(2015.10.03訪問)
言い訳、前言撤回です。太山寺から次に訪ねる如意寺の佇まいは山寺然ですが、けっして山深い山寺ではありません。
丘陵地に位置し太山寺から西へ十五分位、県道から入る参道はホソホソですが、民家、会社や作業場と云った建物が並
んでいます。少々寂しい感じを受けますが、由緒に述べる鎌倉創建時の壮大な寺域境内ではないにしろ、本堂跡地に残
された礎石を見るにつけ、その場に立つとそのユッタリ空間に大いなるユトリを感じます。同じ天台寺院でも太山寺と
は印象的に相当差があるように思った如意寺を訪ねました。
[ 如意寺 ]
●山号 比金山(ひきんざん)
●寺号 如意寺(にょいじ)
●宗派 天台宗(てんだいしゅう)
●開山 伝 法道仙人
●開創 伝 大化元年(645年)
●本尊 地蔵菩薩
▲拝観 境内自由 朱印300円
▲兵庫県神戸市西区櫨谷町谷口259 電話078-991-0009
▲神戸地下鉄「西神南駅」からタクシー5分
第2神明道路「玉津IC」から県道52号を経由「谷口バス停」右折約20分
JR「明石駅」から神姫バスで「谷口バス停」下車 徒歩約15分。
▼仁王門(重文)。突然参道の中途に建ってます。
三間一戸、切り妻造、本瓦葺、八脚門。鎌倉時代建立、両脇に金剛力士。
如意寺縁起 (如意寺パンフから抄出)
如意寺旧記によれば当山の草創は天竺僧の法道仙人といい、山中において毘沙門天の命を受け、櫨(はぜ)の地蔵菩薩を
造立したことに始まる。その後当山は、孝徳天皇の勅願寺と定められ七堂伽藍が建立された。のち慈覚大師円仁によっ
て文殊堂、常行道が造られ、さらに安養尼(恵信僧都の姉)によって再興されたという。
▼ウワァァァァ~でた~! 阿形さ~ん、ここは USJ と違うんですけど。
▼オオ~コワ!どこから出てきはったん吽形さ~ん。
阿吽両像は鎌倉期造立の全国唯一の塑像。傷み相当酷く、朽ちるにまかせる感があり、補修とかを何か手を打つ要あり
と思うんですが。
仁王門から細~い参道を走るとまもなく、
▼寺号石碑がド~ンと、ココが境内への入口。
▼お寺ガイドが。如意寺の真の草創紀と堂塔説明が丁寧に述べられています。
▼奥之院への道しるべ。参道が細すぎて奥之院は訪ねませんでした。
▼文殊堂(重文)。坂を上がると傾斜地に建つ、懸け造り風高床の堂宇が目の前に。
▼文殊堂全景。桁裄五間、梁間四間、入母屋造、本瓦葺、高床式。
本尊地蔵菩薩(秘仏) 聖僧文殊尊を合祀。
▼中央のお厨子に本尊地蔵菩薩が安置されています。
▼文殊堂内。
▼境内東の高台に建つ三重塔(重文)。
屋根の微妙な反りが美しく、三層各層に大日如来、釈迦如来、多宝如来が祀られています。至徳二年(1385年)建立。
▼典型的な相輪のデザインですね。
▼西側から見た三重塔。
▼梵字が刻された異形の石碑。
▼北の高台の本堂跡。
▼礎石のみが往時の本堂の大きさを語っています。
▼常行堂(重文)。桁裄三間、梁間三間、入母屋造、銅板葺、前面蔀戸。
阿弥陀堂ともいい、本尊阿弥陀さんをお祀り、内部は一切窺うことは出来ません。
▼美しい堂形ですね。
▼宝篋印塔。
▼本坊参道。
▼旧翫玉院の木札が掛かる本坊山門。
▼本坊玄関。
▼本坊庭園の一部です。
▼御朱印です。本堂跡で撮りました。
決して広くはない境内にも関わらずユトリの伽藍配置を見ることができます。
往時の隆盛は知るスベはないのですが、北に本堂、東に塔、西に阿弥陀堂、南に文殊堂とこれがまた十分すぎる伽藍間
の空間を保ち、同時に天台独自の伽藍配置を見ることにより、少し離れた仁王門を含めた鎌倉期の広大な境内が想像出
来そう。朱色に彩られた堂宇がない分、古刹の雰囲気が辺りを漂い、非常に好ましい寺院環境を見ることが出来る神戸
市の如意寺でした。
神戸市はチャイナタウンだけではないと云うことがよ~く分かりました。
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