(2012.05.26訪問)
桜や紅葉シーズンの叡山電車「きらら」はさぞ満員のことでしょう。シート向きが山側に設えられて、これは
グーなアイディア!この時期青葉だけですが外人さんには結構な人気でした。
この日、本当に鞍馬天狗がいるかどうか確かめに鞍馬寺にやってまいりました。 結論、いません!
▼叡山電車鞍馬駅。
出町柳から30分少々で鞍馬到着です。
▼叡山電車鞍馬駅舎。
このレトロっぽさベリグー! 振り向けば駐車場はすでにクルマが一杯。
[ 鞍馬寺 ]
●山号 鞍馬山(くらまさん)
●寺号 鞍馬寺(くらまでら)
●宗派 鞍馬弘教総本山
●開基 鑑禎上人(がんちょう)
●開創 宝亀元年(770年)
●中興 峯延上人(ぶえん)
●本尊 尊天。毘沙門天、千手観音菩薩、護法魔王尊が一体の本尊。
鞍馬寺縁起
宝亀元年(770年)鑑真さんの高弟鑑禎さんが夢見でこの地に小庵を結び毘沙門天を祀ったのが鞍馬寺の初で、
延暦15年(796年)造東寺長官藤原伊勢人が堂塔伽藍を建立、千手観音菩薩を合わせ祀った。その後、寛平年
間(889~897年)東寺の僧、峯延が入寺中興し別当となる。宗派的にはじめ律宗、平安期には東寺真言宗、
天徳3年(959年)延暦寺末となり天台宗寺院として寺勢振るい、昭和24年(1949年)天台宗より独立、尊天
を本尊として鞍馬弘教を立教、総本山となる。
▼早速大天狗のお迎えです。
う~んマイッタ!!!妄想か迷想か、立派なものをお持ちです。
▼鞍馬寺門前の情景。
▼寺標も何となく意味深!と思うのはボクだけでしょうか?
▼参道石段下から仁王門。
▼仁王門。
重層三間一戸、十二脚門、銅板葺、和様楼門、勾欄付。明治24年(1891年)焼失、明治44年(1911年)再建。
当初建立は平安寿永年間(1182~1184年)、その後焼けたり、移築で場所が変わったりと散々な目にあって
来た経歴の山門、お気の毒な山門なんです。
▼仁王門扁額。
大仏師運慶嫡男湛慶作と伝わるそうですが不詳。顔の表情や動き、筋肉表現を見る限り慶派ではないのでは。
とチョット偉そうなことを云ってみたかったんです。
▼阿形金剛力士。
▼吽形金剛力士。
▼参道。
山門をくぐり左に行くと参道の入り口、まだ真っ直ぐですが、間もなく鞍馬名物九十九折坂に突入、イヤな
石段や坂道が約1キロ続きます。
▼義経供養塔。
源義経(牛若丸)が育った東光坊の跡地。牛若はここから山中狭しと走り回り、天狗たちと武芸修行に励んだ
ことはご存知の通り。
▼参道。石段イヤですね。もういいよと云ってもまだまだ続きます。
▼参道。まだ続きます。
▼中門(旧勅使門)。六脚門、屋根は柿葺だが現在は銅板を被せているそうです。
▼ヤット金堂エリアにつきました。手水舎。後ろの朱の堂宇は転法輪堂。
▼迫力満点、龍の水口。水は噴いていませんでした。
▼本殿金堂。
桁行7間、梁裄7間、単層入母屋造、銅板葺。昭和46年(1946年)再建。
本尊 三位一体の尊天(中央 毘沙門天、右 千手観音菩薩、左 護法魔王尊)、秘仏で60年に一度丙寅年に開扉。
尊天とは (鞍馬寺ガイドパンフレットより)
宇宙の大霊であり大光明、大活動体であり、私たち人間をはじめ万物を生かし存在させてくださる宇宙生命、
宇宙エネルギーであって、その働きは愛と光りと力となって現れる。愛を月輪の精霊=千手観音菩薩、光を
太陽の精霊=毘沙門天、力を大地の霊王=護法魔王尊のお姿であらわし、この三身を一体として「尊天」と
称する。
形而上的意味不明誇示付本尊論と云ったら失礼でしょうか?
▼尊天と揮毫された本殿金堂扁額。
▼本殿金堂内陣の荘厳された羅網(らもう)。キラキラときれいです。本当はこれも意味があるんです。
▼本殿金堂前左右に阿吽の虎。
虎は毘沙門天の使いといい、鞍馬山に毘沙門天が示現したのは寅の月、寅の日、寅の刻に虎がお連れしたそ
うです。
▼本殿金堂前のパワースポット。
お嬢さん方 (顔はわかりませんけど多分) が立っているところの中心が鞍馬寺パワースポット。金剛床と云う
そうです。宇宙と合体して何かいいことがありそうな…。
▼光明心殿。護法魔王尊を祀り、護摩行を修する道場。手前が護摩壇。
▼光明心殿本尊護法魔王尊。このお方こそ三位一体仏のお一人ですよ。
▼奥の院参道。
さて、ここから奥の院に向かいます。しつこく石段が続きます、イヤですね~。
▼奥の院参道。
お嬢さん (顔はわかりませんけど多分) がお一人敢然と奥の院に向かっています。
祈、大宇宙のご利益と毘沙門さんのご加護がありますように。
▼奥の院エリアにやってまいりました。この辺り一帯が僧正が谷。牛若さんと天狗さんが初めて会った所。
この辺で大いに修行したそうですよ。かなり鬱蒼とした森に囲まれています。杉の大木の梢の方で盛んに
音がしています。 ヒョットして…。
▼奥の院不動堂。
本尊 不動明王。四方3間、宝形造、本瓦葺、向拝付。昭和15年(1940年)建立の新しいお堂。
▼奥の院義経堂。遮那王尊(源義経)を祀っています。
▼ジャジャーン出ました木の根道。
▼奥の院木の根道。
なんと云ったらいいのでしょうこの模様、何とも云えません。
躓かないよう、滑らないよう、転けないよう気使います。以前ここでスベッてズッコケたんです。
▼奥の院魔王殿拝殿。切妻造、化粧屋根裏の簡素なお堂です。
▼奥の院魔王殿。本尊 護法魔王尊を祀っています。
四方一間の宝形造、屋根は柿葺に銅板を被せているそうです。チョット見にくいですが、石灰岩上に建って
います。
▼鞍馬寺西門。
ここは鞍馬寺の西結界、貴船側からの参拝口でもあり、結構な数の参拝者がの登ってゆきます。
相当ハードなことも知らないで。
鞍馬寺仁王門から西門まで約2.5キロ、石段あり、木段あり、地道ありと結構変化に富んだコースですが、
石段を見ると目の前が真っ黒になる性格ですので、登るのに精一杯、堂塔伽藍など拝観抜けがタクサンあり
ました。霊宝殿も拝観していません、国宝毘沙門さんも、兜跋毘沙門さんにも会ってません。何をしに鞍馬
寺を訪ねたのでしょう。どうも天狗に惑わされたようですネ。 反省でございます。
鞍馬寺 オ シ マ イ !
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