冬の森で作業する人たち!
今日は箕面滝上の杉の茶屋前から、まず雲隣展望台を目指します。
空は青く澄み渡り、白い雲がぽっかり・・・でも、上空は強い風なのか動き
が少し速いです。
太陽がその雲間に隠れると、急に寒さが身にしみます・・・
杉の茶屋園地では作業をしていました。
私は大きな声で・・・ 通ってもいいですか!・・・ と聞くと、 どうぞ!・・・
との事だったので、 ありがとう!・・・ ご苦労様です! と言って
通らせてもらいました。
カチンカチンの山道に入り、霜柱の立つ上をバリバリと音をたてて登り
ます。
所々雪が残っていて、時には耳がちぎれるかと思うほどに冷たい風が
吹いています。
まもなく急な上り坂ではハーハーハーと白い息を激しく出すようになり、
足がいう事をききません・・・
何度も一休みをしながら一息ついていると、下のほうから何人かの人たち
が登ってくるのが見えます・・・
まもなく後方からこんちわ・・・こんにちわ・・・と5人の男女の若者があっと
いう間に追い越していきました。
ウサギさんだ!・・・ カメの自分を改めて認識しました・・・
東方に箕面山、三国峠・・・北方に天上が岳、長谷山などが見えます・・・
しかし、殺風景な冬枯れの森中で、白と赤の花を美しく咲かせた山茶花の
木を2本見つけて、ホッとした温かい気持ちになりました。
ここから東に向かうといつも朝日を受けた木漏れ陽が森を照らしていて
美しい光景を目にします。
落葉した高木の小枝を素通りして一部は照葉樹林の葉にあたってキラ
キラと輝き、一部は森の中の白い雪の上に届き、起伏のある林床が
いろんな光の反射をみせてくれるのです。
この自然の光の芸術には思わず見とれて きれいだな・・・! と感嘆の
声をあげてしまいます。
雲隣展望台を見上げると、回りに太いツララが何本も下がっていて
ビックリです・・・
私の故郷・信州安曇野の藁葺き家の軒先を思い出しました・・・相当冷い
風が吹いていそうです。
展望台からは大阪が一望できます・・・
西の遠方には泉南から関空島へ渡る長い橋が肉眼でもよく見えます・・・
空気が澄んでいるようです。
今日はここから南の風呂ケ谷へいったん下ります。
谷へ下る尾根道には温かい陽だまりがありました・・・
ここで一休みにします。
いつものホットコーヒーを手に至福の一時を楽しんでいると、目の前の森の
茂みの中で、二羽の鳥が小枝の間を楽しそうに絡みながら遊んでいます
(ホオジロかヒヨドリか?)
太陽が雲から顔を出している時は本当に暖かで、思わず帽子を脱いで
薄い頭に光を当てます・・・ ポカポカがまさに身にしみます。
風呂ケ谷へ下る谷道は左側に大きな岩場が迫り、時折ポロリ・・・と
小石が落ちてきたりして緊張します。
遠くのほうでチェーンソウの音がしました・・・ いやな予感!
下り終えると才が原林道へ向かう山道と、こもれびの森へ向かう道に分か
れますが、私は こもれびの森の方へまた登り始めました。
足元には伐採したばかりの杉の木や雑木がカットされて転がっています。
木屑が新しいのでつい最近の作業のようです。
山道沿いにある鹿の塩場を通り過ぎて登っていくと、両側の山の斜面は
雪で真っ白です。
こもれびの森を抜けてババタレ阪を下ります。
今日はハイカーの方も少ないのか、雪に足跡が少ないようです。
何もない無機質な森の中に赤い実を見つけました・・・ナツメです・・・
今頃? 3本の木がありいずれも赤い実をつけていてきれいでした。
箕面ビジターセンター前に下りてくるとガードマンが一人立っていました。
何かやってるんですか?
いや! 工事中なんですよ・・・ との事。
それはごくろうさまです・・・!
それにしても、この 冬の寒い森の中で作業をされている方々には頭が
下がります・・・ いくら仕事とはいえ大変な事です・・・本当にご苦労様です。
いつもの野草園の前のベンチで遅いお昼にしました・・・
目の前には寒椿の木が2本あり、真っ赤な花を美しく咲かせていて、冬の
寒い森の中で心温まるプレゼントを頂いたようでした・・・。