(2013.09.14訪問)
台風18号の猛威まざまざと見せつけられた昨日、度々訪ねている所が大きな被害、嵐山渡月橋の映像には驚
きました。全国の被害地と被災された皆様には、お見舞いと一日も早い復興をお祈りいたします。
例によりもう一つはっきりしない週末天気の中、醍醐の「いちごんさん」を訪ねました。
葛城の一言主の神も「いちごんさん」と親しまれ、ここ京醍醐の金剛王院も「いちごんさん」と親しまれて
いる観音さんがいます。ニュアンス差はあるかも知れませんが、一言で願いを聞いてもらえる有難い存在が
地元では人気があるのでしょう。
▼参道石段。
[ 金剛王院 ]
●寺号 金剛王院(こんごうおういん)通称一言寺(いちごんじ)
●宗派 真言宗醍醐寺派
●開創 12世紀
●開山 阿波内侍(あわのないじ)
●本尊 千手観音菩薩像
▲京都市伏見区醍醐一言寺裏町21 TEL075-571-0011
▲拝観料 境内自由
▲地下鉄東西線醍醐駅または石田駅下車徒歩約15分
京阪バス六地蔵から一言寺下車徒歩約5分
一言寺縁起
一言寺は本来金剛王院とは別寺院で、高倉天皇中宮の建礼門院徳子に仕えた侍女阿波内侍が、出家し真阿と
名乗り、清水観音の霊告で創建したと寺伝は伝えます。金剛王院創建は平安後期。醍醐寺座主聖賢が、醍醐
寺の塔頭として創建しました。一言寺は明治初期廃寺となりましたが、この地に醍醐寺山内より金剛王院が
移転して再興され、一言寺の名を残したまま金剛王院となって、現在に至ります。
▼旧奈良街道沿いに建つ道標。ここから参道に。
▼すぐに山門が見えてきます。
▼山門両脇に立派な石灯籠がドンと控えています。
▼灯籠横に阿波内侍念持仏一言寺観世音の石碑が。
▼山門石段です。
▼山門です。
▼鐘楼です。
▼手水舎です。
▼地蔵堂です。
▼地蔵堂前にびんずるさんが。
▼放生池の畔に弁財天堂。
▼実を付け出した境内の百日紅。そうそう、このお寺は隠れた紫陽花の名所らしいですヨ。
▼妙見さんの小さな祠が地蔵堂の裏手に、前には妙見宮宝前と刻された碑が建てられています。
▼この鬱蒼樹はヤマモモの樹なんです。樹高9.2m、周囲3.18m、樹冠約10m、樹齢約400年。京都市指定
天然記念物。
▼幹はこんなんです。完全に内部は空洞、しかし枝の張り、樹勢の豪快なこと、凄い生命力ですネ。
▼本堂。桁行三間、梁間四間、入母屋造、本瓦葺、一間向拝付。文化七年 (1810年) 再建。
内陣後ろに土蔵造りの奥内陣が設えられた珍しい構造、本尊千手観音像はこの中に安置されています。
▼本堂広縁。観世音と書かれた扁額が正面に。
▼長押左に掛かる「ただたのめ 仏にうそはなきものぞ 二言と言わぬ 一言寺なり」の御詠歌奉納額。
ただ一心に祈ると願いが叶うとされ、一言寺の名の由来になっているそうです。
奉納額はネットからお借りしました。
▼本堂内陣。一言寺観世音菩薩と書かれた提灯で荘厳されています。奥の白壁が奥内陣、本尊が祀られてい
ますが、秘仏でお目にかかる事は出来ません。角格子からのぞいて堂内を撮らせていただきました。
▼本堂角柱と軒の木組みには、阿吽の木鼻が、正面に向かって獅子、外に向かって象が彫刻されています。
▼本堂と庫裏を繋ぐ渡り廊下。
▼本堂裏の竹林。
▼境内を囲むように散策路がある竹林が広がっています。未整備の部分が残っていますが、ライトアップで
もされると、嵯峨野竹林とええ勝負が出来そう。
▼竹の葉絨毯を踏むサクサク音は心地いいですよ。
▼竹林。
庫裏の呼び鈴を押せども押せども返事無し、どうもお寺の方ご不在のようで結局本堂拝観不成功、御朱印も
頂けませんでした。阿波内侍の開山と寺伝にはあるらしいですが、境内を巡る限りそれらしきものは発見出
来ません。
今日は思いつき訪問、やはり前もって連絡する、反省です。
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