森に灰皿・・・ 必要?
教学の森の西尾根道を登っていくと、途中にセメントで形取られた
丸テーブルに丸イスと共に筒立て型の灰皿があります。
森の中で一休みしながら、一服どうぞ・・・ とは!
なんとも親切な灰皿です・・・?
更にここから別の中尾根道を下っていくと、ここにも同じような丸イスと
灰皿が設置されています。
他にも数ヶ所ありますが・・・
私が特に印象深いのは勝尾寺園地の南の森の中に数ヶ所ある、
赤い灰皿です。
いずれも円筒型で高さは50~60cmのしっかりした物で、
「山火事用心! 神戸営林署」 との標示・・・
私はこの灰皿を見るたびにいつも違和感を覚えるのです。
タバコを吸われる方がこれを見るたびに・・・
「丁度エエとこに灰皿あるわ! ここは吸うてエエとこやねんな・・・
ここで一服しょうか!・・・」 などと、せっかく森のいい空気を吸って
タバコを忘れていたのに・・・?
寝た子を起こすようなものじゃありませんか・・・?
なんて! 思ったりします (笑)
所轄の神戸営林署が、親切に防火対策として灰皿を設置した物で
あることは分かりますがね・・・?
しかしよく見ると、ここはかつて間伐、伐採作業された所で、残材や
木片、木屑が沢山あり、火があればすぐにでも燃え上がりそうな所に
設置されており、余計に危ない気がします。
それとも作業員用の為のものだったのでしょうか・・・ ?
と 言うのも・・・
先年、清水谷のヘリコプターを使った大規模な伐採作業のときに
通りがかった私は、作業員がタバコを吹かしていてびっくりした事が
あったからです。
大工さんが家を建てながら、鉋屑の中でタバコを吹かすようなもので、
危なくて見ておれませんでした・・・
私は森の灰皿設置は、親切でも防火対策でもなく、喫煙も火災も、
むしろ逆に助長するのではないのかと思ってしまいますが・・・
皆さんはいかがお考えでしょうか・・・ ?
箕面の森の中では、かつてバーベキューなどの出来る場所は
何ヶ所かありました・・・
しかし、現在は箕面ビジターセンター横の 「もみじ広場」 で、
予約制で出来る程度です。
勝尾寺園地のウイングハウスでのバーベキューも全面禁止になった
理由に・・・
「いたずらによる火災発生、タバコの火の不始末・・・」 などの理由が
挙げられています。
史跡・「持国天の石蔵」横の展望台や、周辺の木のベンチなども、
同様の理由で廃止、撤去されています。
教学の森でもタバコの火の不始末によるボヤ発生がありました・・・
冬枯れの寒い日でしたが、私は偶然にその直後にその場に遭遇し
ゾ~! とした事があります。
他に天上ケ岳へ向う修験道で、火のついたタバコを見つけてあわてて
踏み消した事もあります。
捨てられたタバコの吸殻を確認して、再度踏み消した事も何度かあり
ます。
タバコの火を見ると消して歩く犬のことが、TVで話題になっていた頃、
自分の事のように思って苦笑していた事がありますよ (笑)
特に乾燥時の森は沢山の枯れ葉が埋もれているので、くわえタバコの
人を見ると ヒヤ ヒヤ します。
カナダやオーストラリア、アメリカのカリフォルニアでの森林火災は
毎年のように発生して、そのTV映像を見るたびに人事で無いように
思います。
たまたまTV映画で森林火災の消防隊のドラマを見たときにもそう思い
ました・・・ 他人事ではないな! と。
私は火災に対して、特別のトラウマを持っています・・・
それは中学2年の時、隣家からの失火により、目の前で自宅が全焼し
ていくさなか・・・
自分が大切に飼っていた小鳥・十姉妹(ジュウシマツ)の家族10数羽
が、火に包まれていく光景を目の前にした、辛い経験があるからです。
火は怖いです!
林野庁・近畿中国森林管理局が、国有林「明治の森・箕面自然
休養林」をモデル林として、05年(平成17年)に発表したこんな
記事があります。
それは、「・・・灰皿の設置は自然の森の中の遊歩道にはふさわしく
ない・・・ので、全面撤去を決めた・・・」
そして、「・・・ただ愛煙家にも配慮して森を全面禁煙とはせず、
吸いたい人は火の用心の上、携帯用の灰皿を持ってもらうように
よびかける・・・」
というものでした。
それから4年経っても、未だに「営林署」と書かれた灰皿が森の中に
設置されているのはいかがなものでしょうか?
森の中での自然体験を通して、青少年の健全な育成を目指すという
教学の森に、灰皿は必要ですか・・・?
行政の意思統一と真剣な対応を望むと共に・・・
みんなで自分たちの森を大切に守っていきたいものだと、切に願う
ものです。
今日は少し真面目な話でした・・・
09-6 (完)