(2017.06.24訪問)
せっかく河内長野に来たからには、やはり正成さんにご挨拶をと「観心寺」を訪ねるべきか、本尊金色如意輪観音で対抗中の「延命
寺」を訪ねるべきかさてさて。観心寺はおそらく人出が半端じゃないだろう、正成さんには次の機会にお訪ねすると言い訳をし、本
日の第二弾は岩湧寺からはいくらか近い金色如意輪観音がいらっしゃる延命寺に決定。ゾクゾク感イッパイのお山のお寺から新大和
路号は緑イッパイの延命寺を目指しているのであります。
▼参道入り口に建つ寺号石柱。
[ 延命寺 ]
●山号 薬樹山 (やくじゅざん)
●寺号 延命寺 (えんめいじ)
●宗派 真言宗御室派 (しんごんしゅうおむろは)
●開基 弘法大師空海 (こうぼうだいしくうかい)
●開創 弘仁年間 (810~824年)
●中興 浄厳和尚 (じょうごんわじょう)
●本尊 如意輪観音坐像
▲ 大阪府河内長野市神ガ丘492 Tel. 072-162-2261
▲拝観料 無料 ご朱印300円
▲南海電車高野線「三日市町駅」より徒歩約40分
南海電車高野線「美加の台駅駅」より南海バス「神ヶ丘口」下車、徒歩約10分
▼参道は緑のトンネル、木漏れ日が何とも云えません。
延命寺縁起 (延命寺パンフから抄出)
弘仁年間、弘法大師が当地方を巡化の時一寺を建立し、自ら地蔵菩薩を刻んで本尊とされたのが当寺の起こりであると伝えられる。
その後、江戸期寛永十六年この地に誕生した浄厳和尚が延宝五年当寺を中興、薬樹山延命寺と号した。
▼山門脇に建つ「臭いもの入るな」のなかなか手の混んだ石標。
▼山門です
▼山号薬樹山と書かれた扁額。
▼山門から緑イッパイの境内を、一直線の参道が続きます。
▼境内は綺麗に整備され、正面に毘沙門堂、右に高台があります。左が庫裡をはじめ庭園が続きます。
▼手水舎。なかなかリアルな龍の水口。
▼鐘楼。
▼鐘楼右の石段を上ると地蔵堂。「瑶光之塔」と書かれた扁額が掛けられています。
▼須弥壇中央お厨子に本尊地蔵菩薩立像、マックロケでフォルムよく判らないので拡大すると……、
▼よく判るようになりました。
像高106cm、凝灰岩の石像。右手に錫杖はナントカ見えますが、
左手宝珠をお持ちでらしいのですが前垂れで見えません。
▼地蔵堂となりの宝物館です。
▼参道左に石灯籠。屋根の苔の枯れ具合、貫禄十分です。
▼さて、参道正面に見えた毘沙門堂です。桁裄三間、梁間四間、宝形造、本瓦葺。
▼毘沙門堂扁額。
▼堂内須弥壇です。中央本尊毘沙門天立像、右不動明王坐像、左愛染明王坐像。
三仏の無言の気とパワーを感じる心地よい緊張感です。
▼毘沙門さんです。
▼お不動さんです。まだ新しいお像でしょうか、彩色が完璧です。
▼愛染さんです。儀軌どうりの造仏作法と見受けました。
▼毘沙門堂。
▼小さいですけど放生池、石橋の先に崩れる寸前のお社。
▼本堂です。桁裄五間、梁間四間、入母屋造、本瓦葺。
▼本堂前面。中央三間桟唐戸、真ん中の戸が開けられ格子戸から堂内を覗きますが例にもれずマックロケ。
▼本堂扁額。なんと云う素晴らしい筆さばき、大悲殿と書かれています。
▼マックロケの堂内、思い切り明るくしています。中央が本尊如意輪観音坐像。
▼ここまで明るくすると粗だらけ、これが本尊金色如意輪さんです。
近くの観心寺の如意輪さんとどうしても比較してしまいますネ。
▼本堂。
▼光明堂。本堂の隣に建つ位牌堂。桁裄三間、梁間五間の奥行きのある、妻側が正面のやや珍しいお堂です。
▼シンプルな扁額。
▼内部須弥壇。中央に本尊が、左右に位牌が祀られています。本尊はどなたか分かりません。
▼慈母観音銅像。
▼造立年代不祥の宝篋印塔。
サテ境内の高台へ行ってみましょう。
▼夕映えのもみじ。寺伝では弘法大師お手植のもみじで「夕照楓」と呼ぶそうです。
樹高9m、樹幹周囲5m、根張り東西12m、南北15m。老齢ありあり、いつまで頑張れるか、頑張れ夕映えのもみじ!
▼付近の楓のグラデーション。
▼境内高台の奥まったところに蓮池があります。中央に建つ五重石塔。蓮は姿形無し。
▼なかなかのプロポーションでしょ。
▼蓮池の上にもう一つの池、睡蓮が浮いています。
▼まだ僅かですが咲いてます。
▼遠慮がちに。
▼裏山回遊路に求聞持堂。虚空蔵菩薩真言を100万回唱える求聞持法修行のお堂。今はひっそりと。
▼それでは庫裡へ御朱印を戴きに参りましょうか。
▼庫裡前の庭園。
▼玄関です。
▼お寺のオネーさんが書いて下さったご朱印。うーん左上のアキが気になりますが、まーいいか。
変化に富んだ境内は歩き回るのには恰好の広さ、空海さんお手植えの今にも朽ち果てそうな「夕映えのもみじ」はこれを見るだけで
もお寺の歴史を感じさせます。今これでもかという緑のグラデーションも、錦秋の赤の到来と共に押し寄せる人並みはそれこそ半端じ
ゃないそう。皆さん今ですよ、古寺を歩く醍醐味が感じられるのは。
延命寺これにて オ シ マ イ
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