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箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

箕面ドライブウエイ開通です!

2014-09-14 | 箕面の森のあれこれ話し!

 

‘14-9-14  

 

 

豪雨による崩落で一部通行止めになっていた箕面ドライブウエイが

やっと片側開通しました。

歩いて箕面市浄水場からやく800mほど上った所の崩落現場を

見てみると、幅20m足らずの小規模なものながら、次に同様の

豪雨となればすぐ下流の住宅街へ一気に土砂が流入することも

予想され、早急な対策が望まれます。

      

 

 

 

 しかし これからの工事期間をみると来年の7月31日までとあり

、こらから一年近くかかる改修工事となるとその間が心配です。

 

 

 

何とか片側開通したものの、その通行車両を毎日管理警備する

人の話しを聞くと・・・

 「・・・もう大変ですわ・・・これから長いし・・・この週末なんか

  お盆で霊園を行き交う車で下まで大渋滞で怒られっぱなしで

  、これで秋の紅葉の季節にどっと箕面に来はる車なんか

  対応できるんか心配ですわ・・・」 と。

        

 

 

行政には一日も早い改修工事を願い、全面開通を期待します。

 

 

 


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千里川源流の谷山谷へ  (崩落現場)

2014-08-28 | 箕面の森のあれこれ話し!

 

‘14-8-27  

 

 

3日前 箕面に一時間100ミリ程の集中豪雨があり、

山麓の住宅に土砂被害もあったとか・・・

今日もまだ箕面の森は箕面ドライブウエイが如意谷付近の

土砂崩れにより箕面山荘まで通行止めです。

箕面瀧道でも一部が土砂崩落などのため通行禁止で、

箕面大瀧へは迂回路や桜道、天狗道を通れば行けそうです。

 

先日の豪雨の時、あの<千里川>が警戒水位を超え

<洪水警報>が発令されたと聞き、まさかあの千里川が・・・? 

と ビックリ! 信じられない思いでした。

今日はその千里川源流の<谷山谷>を歩きます。

 

箕面ヴィソラ Q‘sモール箕面 イオン箕面などの街の

真ん中を流れる<千里川>

この千里川が溢れるような水量とは・・・ すごいです。

 

 

   

 

 

白島(はくのしま)から老人ホームを北へ上り谷山林道へ

      

 

薩摩池  新薩摩池  五藤池のよこから 

白姫大明神前 <G-6> へ

      

 

 

谷山林道を歩いていると後ろから軽バンがやってきて道を

聞かれました・・・  若い男女4人組です。

 「箕面の瀧へ行きたいんですが・・・ どこからも行かれへんので

  この道いけますか?・・・」 と

この道は行き止まりを告げ、勝尾寺からの道を説明すると、

残念そうに引き返されました。

遠いところをせっかくきてくれたのに・・・

 

この林道は一部崩落しているようですが通れます

 

 

      

  

 

産廃場を抜け林道を進むと、いつも少ない谷川が増しています

砂防ダムを水が乗り越えたようです

            

 

 

 

   おっと!  え! まさか!  危ない!

 

          前方の道がない!?

 

横の川の流れを見ながら歩いていると、

危うく落ちそうになりました

           

 

 

 

 

 

 

 

現場は <G-7> の手前で、西谷川と東谷川が合流する

地点です  

 

 

 

周辺を見回すが西斜面は急で迂回できない・・・

仕方なく川に下り正面から見ると、完全に側面が崩落し

復旧作業を急いでも数ヶ月では終わりそうにない規模です

 

 ここからしばらく撮った崩落現場の写真をランダムに

   掲載します。   

   *  小さな写真は画面をクリックすると拡大します

 

            

 

      

 

      

 

      

 

        

          

 

 

それにしても一切の通行止め処置など為されておらず 

   危険です!

ここはマウンテンバイクマニアの人気コースでもあり、

オフロードバイクがよく遊んでいる所なので、そのまま知らずに

スピードで突っ込めば大事故になりそうです

ここにきて改めて今回の豪雨の大きさを知りました。

 

 

川の中をよく見ると、川幅いっぱいに水が流れた跡が

見受けられ、ものすごい水量だったことを感じます

 何とか先に進もうと東谷川へ向かい、斜面を上れそうな所から

やっと東谷山谷の道に出て<G-7>前へ

するといつも歩いている土の山道が川となり削られて岩肌が

むき出しでビックリです

 

      

        

 

         

         

 

 

       

 

 

先程の崩落地を逆からみると、少し暗い夕暮れ時など知らずに

下ればベテランハイカーでも谷へ落ちそうで怖い!

まして知らないマウンテンバイクなどスピードが出ていれば

あっという間です  

緊急に <通行止め> の処置が必要です

 (でも 近くに靴跡が全くないことから、ひょっとしたら

   まだ行政もこの崩落を把握していないかもしれません・・・?)

 

 

 

 

 

<G-7> から谷山谷を上り <G-8> まで歩く・・・

この間 流木倒木は多いものの崩落などはなく、随所に

左右の斜面から大量の雨水がこの谷川へ集中して流入した

形跡が見受けられます

千里川を一気に増水させた形跡を見た思いです

 

         

       

 

 

森の中で渓流を眺めるのが好きな私も、今日は谷山谷の

流れを見ていても落ち着きません・・・

 

 

 

 


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漱石と箕面の森!

2013-08-15 | 箕面の森のあれこれ話し!

漱石と箕面の森!

 

 

みつけた!  

ここだ・・・!

 

おおよその目星をつけて探し回り、やっと見つけたので思わず叫んで

しまいました。

回りにはイチイ、イロハモミジ、ヤマザクラ、アラカシ、スギなどの大木が

林立していて天を覆い、空の青さがかすかに見えるぐらいです。

少し先には箕面山・瀧安寺の本道(弁財天)と観音堂が見えますから、

その北側山手にあたります。

いつも歩いている山道もすぐ上にあり、何気なく通っていた所なので

少し驚きました。

 

 

先日、家人から 「読んでいた小説の中に箕面の事が記載されている所が

ありましたよ・・・」 と 聞かされて、私も読んで見ました。

夏目漱石 の 「彼岸過迄・ひがんすぎまで」(新潮文庫) ですが、

これは明治45年1月1日から4月29日まで、朝日新聞に連載されたもの

とのことです。

 

そこには・・・

「・・・・・僕は昨日、京都から大阪にきました。 今日は、朝日新聞にいる

友人を尋ねたら、その友人が箕面という紅葉の名所へ案内して呉れました。

時節が時節ですから、紅葉は無論見られませんでしたが、渓流があって、

山があって、山の行き当たりに滝があって大変好い所でした。 

友人は僕を休ませる為に社の倶楽部とかいう二階建ての建物へ案内しま

した。 其の所へ這って入って見ると、幅の広い長い土間が竪に家に

間口を貫いていました。 そうしてこれがことごとく敷瓦で敷きつめられて

いる模様が何だか支那の御寺へでも行ったような沈んだ心持を僕に与え

ました。  この家は何でも誰かが始めて別荘にこしらえたのを朝日新聞で

買い取って楽部用にしたのだと聞きましたが、よし別荘にせよ瓦を

畳んで出来ているこの広々とした土間は何の為でしょう。 

僕はあまり妙だから友人に尋ねてみました。 

ところが友人は知らんと云いました。 

もっともこれはどうでも構わない事です・・・・・」 と。

 

これは小説の一部ですが、その書評によると・・・ 

「・・・・・主人公に自分自身を重ね合わせた漱石の自己との血みどろの

闘いはこれから始まる・・・・・」 とあり、どうやら箕面訪問も漱石自身の

事のようですね。

 

 

そんな訳で、今日はその 「朝日倶楽部」 があったと言う場所を知りたくて、

駅前の 「箕面市立郷土資料館」 を訪ねました。

係りの方に趣旨をお話すると3人がかりで調べてくださいましたが・・・

分かりませんね?  知りません・・・  どこかな?  

そのうち・・・  聞いてみますから・・・ と、電話で何処かへ聞いてくれました

が、それでも分からない?   どの辺だろうか?

 

その内、係りのお一人から一枚の資料を出していただきました。

そこには次のような表題が書かれていました。

「大阪府・昭和7年・大阪府史跡、名勝、天然記念物調査報告(2)

箕面山、山内 茶店変遷図」 なるものでした。

今から76年前の調査資料です。

そして、その中にやっとその名称を見つけました・・・

 

「明治34年4月許可・・・」と、個人名があり、その後 「朝日新聞社使用地、

旧名・秋錦楼、現・朝日倶楽部・・・」 とありました。

私は喜び勇んでその場所を聞きましたが、それがどこの? ここの? と 

さっぱり分からず、そこを特定できるような詳細な地図でなく、係りの方も

首をひねるばかりです・・・

そこで私はそれをコピーしていただき、その資料をもとにその内ゆっくりと

自分で探してみようと思い、御礼を言って森へ向かいました。

 

 

今日の予定は、瀧安寺の手前にある紅葉橋から化石谷を登り、

望海の森を経、才が原林道へ抜けるつもりで滝道に入りました。

先月と違って森の緑が少し濃くなり、真緑と言うそうですが・・・ 

実に爽やかな風の流れと新緑の薫りを楽しみながら歩が進みます。

横を流れる箕面渓流にはカワムツが沢山泳いでいます・・・

見ると、それを狙って川面をじっとにらんで置物のように動かない

アオサギの姿が見えます。

上空の木々の間を鳥たちがさえずりまわっています。

昆虫館の前には子供たちがいつになく沢山います・・・ 

どうやら先生も一緒のようで課外活動のようです。

 

私は紅葉橋の袂にあるベンチで一休みをしながら、先程の資料を取り

出して眺めていました・・・

その時、ふっと何かを感じるものがあり・・・ 直感のような・・・

あの辺ではないかな・・・?

資料には今でもある橋本亭、梅やしき、加古川・・・の文字・・・

 

私は予定を変更して、すぐ前の瀧安寺霊園から細い一本の小道を

見つけて上って行きました。

勿論初めての道ですが荒れていて歩きにくい・・・

少しして広い台地に出ましたが、ここではなさそうです・・・

更に上に下にあちこち歩き回り・・・ 森中を歩き回っていると、やがて

見慣れたいつもの山沿い道にでました・・・ 

そして、その下に開けた跡地らしき所が目に入ったのです・・・

 

資料を見ながら周りの環境と位置、それに下方に楓橋がある・・・

いつも何気なく見ていたのにここが探していた所とは・・・? 

早速下りて見ると建物の土台があり、いかにもかつての別荘風です・・・

ここだ!

 

手入れをされなくなった鬱蒼とした森の中に、かつての面影をほうふつ

させるものを感じました。

今は誰一人として分からないような、忘れられたかつての「朝日倶楽部」・・・

明治時代の・・・ 100年以上前に、この地でかの夏目漱石が一時を

過ごした事を思いながら・・・

私は目を閉じてタイムスリップしながら思いを馳せ、しばし森浸りを

楽しみました・・・。

 

やがてそこから石段を下り、小川にかかる小橋を渡り、更に枯葉で埋まった

かつての小道を歩くと滝道にでてきました・・・

こちらが入り口で正門だったようです。

振り返って見上げるとそんなに距離はなく、昔に建物があった頃は、

滝道からよく見えたのではないかと思われます。

 

道下の楓橋の袂には、森の中の山本コーヒー店と料亭・加古川が見え、

資料とも完全に符合しましたよ。

 

今日は、箕面の森のなかの小さな発見をして、一人心がウキウキした一日

でした・・・

 

「若葉して 手のひらほどの 山の寺」  夏目 漱石 

 

ワガハイはマンゾクである・・・? 

 

 

 


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4000万歩の男・・・箕面の瀧をみる!

2013-08-01 | 箕面の森のあれこれ話し!

4000万歩の男・・・箕面の瀧を見る!

 

 

先日は、外院の森-旧参道-茶園谷-自然4号路-ビジターセンターから

自然2号路-滝道-へと、歩いてきました。

しかし、森の中を何キロ、何歩歩いたのか? 分からなくなってしまい

ました・・・

と 言うのも、長年身につけて共に歩いてきた万歩計が、とうとう壊れて

しまったようです。 

( これは昔、上の娘が父の日かにキャップやスティックと共に

プレゼントしてくれて、大事にして使っていただけに残念です・・・)

 

そこで、私の一歩は一体何センチなのか? 測って見る事にしました。

 

左足の先端から、一歩踏み出した右足の先端まで・・・

しかし、何回測ってもまちまちで定まりません・・・

どうも意識しすぎると、自然にはいかないようです。

ところが、それを見かねたハイカーの人が教えてくれました・・・

  「自分の身長から100cmを引いた数字が、その人の約一歩の

   歩幅・・・」 とのこと。   

自慢ではありませんが、足よりも胴の方が長い私は、一歩が66cmと

分かりました。

 

そんな事を教えてもらいながら自分の歩幅に納得し、また森の光景を

思いだしながら、帰路に着きました・・・

しかし、少々まだ早い時間なので涼みがてら、いつもの古本屋に立ち

寄ることにしました・・・

何しろ少ない小遣いなものですから、もっぱら1ドル本に凝っている

のです・・・

でも、掘り出し物が続いていて、最近はやみつきになっています。

 

 

「4000万歩の男」 井上ひさし著 (講談社文庫)が、目にとまりました。

手にとって見ると、江戸時代に日本中を歩いて、初の全国地図を作り

上げた人・ 伊能忠敬(いのうただたか) のこととか・・・

しかも、55歳から勉強して、その後17年にわたり蝦夷地(北海道)から

九州まで全国をくまなく歩き、今のような測量機器がない時代に、

歩測などを用いて・・・ 

と 言うところに釘付けになりました・・・

  歩測・・・?

私の一歩は66cmと分かりましたが、その本を見ると伊能忠敬の一歩は

69cmだったとか・・・ 私より少し足が長いようです。

その江戸時代の老人? が、4000万歩(27600km)も歩いて

測量したとは・・・ もうビックリしてしまいました。

しかも後ろの解説には、その初の日本測量地図は現在の地図と

比べても実に正確だったというから、伊能忠敬の天文・測量技術、

そしてその健脚振りには唖然とするばかりのショックを覚えました。

 

そして、その本棚の横には 「伊能忠敬のいた日本」 渡辺一郎著

(ちくま新書) もありましたので早速それらをゲット!  

今週はこの計数ドルの本に夢中でした・・・ 

ところがページが進むにつれて、またビックリする記述が目に入りました。

まさかその伊能忠敬が、江戸時代に、この ”箕面を測量し、滝を

見物していた・・・”  とは、知りませんでした!?

 

200年前の江戸時代に、日本中を歩いて地図を作った男が、

この箕面を歩いた歩数も4000万歩の中に含まれているのかと思うと、

俄然親しみを覚えてくるのでした・・・

全く箕面とは何の関わりもない本だと思って読んでいたのに

 ”箕面の滝を一覧・・・”  なんて、伊能忠敬の日記に書いてあるのを

発見すると、もうワクワクしてしまいました。

 

それは文化6年(1809年)8月27日 江戸を出発した伊能忠敬の

第7次測量で、九州へ向かう途中、江戸から中山道を通り、京都から

山陽道測量時のこと・・・その伊能忠敬日記の一部を、転記してみます。

 

 

「 11月7日、郡山本陣宿 泊まり (* 現在の大阪府茨木市宿川 )」

「 前日6日は摂津の広瀬村 (* 現在の大阪府三島郡島本町)境まで

測ったのち、男山八幡に参詣、ついて明智光秀の古戦場、天王山へ

のぼって山々の方位を測り、山上の観音寺に参詣したのち山崎宿

(* 現在の京都府山崎町)に戻る。

京都代官、小堀中務の手代、大山崎の神主達が挨拶に出た 」

 

「 8日、七つ半、夜明け1時間前に測量開始地点に向けて出発。

夜明けの六つ時に郡山(* 茨木の宿川) から測量を始めた。

豊島郡芝村を通る (* 現在の箕面市萱野交差点・・・国道171号線と

新御堂筋の交差点周辺・・・ カルフール・ヴィソラの南あたり )

芝村は忠臣蔵の義士・萱野三平の出生地で碑もある。

子孫は繁栄して50石の高を持ち、大坂にも屋敷があるとのこと。

先手が残した杭に側線を接続して、この日の測量を終わる。

その後、箕面山の滝を一覧して岩本坊に寄る。

(* 岩本坊とは私には不明?)

8日は 瀬川宿泊まり。

(* 旧西国街道の瀬川宿は、現在の「みのお自動車学校」の西側

あたりとか・・・)

郡山より瀬川まで2里5町39間4尺。」

 

「 9日は昆陽宿 (* 現在の伊丹市昆陽)でお昼を食べる。

昆陽寺をへて 西宮宿泊まり。

瀬川宿より西宮宿まで2里5町32間、大坂・町奉行の支配下・・・」 

 

 

ここより伊能忠敬は山陽道を測量して、鹿児島城下に到着したのは

翌年の7月24日だった・・・ 旨。

伊能忠敬が箕面を測量し、箕面の滝を一覧した時はなんと64歳の

時だったのですから・・・ 当時の年齢では隠居老人もいいところです。

 

200年前、江戸時代の箕面の滝はどんな風だったのだろうか?

それにしても当時の道路事情の中、同世代とは思えない伊能忠敬の

情熱と健脚振りには誠に恐れ入りました・・・

 

自分の足と比較するのもなんなんですが、”馬の脚と カメの足” の

違いに、ただただ平伏するのみです・・・ 

 

 


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手塚少年 箕面の森で蝶を追う

2013-07-25 | 箕面の森のあれこれ話し!

手塚少年  箕面の森で蝶を追う

 

 

今日からもう子供たちは夏休みのようです。

滝道の昆虫館の近くには、捕虫網とカゴを持った子供たちが多く

見られます。

前の箕面渓流の岩場には、裸になった少年二人が網を持って、川トンボを

追いかけています。

それにしても昆虫少年なんてしばらく目にしませんでしたが、最近はブームに

なってきているのでしょうか?

私共の子供の頃は、夏休みの宿題・課題にといえば、遊びをかねて当たり前

ように山、川、森、畑など野山を駆け巡って、セミや蝶々、トンボ、それに

クワガタなどのいろんな昆虫採集や植物採集に精を出したものでしたね。

 

この箕面の森には約3500種類の昆虫がいる日本有数の生息地とか・・・

その資料、標本展示、観察、飼育、相談などができる昆虫館(大阪府営箕面

公園昆虫館)が、この地にあることは何ともありがたい事です。

付設の放蝶園では年間4000頭の蝶を飼育し放蝶しているとか、常に

数10頭の珍しい蝶々が年中園内を飛んでいますよ・・・

私は冬の寒い時期に、ここは常に室温23度位に保たれているので、

温かさを求めて? ときどき立ち寄ります・・・

肩や手のひらにとまった蝶々を見ていると、心が和みます。

 

今日は、久しぶりに紅葉橋から化石谷を登り、望海展望台から才が原林道

・谷山・勝尾寺南山へ向かいます。

少し、山道が荒れていますが、ここは瀧安寺の南裏山にあたるので、

鎮守の森のごとく樹林が保護されてきた為に大木が多く、ヒノキ、ケヤキ、

クス、ヤマザクラ、アラカシ、モミジ・・・ などで鬱蒼とした森です。

しかし、この暑い日差しの中では太陽が遮られて、ありがたい涼しさを

運んでくれます。

 

登りきったところで・・・一台の四輪駆動車が止まっています・・・

歩きながら何気なく覗いてみると・・・ なんだ?

 

それはまさに昆虫採集車? の様子で、いろんな捕虫網が見え、採集道具

なのか? カゴや箱などが見えます・・・

かなりのマニアなのか、年季の入った本格的なものです。

どんな人なんだろうか?

この辺で何が採集できるのかな? 

  

私がそのマニア? の方を気にしながら、才が原渓谷を覗いた時です・・・

下の遠くのほうで網を振って何かを追いかけているおじさん? を

見つけました・・・

白い帽子が後ろに飛んだのか? 紐が首にかかり、それが為に白髪が

よく目立っています・・・ 一見、大学の教授タイプの風貌です。

その姿は、まるで好奇心いっぱいの少年のようで、私はクスクスと笑って

しまいました。

やがて樹木の陰に隠れて見えなくなってしまいましたが、何とも羨ましい

気持ちになってしまいました。

 

 

話は変りますが・・・

昨日、いつもの古本屋で、また1ドルで見つけた本を読み終えました・・・

手塚治虫著 「昆虫つれづれ草」(小学館文庫)、復刻版ですが、私が

子供のころよく読んだ 「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「新宝島」

「ブラックジャック」など、漫画の神様と言われた手塚治虫が、

まさか医学博士で、しかも昆虫少年だったとは知りませんでした・・・

更に、この箕面の森で蝶を追いかけていた・・・ とは驚きです。

日本がまだ戦争していた時代の話ですがね。

さきほど見かけた大学教授少年? が、蝶を追いかけていたのを見たついで

に、ご紹介致しましょう。

 

この本は、昭和19年3月、手塚治虫 が大阪府立北野中学(旧制)の

3年生の春休みにまとめた随筆集で、発行所 治虫堂 とあり、自筆の

ガリ版ものです。

その昆虫、生物に対する観察記録や細密な描写、またその研究や

表現画力は仰天する物があります・・・

蝶に関する記述だけで200余ページもあり、とても旧制中学生の文章とは

思えませんが、それだけにその後のあの「鉄腕アトム」などの、

とてつもない発想が生まれてくるのでしょうね。

ここでは、その手塚少年と箕面の森との関わりが書かれたエッセーの部分を

転記してみましょう・・・

 

 

「・・・目の前を黒い大きな影が横切った。

”ハッ” と 網を取り直して身構えると、その黒影は悠々と崖下へ下りて

行く。 ”オオムラサキだ!”  私はとっさに思い浮かべると、顔中熱く

なった。

興奮したのである。

オオムラサキ目当てにきた今日の箕面採集、目前にその目的物が悠々と

通り過ぎるのに、一体貴様は何をボーッとしていたのだ!

私は我と我とが胸にしかりつけて、すぐ飛んでいこうとしたが、どういう

ものか、足がいうことをきかない。

心ばかり焦っても、足が前に進まないのである。 

諸君もこんな時があったに違いないが、のぼせあがったせいか、とても

苦しいものである。

その内に蝶はどんどん先へ飛んでいってしまって、ハラハラしているうちに

谷川に舞いおりた。

そして付近の岩の上にハタとハネを広げた様子をみると、まさに

オオムラサキだ!

サア捕るんだ、と思ったら足がやっと自由になった。  が、あたりを見回し

た私は再び愕然となった。

杉の茶屋のあたりから、ぞろぞろと来る子供の一連、中には生意気に、

胴乱と捕虫網を携えているではないか。

私が何かを狙っている事がしれたら、きっと邪魔するか、横取りに向かう

だろう、否、そうでなくてもここへ来たが最後、方々を荒らし回って、必ず

獲物をにがしてしまうにきまっている。

そう一人考えた私は驚き、かつ心配したが、やがて気を取り直して谷へ

そろそろ下りていった。

谷を下りきるまで、オオムラサキは時々 ビクッ ビクッ とハネを動かして

私をドキドキさせたが、マア何事もなくして川辺へ下りきれた。

後ろではもうガヤガヤ子供の笑いや話し声が聞えてくる。

”早く早く” と心ではあせりながらも、一歩一歩慎重に足を運ばせて岩に

進み寄る。 他人が見たらその時の私の格好は、あたかも空き巣ねらいが

廊下を忍ぶ時の姿に似ていたと言うに違いない。

遂に岩のすぐ前に来た。

オオムラサキはハネをいつの間にか閉じてジッとうごかずにいる。

さあしめた、もうおれのもんだとばかり、網をそろそろ持ち上げると突然

一陣の風! 私は逃げられると思うとドキッ! として思わず叫び声を

上げんとした。

しかし、神はまだ吾を見捨てなかった。

オオムラサキは平然と、確かに我が目の前にいるのである。

いよいよ決心を固めた私は、とうとう網を、上げて、それから思い切って

伏せた。 「カシャッ」 と鳴って、捕れた!

ああ旧来の望みは遂に報われたのだ。

網の中でオオムラサキはカサカサ暴れている。

後で三角紙に収めて歩き出し私は、一人で邪魔が入りはせぬかと気を

もんだのを、笑いたくなった。・・・」  と。

 

 

あのダルマメガネにハンチング帽をかぶったかつての手塚少年が、

箕面大滝の上流にある 「杉の茶屋」 あたりで蝶々を追いかけている

姿が目に浮かび、私は一人クスクスと笑ってしまいました。

まだ、ドライブウエイができる戦前のことですから、きっと深い谷間の事

だったでしょうね・・・。

 

「箕面は山岳地帯で多くの昆虫学者を育てた昆虫相が豊かな場所・・・」

「箕面ではオオクワガタを子供が虫かごに入れて50円から100円で

売って小遣い稼ぎをしている・・・」

「虫聖と言われる偉大な昆虫学者、江崎悌三博士の本 ”誰が箕面で

初めて採集したか?”(思索社刊) に、箕面の虫事情が書いてあり、

手塚治虫も文中に名が出ている・・・」  と、解説にありました。

 

暑い夏ですが、昆虫館や箕面の森の博物館&図書館(箕面ビジター

センター内)で、セミ合唱隊のコンサートでも聞きながら、こんな調べものを

してみるのも楽しいかもしれませんね・・・。

でも、宝塚市立手塚治虫記念館には、その少年時代に描いたという昆虫の

リアルな絵などが展示されているとかですから、一度見に行ってみたい

ものです。

 

私も森の中で珍しい蝶々に出会うことがあります・・・

写真を見るとオオムラサキにも出会っていそうですが・・・? 

何でも国蝶とか、更にあの手塚少年が箕面の森で追いかけていた

貴重な蝶々だと知ると、これからは他の蝶々も含めて見る目も違って

きそうです・・・

 

もっとも、見た端から忘れていくようでは、図鑑にたどり着くまでには、

もう何だったか思い出せないかもしれませんがね・・・ トホホ! です。  

 

 

 


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箕面の森のメタセコイヤ!

2013-05-10 | 箕面の森のあれこれ話し!

<管理人のあれこれ話し>

 

 写真はクリックすると拡大します)

 

箕面の森のメタセコイヤ!

      

 

メタセコイヤは1945年に中国の四川省で自生種、生品が

発見され、ここに生きた存続が確認されたので

「生きた化石」 として有名になった樹です。

 

この発見から数年後に湖北省で新たに自生しているものが

見つかり、この樹から採取した種子を元とする苗木が1950年 

戦後まもない日本に届き、北海道から鹿児島の植物園に

分配されて大切に育てられてきました。

 

この化石物は古くから発見されていて、これを研究されていた

大阪市立大学の三木茂博士によってメタセコイヤと名づけられた

そうです。

 

日本での植樹は条件の違いによりはっきりと表れていて、

北海道のものはやはり一番遅く、大阪市立大学植物園に

植えられたものに比べるとほとんど半分程度の生育だったとか。

 

 

本州では3年で2.5mを超え、早ければ4年で5mに達すると

いう。

アメリカの研究者チェイニー博士は 200~300年で高さ50m

にも達するとしています。

明るい緑の新葉で、秋にはややオレンジがかった黄葉になる

美しい樹なので世界各地で植栽が流行している樹です。

 

 

箕面の森のメタセコイヤ

 

(1) 教学の森に

      

 

新稲口から教学の森への道を上って行く途中に

「下ひろば駐車場」があり、そこに一本だけあります。

 

余談ですがこの樹の思い出話し・・・

 

* 何年か前の大雨の日のこと・・・

山歩きはできそうにない天候なので車でここへやってきた。

土砂降りなのでカーラジオの音も聞こえないぐらいだった。

 

やがて好きなブルーグラス音楽が 「みのおFM」 から流れてきたので

思いっきりボリュームを上げ、まるで雨と格闘するようにガンガンならし、

床を足で踏み鳴らし一人で興奮気味に楽しんだ。

酒もないのにこの年になってドンチャン騒ぎで、何かストレス発散でも

したかったのだろう・・・? 

 

やがてお祭りが終わり落ち着くと雨が上がりかけてきた・・・

でもまだ降っているので車内でポットから香り高い珈琲を注ぎながら、

文庫本を一冊読んだ。

そして雨が上がり薄日が差してきた・・・

 

私は車外にでて思い切り大きな口を広げて深呼吸をした・・・

その時、突然風が吹いたかと思うと、頭上からまさかと思うような

水滴群がドサッと落ちてきた・・・

見上げると枝をいっぱいに広げたこの巨木・メタセコイヤの下にいたの

だった。

 

まさに水も滴るいい男~になってしまった。 

 

今日見るときれいに枝払いをされ、さっぱりと散髪されたようで、

下には沢山の切った枝葉が積まれていました。

人の手によってしっかりと管理されているようです。

      

 

 

 

 

(2) 勝尾寺園地に

      

       

     

 

勝尾寺の東に広がる園地には11本のメタセコイヤが

林立しています。

 

ここでの思い出話しは・・・

 

* もう何年も前の夏の日・・・

箕面・外院から旧参道を山越えして勝尾寺に到着、その東側の

勝尾寺林道から降三世道を上り、東海自然歩道へ向かう予定で、

この園地で一休みにしました。

 

ウイングハウス前の芝生広場では、同年輩位のご夫婦が

お孫さんか? 二人の幼児と共に遊んでいました。

お爺さんは女の子と追いかけっこをし、お婆さんは男の子とお手玉を

していてクスッと笑ってしまいました。

ほかに人影はなく、私は大きな木のしたでそんな光景を眺めていました。

 

いつしか女の子が私の近くに来たので こんにちわ! と言うと、

はにかみながらも元気に挨拶してくれました。

お爺さんとも挨拶を交わしていると・・・

 

  これなんの木・・・?

 

と女の子が聞いてきたので・・・

  これはメタセコイヤという木だよ! 

 

ふ~ん といいながら口で名前をかむようなしぐさをしつつ後ろのほうへ

走っていきました。

そして衝撃を受けた一言を聞いたのです・・・

 

  「あっ おじいちゃん! お月さま~ 

   おかあさん あそこにいるんでしょ・・・」

 

振り向くとお爺さんは黙って女の子を抱きしめ、

昼の月を眺めていました。

 

メタセコイヤの優しい緑の葉がゆっくりと風に揺れていました。

 

今日は家族連れが一組ボール遊びに興じていました。

五月の風が、優しく淡い緑の葉を揺らしていました。

 

          

      

 

 

 

<メタセコイヤ> 資料!

 

(スギ科のメタセコイヤ属)

高さ35m、直径2.5m以上となる落葉針葉高木樹

成長が早く、見事な狭円錐形に育つ 

葉は明るい緑で形は針形で鳥の羽のように並ぶ、長さ2.5cm内外、

扁平で柔らかく 春早く展開して淡緑色、後に濃緑色となる。 

十字対生し、側枝上では二列状となり秋に黄、淡紅または赤色となり

側枝とともに落ちるが、その紅葉は見事だ。

樹皮は橙褐色ないし赤褐色、縦長のひも状薄片となってはがれる。

花は雄花は黄褐色で垂れ下がり、雌花は緑。 

結実期 10月 実の色褐色丸い球果で径約2.5cm 緑色後に褐色 

生育地 湿潤地及び河畔

 

 

 

 


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想いでのヒマラヤスギ!

2013-02-25 | 箕面の森のあれこれ話し!

想いでのヒマラヤスギ!

 

 

箕面ビジターセンターのケヤキ広場横で・・・

渓流を眺めながら一休みをしていると、

ふっとクリのむいた皮のようなものが大量に落ちています・・・?

 

何だろうか・・・?

 

すると、丁度巡回しながら掃除をされていたセンターの人がいたので

早速教えてもらいました。

 

  * それはヒマラヤスギの枯実、外の皮です。

    ほら! 今また落ちてきたでしょう・・・

    きっとあの上にはヤマガラやシジュウガラが

    中の実を食べているところです。

    中の実を食べて外皮を落とすんです。

    ほれここに実も一緒に落ちてます・・・

    クチバシでつつくので、少しは実も一緒に落ちて

    しまうんですね。

 

    ヒマラヤスギというものの、スギよりマツの葉です・・・

    丁度ここに落ちています・・・全くマツの葉に似てます。

 

    ここにあるのはバラの枯花のようですが、

    これが結実したものです。

    すこし湿っているけど、乾いたら花が咲いたように

    広がるんです・・・雌花です。

    これが好きな人は、この後ろをボンドで止め

    バラケないようにしたり加工するんです・・・

 

いろいろと詳しく教えていただきました。

 

私の生まれ故郷の近くに信州大学があり(旧制・松本高校)

その構内には樹高30m程のヒマラヤスギが林立し、

幼い頃 大雪の日などその下をたまたま遊び歩いていて、

枝葉からドサドサと雪が落ち、何度か頭からかぶった事もあり、

慣れ親しんだ木です。

 

この箕面の森にあのヒマラヤスギがあり、

こうして再び想い出を巡ることができ、

これからここで一休みをする楽しみが一つ増えました。

 

  

 

 


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さらば里のクスノキ!

2011-10-11 | 箕面の森のあれこれ話し!

’11-10-11  

 

(管理人のあれこれ話し!)

 

 

さらば里のクスノキ!

 

山麓の小川口から新稲の里に下ってくると大きな重機が見える・・・

嫌な予感!?

   

 

ここは私のお気に入りの好きな場所だった・・・

 

しかし、数年前に小さな森だったここにチェーンソウが唸りを

上げたのだ。

あっという間に、それまで慣れ親しんだクスノキの巨木が

なぎ倒されてしまった。 樹齢は100年以上の爺さんだが~

他にも10数メートルになる高木のユーカリが何本かと、

他の木々も一斉に皆伐されてしまった。

 

春にはウグイスがさえずり、夏はセミの大合唱団、秋冬も野鳥が

沢山やってきて、その鳴き声にいつも耳を澄ましたものだった。

木の枝の間には大きな鳥の巣があり、子育ての間はよく双眼鏡で

見上げ観察していたので巣立ちの時は嬉しくもあり

淋しかったものだ。

 

そしてある日そんな四季折々を楽しませてくれたクスノキの巨木が

まさか! と思うまもなく切り倒された。

里道を挟んでたった一本の小さな木が残っただけ・・・

 

    

 (この数年、ここ新稲の山里でも何ヶ所かそんな小さな森が

  なくなっている。)

 

それから一年余り、寸断された幹や枝葉はその場に置かれ

無残な姿をさらし、なぜか自分も悔しい思いを引きずっていた。

そして今日、それらの枯れた木枝はすっかり産業廃棄物車に

積まれていった。

残った根っこは重機で掘り起こされ、あっけなく全て取り除かれた。

整地された更地を見ながら何とも淋しいやるせない気持ちになる。

         

 

市街地調整区域とのことだが、この地は何になるのだろうか?

もう二度と見ることの無い、あの小さな森に想いを馳せながら

しばし感傷にふけった。

 

近くで寒桜が咲いていた・・・

 

      

自分の少し感傷的な気分を温かく和らげてくれた。

 

 

さらば クスノキ 爺さん!

沢山の心癒された思い出をありがとう!

 

 

’11-10-11  

 


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あり得ない接点!?

2011-05-21 | 箕面の森のあれこれ話し!

<管理人のあれこれ話し>

 

 

半世紀前のボクの学生時代を振り返ると、

悲しくて号泣の涙を流したことが2回ある・・・

 一回は失恋! 

もう一回は、ジョンFケネディ米国合衆国大統領が

あのダラスで暗殺された日のこと・・・

 

他国の会った事もない人に、なぜあれだけ涙を流し、

悲しみにくれ、絶望感を味わったことか・・・?

  ケネディには夢があった・・・

  大きな希望があった・・・

  前途に明るい未来があった・・・

血気盛んな若者にとって、ケネディは希望の星だった。

ケネディに関する本を沢山読んで感動し共感していた・・・

 

今日 なぜそんなことを急に思い出したのか?

今日は外院から山越えして勝尾寺園地へ散策の予定。

ところがバスの時間に早く着き過ぎたので、

近くの 「箕面市立郷土資料館」 へ入った。

 

      

 

今の催しは 「旧丸善石油学院所蔵資料展」 とか・・・

昔の郷土の農機具や生活道具を見つつ、

その資料展を覗いていたとき、一点に目が釘づけになった。

 

      

 

この学院に来た著名人の色紙、芳名録の横に

  「昭和37年2月7日 ライシャワー駐日大使ご夫妻、

   中曽根康弘代議士(後の首相) そして

   ロバート・ケネディ米国合衆国・司法長官・・・」

とあり、その時の写真とメッセージカードがあった。

 

   

 

     

 

<箕面に来たロバート・ケネディ>

 

 

まさかこの箕面にあのロバート・ケネディが・・・

一瞬信じられなかった。

 

ロバートもまた凶弾に倒れたその時、ボクはサラリーマンで

先輩と居酒屋にいてそのTVで知った・・・

このときも一人涙を流して回りに笑われた。

ケネディ兄弟の死はショックだった。

 

ギリギリでバスに飛び乗ったものの、

今日は山を歩きながら、半世紀前の青春時代を想い、

箕面とケネディのあり得ない思いの接点に微笑んだ・・・ (笑)

 

 

 

’11-5-21  

 

 

 


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才ヶ原林道の森のオブジェ!?

2011-05-14 | 箕面の森のあれこれ話し!

管理人のあれこれ話! 

<才ヶ原林道の森のオブジェ!?>

 

 

今日は聖天の森から才が原の森へ・・・ 

 

箕面山麓の 「風の杜」前から才ヶ原林道を歩き、

才ヶ原池で一休みする。

いつもの山歩きと違う目線、感覚で景色を見ると

また違った光景があって面白いもの・・・

 

今日はそんな中で一つの 森のオブジェ!? を見つけた。

それとも卒塔婆? 供養塔? 

人工美だが、意外と自然とマッチして面白いので

デジカメに収めてみた。

 

 

  (  写真をクリックすると拡大へ)

 

 

・ 箕面山麓「風の杜」と桐の花

     

 

・ 才ヶ原渓谷と才ヶ原林道

      

      

 

・ 才ヶ原池と周辺

      

      

 

・ 森のオブジェ!? アートか? 卒塔婆?

  (木の切り株の上に置いた森の石)

      

      

 

      

  

・ 林道沿いの木の根 これは自然だがアート的だ

       

      

 

        

 

 

 

人は同じものでも見る目を変えると、

また違った面白いものを見ることができる・・・

 

 

 

’11-5-14  

 

 

  


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箕面ビジターセンターについて

2011-05-07 | 箕面の森のあれこれ話し!

 

 <管理人のあれこれ話し>

  

 

 

箕面ビジターセンターについて~

 

 

5月3日 いつもコメントを下さる(田舎の猫・みけ)さんから

こんなメッセージを頂きました。

 

  * ビジターセンターの方々、今月いっぱいで解雇だそうです

    今後は管理のみになりそう・・・

    大阪府の方針が変わったみたいです

    選挙で勝てば一気に・・・ですね

    残念でしかたありません・・・ 

 

そこで今日、山の帰りに「箕面ビジターセンター」に立ち寄り、

所長に聞いてみました。

 

本当だそうで私もビックリです。

しかも急に4月末に決まり、5月末までとのこと。

大阪府は入札により、金額で一番安く落札した業者と契約し、

今後はその業者がこの施設の管理運営にあたるようです・・・?

 

府の財政状況も理解できますが、府民の一人として

その一方的なやり方にはどうも納得ができません。

何の事前の説明もなく、入札ごと事体が府民にも知らされず

一部の業者向けHPで分かる程度で、

当の箕面ビジターセンター職員の方ですら寝耳に水の様子が

伺えます。

 

木山所長も10年余、前任の箕面の森博士と言われる浅葉所長

から引き継がれ、箕面の森とこのビジターセンター業務に

誠心誠意まい進され、親身なアドバイス、真摯な対応と

その実績、成果は自然を愛する府民、市民、ビジターの

皆さんから大きな信頼を得てこられました。

 

私も初めて箕面の森に出会った日から10余年・・・

どれだけ職員の皆さんに助けられ、教えられ、勇気付けられて

大きな癒しを頂いてきたか分かりません。

 

一言で行政のムダを省くリストラ策とは言え、金額の安さだけで

箕面の森を知らない管理者を決め、ただ新任の人を派遣する

やり方はいかがなものでしょうか?

しかも、大阪府庁の担当部局の担当官が

この箕面ビジターセンターを訪れたことは一度もなく、

現場を全く知らずして机上の空論だけで決済する

行政の無知さと怠慢さには呆れます。

 

年間120万人が訪れるという箕面の森・・・

その府民の憩いの森の整備に、最近は全く力が入っていない

ことは、素人ながら感じてきました。

予算の配分上、自然はCutと言うことでしょうか?

 

しかし、現代社会の病巣をみるにつけ、都市近郊の貴重な緑

箕面の森を守らねば、その府民の癒しを担う場所は

どうなるのでしょうか?

ハード面ばかりに目を向けがちですが、ソフト面こそ

つまり自然は人間の手と心で保たれていることを

知ってもらいたいのです。

 

聞けば生駒の森の方では 市民、自然愛好家と共に学識経験者

、弁護士などの専門家まで入り、一体となって行政と共に

新しいいい形作りができているとか・・・ 羨ましい限りです。

それに引き換え大阪府は、府民にそんな考える余裕や時間さえ

与えてくれないのでしょうか? 

 

すでに決定し進んでいる作業を止めることはできないでしょうが、

一年半後にはこの見直しが行われるとの事ですから、

私どももしっかりと新しい行政のやり方を見せていただくことと

致しましょう。

 

また滝道にある 「昆虫館」 も、同様のリストラ策と聞きました。

いつもここで目を輝かせている子供たちの夢が

萎まない事を祈ります。

 

あの手塚治虫が子供の頃、この箕面の森で「オオムラサキ」の

蝶を採集した時の興奮した記述の本

  (「昆虫つれづれ草」・小学館文庫から) などを読み、

私もそれ以来 オオムラサキ蝶を探すようになったぐらい

興味を持ったものです。

 

府民の税金の使われ方と共に、その配分度合いには

各々の思惑もあるのでしょうが・・・?

箕面市長は府のやり方には手出しが出来なのでしょうか?

 

どうか改めて、府民の為と行政が言うのであれば・・・

人間の温かい手と自然を愛する人たちの心で保たれている

この箕面の森を、いい形で守ってくださることを切に願います。

 

 

 

 

   箕面ビジターセンター

           木山雅博所長 職員の皆様

 


長い間 箕面の森を愛し、守って下さり

本当にありがとうございました。

これからもどうぞ箕面の森に心を寄せてください。


長年のご苦労に、心から感謝と御礼を申し上げます。

 


                      箕面の森を愛する府民ビジター

                                  森野 花詩

 

 

今日の箕面ビジターセンター前 

     

   

 

’11-5-7

 

 


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谷間の民家によせて

2011-03-27 | 箕面の森のあれこれ話し!

谷間の民家によせて

 

 

朝方、箕面マーケットプレイス・ヴィソラ周辺を歩いていると、

早咲きの桜が満開でした。

 

  

 

暖かい日なので少し薄着にし、リュックから折り畳み傘や防寒具、

冬用備品など取り出し、軽装にて山へ向かいました。

 

家の近くのお花畑は、菜の花やパンジーなど春の花で

いっぱいです。

 

大きなモクレンの木の花も咲き始めました。

 

真っ青な空に、見上げる箕面の山々もいよいよ目(芽)を

覚ましたような気がします。

 

市立武道館前を通ると、ここにも美しい春がありました。

  

 

箕面橋の下の土手にはアブラナの黄色い花が咲き、

 

正法寺横の箕面川辺にも薄紫の花が咲いています。

横ではカモたちが泳ぎ採食中のようです。

   

今日の正法寺前です。 

   

 

 

箕面駅前の工事は順調に進んでいるようですが、

滝道の電線地中化工事は急ピッチのようで、

今日も沢山の工事車両が入っています。

   

 

梅屋敷、昆虫館、瀧安寺、山本珈琲館、時習館を経て

落合谷に入ったのはもう12時です。

 

今日はしばらく通行止めだった落合谷から前鬼谷を

上る予定です。

  

 

ところでこの前鬼谷、後鬼谷の登り口の落合谷には

古い一軒の民家がありました。

今回ここの撤去作業工事もあり通行止めだったようですが・・・

   

  

 

私が初めてここを訪れた10数年前には・・・

まだ小さな男の子が犬と遊んでいたりしたのに、

一昨年会った時はもう立派な学生服を着ていました。

よく真冬の寒い夕暮れ時にここへ下りてきて、

その家の灯りを見たときはホッとしたものですし、

一度は後鬼谷で誤って谷へ滑り落ち、危うく大きな事故に

なりかけ、痛くて不安に陥ったときも、あと少しであの民家へ

たどりつけると思うと勇気がわいたものです。

 (幸いお世話にならなくてよかったものの・・・)

真夏の暑い時にここを通ると、ここは天然の自然クーラーの

ようで涼しそうでした。

しかし耳をふさぎたくなるようなセミの大合唱には

閉口でしたが~

 

失礼ながら・・・

なぜこんな谷間にポツリと一軒だけの民家があるのだろうか?

郵便や新聞受けは、大分歩いて下のほうに置いてあったし、

通学の自転車も橋を渡ったところに置いてあったり、

下りはともかく上りは毎日大変だろうに~

買い物はどうするのだろうか?

 

全てを取り壊して跡形もなく無くなった家跡に立ち、

住まれた方の目で周辺を眺めてみました。

足元には谷川が流れ、鳥のさえずり、四季を肌で感じるいい所

です。

しかし、四方を山に囲まれ、森に覆われ夜は真っ暗闇の世界!

この谷間にはいつも沢山の獣道を見ることができるので

夜 谷川の水を求めて森の獣たちが多くやってくるに

違いありません・・・

 

日々どんな生活をされていたのだろうか?

私も少し前まではそんな生活に憧れていただけに興味津々

だったけど、今はもうとてもムリだと悟っています。(笑)

いろんなことを想像しながら、感慨深い思いでその跡地に

佇んでいました。

すぐ上方に「落石注意」の表示があり、見上げると小岩が

沢山崩れ落ちています。

それこそ地震でもあれば大変です。

   

急に冷たい風が吹いたかと思ったら 雨!

  まさか!?  

更に強い風と共に、今度は横殴りの 吹雪!

ありえない! 想像だにしないお天気です。

  しまった!

薄着に防寒具など一切置いてきたのに・・・

予報も快晴だったのに・・・

しばし木陰に座り寒さをこらえます・・・

 

やがて雪がやみ、薄日が差して、そして何事も無かったのように

太陽が顔を出し ホッ!

暖風と寒風、春と冬のせめぎ合いのような季節の移り目の

ようです。

 自然の変化、その急激なスピードに人間はつくづく無力だと

実感です。

 

今回の東北大地震と津波、原発事故と続く大災害の報道を

連日見ていると、自然に対する人間の無力さと、

自分に対する奢り高ぶりを戒め、常に自然に対して畏れ、

恐れ、敬い、謙虚にして万全の備えが大切だと教えられるよう

でした。

おこがましくも今回 国家も行政も専門家も「想定外」で片付けず、

自然に対する根本的な考え方の改めを願うものです。

 

改めてあの落合谷の谷間に住み、厳しい自然の中で長い間

生活されてきた一家に敬意を表します。

 

 

  ハハハ ハックション!

 

風邪かな?  花粉かな? (笑)

 

 

’11-3-26  

 

 

 


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さらば牛舎よ!

2011-03-09 | 箕面の森のあれこれ話し!

管理人のあれこれ話し)

 

 

 

さらば牛舎よ!

 

 

箕面・桜井から桜、桜ヶ丘の街を抜けて新稲に着くと、

いつもの山里の光景が広がります。

 新稲四丁池にうつる山上の雲が、今日のお天気を知らしめて

くれます。

 

 

小さな春を見つけようとしばし畦道を歩き、

いくつかの花咲く野草を見つけました。

               

 

ポカポカと暖かい太陽を背に、ノンビリと春の気配を肌で

感じながら山麓線にでると・・・

もうあの牛舎から牛の鳴き声が聞こえない・・・

 

 

 

去年からしばしどこか暖かいところへでも出向いているのかと

思っていたけれど・・・

年末に牛舎を覗くと、もう閉鎖したような様子?

  

        

 

 

毎年 梅、桃、桜が咲き、やがて田畑がピンクのレンゲ草で

覆われる頃など、よくその何頭かの乳牛を見に来たものだ。

ウグイスの ホーホケキョ! と 牛の モー モー の、その

のどかで牧歌的、不可思議交響曲? は

新稲の里の風物詩だった。

   

  

 

 

(畑では野鳥が採食中!)

 

 

しかし当初は風向きにより、そのほのかな田舎の香り?

つまり臭い匂いの糞害には憤慨したものです・・・(笑)

しかしいつしかそのかぐわしさは周辺田畑の肥やしとなり、

豊かな農作物を実らせてくれたのでした。

  

 

 

 

 

それに牛舎をのぞくといつも音楽が流れ、

いつしかモーツアルトの交響曲などを聴くと、

乳牛の乳の出がよくなると言う記事を思い出し、

ここでもその実践中かどうか?

うっとりした牛の顔を見ていて豊かな気分になったものです。 

 

 

改めて牛舎の周りを巡り、上の新稲中池の土手から

南のほうを見れば、すぐ先には50階建てのザ・千里タワーが

そびえ、箕面・船場のビル群も見える。

その西側先には大阪の高層ビル群が林立している・・・

そしてこの目の前には乳牛がいた・・・

この都市近郊ならではのアンバランスな風情が好きだった。

   

 

 

古きよき時代を彷彿させてくれた懐かしい風景が

また一つ消えていった・・・寂しいな!

 

 

さらば箕面の牛舎よ!

 

    

 

 

’11-3-6 (晴・曇)

 

 

 


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みのお瀧道 四季のまつりへ (’11-2-6)

2011-02-06 | 箕面の森のあれこれ話し!

みのお瀧道 四季のまつりへ

 

 

今日は 「神秘と癒しの森へ」 をテーマに、

みのお瀧道 四季まつり・2011(冬) が催されていたので

でかけてみました。

 

 

箕面山ヒーリングマップをもらうと次のコメントがあった。

 

「1300余年の昔、役行者(えんのぎょううじゃ)が開山し、以来、

 修行の山として、空海や法然など多くの修行僧が訪れている箕面山。

 古来の人々が崇拝した森は、今なおエネルギーを放ち、

 人々を癒し続けます。

 その神秘を訪ねに出掛けませんか?」

 

 

                      写真をクリックすると大きくなります

 

 

 

・ 先ず駅前の 「箕面文化・交流センター」 へ

  

 

・ 箕面山 瀧安寺 「秘密縁起絵巻展」を見る

   

 

 

・ 隣接の 「箕面市立郷土資料館」 をみる

   

   

 

・ 箕面駅前はリニューアル工事中! 駅前の案内板

      

 

・ ケヤキ広場にて 「平成のぞきからくり」 を見る

  役の行者の伝説を、昔懐かしいのぞきからくりで紹介している

   

 (ええ・みのお推進市民の会、平成のぞきからくり・いいんかいが主催)

 

 

・ 明治の館100周年の橋本亭入口と店内

      

 

・ 「聖・生・精・静」~脈々と流れる自然の妙~

 自然の神秘は昔も今も変わることなく”そこ”にある。

 数多くの聖賢がその霊気に導かれ入山した箕面の峯。

 そこに住む生きものたちもまた、歴史を見守ってきたのであろう。

 脈々と流れる "聖・生・精・静” を写真と絵画で紹介・・・と

   

    

 

 写真家で画家の谷上裕二氏の作品をみる

 氏はSINC(身近な自然や生きものたちの姿を写真・絵画で紹介する

 環境活動支援グループ)の代表でもある

 

 

・ 梅屋敷へ向かう 

   

 

・ 梅屋敷内では 「山伏と行く役行者ゆかりの地」 を放映していた

   

 

その他に・・・

 

・ 北摂スイーツの聖地・箕面スイーツ巡りには多くの人が並んでいた

・ 箕面駅構内では 「ようこそ 神秘の森へ!」 と題し、

  100年前の箕面駅前周辺の様子と瀧安寺、西江寺の歴史などが

  紹介されていた。

・ スタンプでつづる箕面公園名所巡り 

  あったか「行者鍋」の振る舞いがあったようだ

・ 夜には冬寄席 わいわい亭が高千穂神楽横で、

  心音風景~ナオユキフルスペックのライブが橋本亭であるようだ

 

   

 

 

みのお瀧道 四季のまつりは・・・

 

箕面の四季の魅力を自然ばかりでなく、歴史や文化の視点からも多くの方に

知ってもらい楽しんでいただくことを願って、地元商店会が連携して始め、

春 夏 秋 冬の年4回のイベントを開催し、今年で6年目・・・

今年の年間テーマは 「五感で感じる箕面 」春は「森と音」 夏は「森と光」

秋は「森とアート」 冬は「森とレトロ」を切り口に、箕面らしさの大きな特徴である

森とともに楽しめるイベントを開催します・・・ と。

 

* 主催は 箕面観光文化懇話会・箕面FMまちそだて(株)

 

 

初めて知る歴史や文化もあり、箕面の森の神秘と共に

楽しいひと時を過ごした。

 

 

’11-2-6 (晴)

 

 


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雑音の森・・・!?

2008-11-03 | 箕面の森のあれこれ話し!

雑音の森!?

(久しぶりに、「箕面の森の迷惑話し」 を書きました・・・)

 

 

今日(1日)は、久しぶりに桜谷から森へ入ります・・・

瀧道から一の橋の袂、趣きのある「橋本亭」では、明治のカフェの

イメージそのままを感じさせてくれます・・・

 

その前から、左の山道を上ります・・・

丁度、結婚式の準備をしている「音羽山荘」の前庭を、裏山から覗き

見つつ、桜広場方面へ・・・ 

やがて、桜展望台に着き、一休みしながら遠望すると・・・

今日は快晴の秋空で、遠くは泉南の山並みまではっきりと見渡す事が

出来て、気持ちも快適です。

 

後ろを振り返ると、真っ青な空に白い雲がふんわりと漂い、その更に

遠くにはうっすらと飛行機雲があります・・・

前方の山並みの中腹に、展望台らしきものが見えます・・・?

どうやら化石谷を上がった所の「望海展望台」のようです・・・

きっと、あそこからの景観は更に素晴らしいことでしょう!

 

 

桜谷に入ると、急にうっそうとした薄暗い森の中に入るようで、

少し構えてしまいました・・・

それに、先程からずっと機械音が森に響いています・・・

この谷は放置された倒木が多くあり、急坂で、道も荒れているので

余り好きではありません・・・

しかし、本当は素晴らしい野趣にとんだ森なのですが、私には悪い

先入観があって、いまだに拭いきれません・・・

と 言うのも、この箕面の森の散策を始めた頃、よくこの桜谷を上り

下りしましたが、いつも嫌な印象を持つ出来事があったからです・・・

それは、雑音! 

 

先年、閉鎖されたものの、この上には箕面観光ホテルのス

ケートリンクの施設があり、冬場ともなればボリュームいっぱいの

若者向け音楽が終日かき鳴らされ、その雑音は森に響き渡り、

それはいつも逃げ出したくなるような環境でした。

 

そして、現在はその跡地にゴルフ練習場を建設中で、市民の

反対運動を押しのけて工事中のようです。

完成すれば、ゴルフを打つ球音が終日 森に響き渡るのかと思うと、

気が重くなりますが、皆さんはいかがお考えでしょうか・・・?

市役所前の通称、ロマンチック街道から箕面の山を見ると、

その中腹にニョキ ニョキと、異様なゴルフネット用の高い鉄骨が

現われていて、その景観たるや箕面のイメージを大きく損なって

います。 

少しひどい景観です・・・

よく行政が許可したものだと、市の感性も疑いたくなるぐらいです。

(市役所前の大型パチンコ店開設許可にも、ビックリしたものです

が・・・)

 

ついでに、もう一つ・・・

この夏にオープンした、同じホテルの新しいプール施設に伴い、

その周辺から発せられる大音量のモーター音が、近くの聖天の森に

終日響き渡り、広範囲に周辺の森にこだまして気になって仕方が

ありません・・・

私などは、いつもゆっくりと散策を楽しんでいる素晴らしい森なのに、

耳をふさいで急いで上り下りする始末です。

ここの経営者は、きっと箕面の森の素晴らしい環境を何も分からずに、

ただ商業主義にだけ走っている方のようにしか思えません。

自然の静けさや、穏やかな森の生き物たちの営み、景観、

それらを愛する人たちの、心への配慮が全く無いように思われます。

地域の自然環境を大切にしないで、どうしてこの地域で

健全な経営ができると言えるのでしょうか?  (怒)

 

 

そんな怒りを胸に桜谷を上がっていると、いつの間にか大きな

ホウノキのある分岐点に出ました。

薄暗い生い茂った樹木の間から、一筋の太陽が山道を照らして足元を

明るくしてくれました・・・ 

見上げると、全ての憂さを晴らしてくれるような素晴らしい樹幹から

木漏れ日が差し込んでいます・・・

この自然の美しさに、しばし感激しながら見とれてしまいました・・・

 

ここから左折して松騒コースを上ります・・・

細い山道には、何種類かの羊歯(シダ)が群生していて、青々とした

葉を広げています。

一人の女性の方が上から下りてこられました・・・ 

今日初めて森で出会うハイカーの方です・・・

 

・ こんにちわ!

   * こんにちわ・・・ 気持ちのいい季節になりましたね!

・ そうですね!  お気をつけて!

   * ありがとうございます・・・ お先です。

 

すれ違いに一言交わすだけの一期一会・・・

お互いに、この森の気持ちよさを感じ、その至福感を味わい、

箕面の森を知る者同士の短い挨拶ながら、温かいものがあります。

 

やがて、小さな森のベンチにてお昼にしました・・・

今日はサツマイモ・・・ 季節の好物を蒸かして持ってきました・・・

昔の代用食が懐かしく、いつの間にかよく食べています (笑)

 

ささやくように吹く秋の風・・・

森の中では少し涼しく感じる風も、汗をかいた肌には丁度心地いい・・・

谷から尾根に上ってくると明るい森になり、目の前にある同じシダ群の

色も、一段と鮮やかな緑色に輝いて見えます・・・

時折、薄紅葉色した枯れ葉がチラ チラ ホラ ホラと 舞い降りて

きます・・・

樹幹から見える青空と白い雲・・・

穏やかで、静かな、平和な森の中で至福の一時を過ごしているとき・・・

 

 

急に下のほうから突然 ドドドドド・・ ザーザー・・ バリバリバリ・・・

すごい機械音が響き渡ってきました・・・

(サツマイモがノドに引っかかり、むせて・・・あわててお茶を飲み込み

ました・・・)

この森の下は、先程のゴルフ練習場の工事現場だ・・・

時計を見ると13時・・・  

そうか、昼休みが終わって工事再開なんだ!

目を閉じると、私はいつの間にかヘルメットをかぶり、工事現場に

座っているような気分になり、あわててリュックを担ぎました・・・(苦笑)

 

 

箕面の森に住む猿、鹿、リス、野ウサギなどの動物や昆虫、鳥たち、

生物、樹木や野草、花など様々な生き物・・・  

そして、その生きる自然から「命の源」を頂いているのが、

我々人間です・・・

 

その自然環境を破壊するような、森の中での開発、騒音、

商業活動は、どうか止めて下さい・・・

 

新しく就任した若き新市長・・・ 

その箕面の森の自然環境を守る為の行政手腕に、心ある市民は、

みんな期待して見守っていると思います・・・。

 

  

08-11-1 (完)


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