてきた漬物> 

                                

                           MD事業部物資第一課

                                斉藤  健太

                      

 

「 私は週末になると家の近くの箕面の山歩きを何よりの趣味と

しています。  

時には里山を妻や子供達を連れて歩くものの、その日はたまたま一人で

歩いていました。

 勝尾寺から清水谷を通り林道から府道にで、 そこから高山村経由で

明ケ田尾山へ向かう途中のことでした。

 

予定より遅れていたので少し早足で歩いていた時のことです・・・

東側を流れる箕面川の少し広くなったところに、二人のご夫婦らしき人が  

しきりに川石を重そうに持ち上げては・・ 首をひねったり ああでもない~ 

こうでもない~ と いった感じで笑っていました。                                                

私は二人が腰をさすっている姿につい 「何か手伝いましょうか・・・」 と、 

大きな声で声をかけてみました。

 

 お二人は少しビックリした顔で見合わせていたが、 私がそう言いながら

さっさと土手から川へ降りていったので・・・ 

   「仕方なく ?  頼んでみるか・・・」

という様子でした。

 腰にぶら下げたタオルで額の汗をぬぐい乍ら、 私がヨロヨロしつつ足場の

悪い中州を渡るのを心配そうに見ておられたが・・・  

私も何をされているのか興味半分、お助けマン半分で、とにかく近ずいて

いきました。

お二人は道から見たときよりは若かったけれど、それでも70才代後半か?

ニコニコとされ、 いかにも人のよさそうなお爺さんとお婆さんだった。

 

  「何をされているんですか・・・?  

   腰 ?  痛そうにされてたので何か手伝いましょうか?   

   若いですから・・・ハハハ・・・!」 と、何か自分でも

お節介いだったかな・・・  と思いながら、それが苦笑いになってしまった。

 

  「いやいや ありがとう! 心配かけてすまんですね・・・   

   実は婆さんの漬物石を探しとったんですわ・・・」 と。

  「なるほど漬物石ですか・・・ 」

  

 昔 田舎にいたときよく祖母が大根や、白菜 キューリ 茄子 ウリや

ゴボウなどまで、季節の野菜をいっぱい大きな漬物樽に何個も漬けていて、 

それが一冬中の家族の食卓を賑わせていたし、子供ながらに祖母のものは

特別美味しかった思いがある。

 祖母が亡くなり、自分も大阪に来て就職し家族を持ってからは妻に

たまに頼んでみるが、あの子供の頃の漬物の美味しさはいつも味わえ

なかった。

 

  「じゃ! 私が手伝いますよ・・・これでも昔は柔道部で力持ちです

   からね・・・ ハハハ! ハハハ! 」  

また、違和感を感じる自分の笑い声に心の中で苦笑する。

  「そうかね・・・じゃ!  婆さんや・・・せっかくだからさっき重くて

   持てそうになかったあの石はどうかな・・・ 

   丁度底が平たくて安定しとるじゃろ・・・」  

おばあさんはうなずいて・・・

  「大丈夫かね・・あれでも!?」 と言う顔つき・・・ 

  ・・・それはそうと  これどこへ運ぶの?  

     いくらなんでも手で持って家まで・・・か? ・・・ 

 

 そんな心配を察知したのか、お爺さんは西の道端に停めてある

軽トラック車(これは”田舎のベンツ”と言うそうだが・・・) を指さした。

   ・・・あんなところに車があったのか・・・ よかった!  

一瞬  ほっとする。 

   ・・・約20m位だから大丈夫だ・・・

私はまた調子に乗って 「軽い・・軽いですよ!  ハハハ! ハハハ! 」 

と笑ってしまった。

 

 それから15分位は、それまでにお爺さんが選んであった小さな小石も

含め10個ほどの川石を田舎のベンツに運んだ・・・ 

しかし さすが一番大きな石だけは正直重かった・・・ 

若いときと違って腕力が落ちていることを実感した。

 

 恐縮し頭をペコペコ下げてお礼を言うお二人に、こちらの方が恐縮して

しまったけれど、とにかく喜んでもらってよかった。

  どうしても名前を聞かせてくれ・・・ と言う・・・ 

なんでもばあさんの漬物は天下一品だからその内 送ってやるから・・・

とのこと。

   「そんなの・・・ いいですよ・・・」

 と、言い乍ら私は根が素直なもんで?   もう腰の名刺入れに手を

やっている自分にまた苦笑!  ハハハ!   

   「そうですか・・・ じゃ! これ・・・」 

つい仕事での習慣で名刺を出したが, 後で考えてみたらこの場で名刺は

ないだろう・・・ と これも自分で苦笑い!  

しかし住所を書く適当な紙もなく、これしかなかった。

お爺さんは名刺を受け取り  ほ~!  としばし眺めてはポケットにしま

われた。 

 

  「これからどこ行くのかね・・・?」 

   「あっちの・・・ 高山の方です・・」   

  「丁度いいわ! 乗ってケ・・・」  

 

私はそれから田舎のベンツの荷台に揺られ、山への登り口まで送って

もらいました。

座ったお尻は痛かったけど、時間は早くに着いて予定通りになりました。

 

 

それから数ヶ月ほど経ったある日のこと・・・

会社に戻ると、同僚が私の顔を見て 

皆が一様に変な顔をする・・・

   「何?   どうしたの?  なにかあったの?」   

席に近づくと鼻を抑えている人がいる。

 

の時、自分のデスクの上に デン! と大きな樽が置かれているでは

ないか・・・ 

  「うん?   なに?   なに?」 

                                                                                                            近代的な本社オフィスビルのモダンなインテリア机の上に・・・ 何か?

しかもそこのパソコンを端によけて置かれているのは、紛れもなく大きな

漬物樽だった。 

 

 糠味噌のその匂いは半端じゃない・・・

田舎とて家屋とは別の納屋に入れたりして隔離してあるのに、

よりによってこの俺の机の上に何とした事を・・・  

でも瞬間的に思い出した・・・ 

  ・・・ひょっとしてあの時の あのお婆ちゃんの漬物かな?・・・ 

分かったとたんすぐ周りの人々に弁解をして回った。

 

  「すまん! すまん! 

   田舎の婆ちゃんがな・・・ 間違えて会社に漬けモン送った・・・ と

   言うとったな・・・ これやな  ホンマ嫌んなるわ・・・  

   ハハハ!   ハハハ!  臭いな・・・俺もたまらんわ!  ハハハ」 

 

もう笑うしかなかった。

 その内、自分の笑いが事務所全体に笑いとなって広がり、鼻を押さえて

いた人も・・・

 

   「しゃーないな・・・ハハハ!  でも早よ何とかしてよ・・・」 

    「なんとかな?  そうや通勤の車に入れとこ・・・」  

 

私の慌てぶりとドタバタはしばらく続いたが、帰宅する頃にはもうみんな

忘れたような顔をしていてほっとした。 

 

 

(2) へ続く・・・

 

 

 

 

 

 


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送られてきた漬物! (2)

2014-09-11 | *みのおの森の小さな物語(創作短編)

 

送られてきた漬物! (2)

 

 

 

家に帰る車の中は田舎の匂いでいっぱい!  

最初は地獄だったが、その内あの時のことを思い出した。

 あれからお婆さんは一所懸命に寒い中、この漬物を漬けたんだろうな・・・

そしてやっとあの時に約束したことを忘れずに覚えていてくれて私の所へ

送ってきてくれたんだな・・・ ありがとうございます・・・

それを思うと、ふっと亡くなった祖母のあの田舎と漬物の味を思い出して・・・

その内、とうとう涙で顔がグシャグシャニなってしまった。

 

 家に帰って樽を家に持ち込む前に、私は妻にいきさつを話した。

ニヤニヤ聞いていた妻は、その内こらえきれずに吹き出してしまった。

  「そんなにな笑うことないやろ~ ええか?   

   じゃ!  樽はガレージに置いとくからな・・・」  

やっと了解をとって家に入った。

 妻は 「早速今晩の夕食に頂いてみましょうよ・・・」 と言う。 

二人で恐る恐る樽の蓋を取ってみる・・・ 

事情を聞いた子供達も初めてみる漬物樽に

   「これ臭いな・・・ ! 」   

   「これ食べれるのん? 腐ってんのとちゃうの?」

と言いながらも、興味しんしんの目で見ている。 

やがて蓋が開いた・・

妻は慣れた手つきでぬかの中に手をいて大根 白菜漬けなどいくつかを

取り出した。  

 その日の夕食は話題いっぱいで、みんなの笑い声に溢れた。

漬物は実に美味しかった・・・

 妻は 「これはスーパーで売ってるものと違い、野菜のうまみを上手に

引き出しいるわ・・・」 なんて、評論家のような事を言って誉めてるし、

親が嬉しそうに うまい! 美味しい!  と言うせいか?  

3人の子供達も 日頃食べた事もないのに おいしい!  おいしい! と

騒いでいる・・・ 

 私は味もさることながら、懐かしい自分の田舎と祖母の思いとが重なって

胸がいっぱいになっていた・・・ 

涙ぐむ私にまた妻が大笑いし、子供達は不思議そうな顔をして私の顔を

見ていた。

樽の蓋の上に手紙がそえてありました。

 

  「・・・その節はありがとうございました。 遅くなりましたがお陰で

   美味しい漬物ができましたので送ります。

   足りなくなったらまた送ります・・・ 」

 

この言葉に私は一瞬昼間の会社での光景を思いあわてて・・・

再びはごめんだよ! と叫んだ・・・  そして

 

  「私たちには子供がいないので寂しくしています。  

   何もないですがよかったらみんなで遊びに来てください・・・ 」 

 

と 鉛筆書きで住所や簡単な地図も書いてあった。

 

 

 翌月の日曜日 私たち一家5人は、早速あのお爺さんとお婆さんと

連絡を取り合い、お二人のの家を尋ねる事にしました。 

 そこは私の箕面の家から車で僅30分足らずの山の中でしたが、

古い趣のある昔の家で、まさに懐かしい田舎の家そのものでした。

裏山を背にして、南向きの縁側に座って私たちを待っていてくれたようで、

それはそれは私には嬉しい再会でした。

 何と言っても自然の中で子供達が大喜び・・・ なんでも興味津々・・・

放って置いても3人で歓声を上げながら遊んでいる・・・ 

妻は沢山の漬物を置いた納屋を見せてもらいながらお婆さんと漬物談義を

したりして談笑している・・・ 

 なんでも箕面の市場でお婆さんの漬物が売られていて大変評判が

いいのだそうだ・・・ 分かる 分かる とみんなで納得したものです。

 私はお爺さんが許可をもらって持っているといると言うイノシシ狩り用の

猟銃を見せてもらったり、その武勇伝を聞いたりして、各々がみんな大満足! 

懐かしい田舎料理をご馳走になりながら、あの会社での漬物騒ぎが話題に

なり、皆で腹の底から大笑いをしました。

 

 来月には、初めてお爺さんとお婆さんが我が家を訪れることに・・・ 

すでに私たち夫婦には両親がいなく、 したがって子供たちにも祖父母が

いないだけに この交わりは大切にしていきたい。

我が家に温かい田舎ができた・・・ 素直に心からうれしい!

あの時 箕面川で声を掛けた時から、私たちには何か目に見えない

不思議なご縁があったようです。

 

いま私は  ハハハ  ハハハ と 素直に心の底から大声で笑えるように

なりました。

                                   (終)    」

 

 

 労組の機関誌担当責任者は健太の原稿を読み終えると・・・

  「 なんたるち~や やな! ちょっと稚拙な文章やけど、まあ今年は

    これでいこか・・・」

と あっさり承認された。

 そりてギリギリ締め切りに間に合い、4月 この記事は全国の組合員に

配布された。

 そしてその日から健太のあだ名は 「箕面の漬物君」 と呼ばれるように

なり、上司や先輩からは可愛がられ、同輩や後輩からも慕われる大いなる

役得となった。 

 

 

(完)

 

 

 

 

 

 

 

 


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瀧道開通!

2014-09-10 | 箕面・秋のハイキングガイド

‘14-9-10  

 

 

今日から 瀧道全面開通 です。

 

 

前を歩くグループから大きな声が・・・

 「え 何!?  通行可! って書いてるやん  ホンマかいな?

  せやかて さっき駅前の観光案内所で聞いたら

  まだ通られへん~ て言うてたやんな

  どっちがほんまやねん~ な?}

すると前から歩いてきた人たちに聞いている・・・

 「瀧まで行ってきはったん?  行けまんのん?」

 「行ける言うてはるやん  ほなこの書いてある方が正解やねんな

  観光案内所に言うといたろ・・・」 

とケイタイを出していた。

 

 

瀧道随所の現在の表示物と通行状況

山道を除き、瀧道は全面的に問題なく歩けます

  小さな写真は画面をクリックすると拡大します

 

            

     

 

         

 

            

             

 

歩く人も徐々に増えてきました

          

         

 

         

        

 

 

また前から大きな声が響く・・・

 「・・・せやけどごっつい雨やったんやな

  ほんでもな みて見 あの大きな岩 ピカピカに磨かれて

  ええこともあるんやで・・・ 自分じゃきれいにでけへんやろ?」

大阪のオバちゃんはいつも前向きです

    

 

 

今日の箕面大瀧と瀧道の人たち

先日のブログ 「ひと気のない箕面大瀧」 の淋しい風景から

いつもの瀧道の光景に戻ったようです

 

 

 

 

 

 

 

瀧安寺の周辺ではスケッチをする人たちが・・・

いつもの風景が戻っています

 

 

         

 

 

今日森の中で見た花や実

          

 

            

         

 

              

 

 

 

  <  夜 箕面にも突然の激しい雷と稲光が・・・

      やがて一時間120ミリという近年まれに見るような

      猛烈な豪雨が2時間近く続いた。

      箕面の森に再び災害が起こっていない事を

      祈るのみです>

 

 

 


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ひと気のない箕面大瀧

2014-09-08 | 箕面・秋のハイキングガイド

 

‘14-9-5  

 

 

先日の豪雨により随所に落石崩落などによる

通行止めの続く箕面の森・・・

 迂回路や側道を通れば行ける箕面大瀧もひと気がなく、

茶店も閉まっていて淋しい光景です。

 

 

 

 

 

 

 

      

      

 

 

箕面川沿い茶店横に建てられている

 「箕面警察長 合田百一氏 殉職の碑」 

集中豪雨により箕面川が氾濫し大きな被害を出した状況を

詳しく記した碑文を改めて読んでみました

 

    

再びの悲劇を繰り返さないように願うばかりです

 

 

周辺の野花に心癒されます

         

           

 

 


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晩夏の山里 外院

2014-09-02 | 箕面・秋のハイキングガイド

 

‘14-8-30  

 

 

雨の多い8月でした。

明日も30℃程との予報で、とうとうこの8月は

「35℃以上の猛暑日が一日もない大阪」 となり

有難いような?  夏らしくないような? おかしなお天気でした。

 

古参道から山越えして勝尾寺へ向かう途中、

外院の山里で晩夏を味わいます

今日は久しぶりの夏雲です

 

 

 

      

 

      

 

 

稲も順調  実りの秋ももうすぐです

 

 

 

              

            

 

 

野花 山野草ももうすぐ夏から秋へと変わります

 

 

           

           

 

 

旧参道の大畑中池など農業池は、

先日の豪雨による影響からまだ泥池化の様子です。

     

 

 

 

山道も随所で小さな崩落がみられ、近年にない被害を感じます。

山歩きもいつも以上に慎重に、安全第一で楽しむようにします。

 

 

 

 


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