<管理人のあれこれ話し>
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箕面の森のメタセコイヤ!
メタセコイヤは1945年に中国の四川省で自生種、生品が
発見され、ここに生きた存続が確認されたので
「生きた化石」 として有名になった樹です。
この発見から数年後に湖北省で新たに自生しているものが
見つかり、この樹から採取した種子を元とする苗木が1950年
戦後まもない日本に届き、北海道から鹿児島の植物園に
分配されて大切に育てられてきました。
この化石物は古くから発見されていて、これを研究されていた
大阪市立大学の三木茂博士によってメタセコイヤと名づけられた
そうです。
日本での植樹は条件の違いによりはっきりと表れていて、
北海道のものはやはり一番遅く、大阪市立大学植物園に
植えられたものに比べるとほとんど半分程度の生育だったとか。
本州では3年で2.5mを超え、早ければ4年で5mに達すると
いう。
アメリカの研究者チェイニー博士は 200~300年で高さ50m
にも達するとしています。
明るい緑の新葉で、秋にはややオレンジがかった黄葉になる
美しい樹なので世界各地で植栽が流行している樹です。
箕面の森のメタセコイヤ
(1) 教学の森に
新稲口から教学の森への道を上って行く途中に
「下ひろば駐車場」があり、そこに一本だけあります。
余談ですがこの樹の思い出話し・・・
* 何年か前の大雨の日のこと・・・
山歩きはできそうにない天候なので車でここへやってきた。
土砂降りなのでカーラジオの音も聞こえないぐらいだった。
やがて好きなブルーグラス音楽が 「みのおFM」 から流れてきたので
思いっきりボリュームを上げ、まるで雨と格闘するようにガンガンならし、
床を足で踏み鳴らし一人で興奮気味に楽しんだ。
酒もないのにこの年になってドンチャン騒ぎで、何かストレス発散でも
したかったのだろう・・・?
やがてお祭りが終わり落ち着くと雨が上がりかけてきた・・・
でもまだ降っているので車内でポットから香り高い珈琲を注ぎながら、
文庫本を一冊読んだ。
そして雨が上がり薄日が差してきた・・・
私は車外にでて思い切り大きな口を広げて深呼吸をした・・・
その時、突然風が吹いたかと思うと、頭上からまさかと思うような
水滴群がドサッと落ちてきた・・・
見上げると枝をいっぱいに広げたこの巨木・メタセコイヤの下にいたの
だった。
まさに水も滴るいい男~になってしまった。
今日見るときれいに枝払いをされ、さっぱりと散髪されたようで、
下には沢山の切った枝葉が積まれていました。
人の手によってしっかりと管理されているようです。
(2) 勝尾寺園地に
勝尾寺の東に広がる園地には11本のメタセコイヤが
林立しています。
ここでの思い出話しは・・・
* もう何年も前の夏の日・・・
箕面・外院から旧参道を山越えして勝尾寺に到着、その東側の
勝尾寺林道から降三世道を上り、東海自然歩道へ向かう予定で、
この園地で一休みにしました。
ウイングハウス前の芝生広場では、同年輩位のご夫婦が
お孫さんか? 二人の幼児と共に遊んでいました。
お爺さんは女の子と追いかけっこをし、お婆さんは男の子とお手玉を
していてクスッと笑ってしまいました。
ほかに人影はなく、私は大きな木のしたでそんな光景を眺めていました。
いつしか女の子が私の近くに来たので こんにちわ! と言うと、
はにかみながらも元気に挨拶してくれました。
お爺さんとも挨拶を交わしていると・・・
これなんの木・・・?
と女の子が聞いてきたので・・・
これはメタセコイヤという木だよ!
ふ~ん といいながら口で名前をかむようなしぐさをしつつ後ろのほうへ
走っていきました。
そして衝撃を受けた一言を聞いたのです・・・
「あっ おじいちゃん! お月さま~
おかあさん あそこにいるんでしょ・・・」
振り向くとお爺さんは黙って女の子を抱きしめ、
昼の月を眺めていました。
メタセコイヤの優しい緑の葉がゆっくりと風に揺れていました。
今日は家族連れが一組ボール遊びに興じていました。
五月の風が、優しく淡い緑の葉を揺らしていました。
<メタセコイヤ> 資料!
(スギ科のメタセコイヤ属)
高さ35m、直径2.5m以上となる落葉針葉高木樹
成長が早く、見事な狭円錐形に育つ
葉は明るい緑で形は針形で鳥の羽のように並ぶ、長さ2.5cm内外、
扁平で柔らかく 春早く展開して淡緑色、後に濃緑色となる。
十字対生し、側枝上では二列状となり秋に黄、淡紅または赤色となり
側枝とともに落ちるが、その紅葉は見事だ。
樹皮は橙褐色ないし赤褐色、縦長のひも状薄片となってはがれる。
花は雄花は黄褐色で垂れ下がり、雌花は緑。
結実期 10月 実の色褐色丸い球果で径約2.5cm 緑色後に褐色
生育地 湿潤地及び河畔