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2018.10.27訪問)
学生時代や職場山岳部で何度か入山した大峰山。その麓洞川にある大峯山龍泉寺を今日は久々の訪問です。錦秋の彩りは下界ではまだ
まだの感強しも、吉野山中では黄や赤とりどりの世界がボツボツという期待感を持って大和路号はR309を南下、途中黒滝村でコーシ
ーブレイク、ななんと抽出仕立てのコーシーが1杯100円、2杯飲んでも200円、3杯飲んでも300円、なんという太っ腹の黒滝村、
1杯100円で気持ちよく龍泉寺を目指したのは云うまでもありません。
▼R309号から県道21号へ入りドンドン北上、やがて道沿いに立派な石垣に五線塀が見えてきます。龍泉寺到着です。
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[ 龍泉寺 ]
●山号 大峰山 (おおみねさん)
●寺号 大峯山 龍泉寺 (おおみねさんりゅうせんじ)
●開基 役行者小角 (えんのおずぬ)
●開創 伝白鳳年間(645年~710年)
●宗派 真言宗醍醐派大本山
●本尊 弥勒菩薩坐像
●再興 理源大師聖宝
▲拝観料 無料 朱印300円
▲奈良県吉野郡天川村洞川494 Tel. 0747-64-0001
▲近鉄南大阪線「阿部野橋」から「下市口駅」下車 奈良交通バス「洞川温泉」行終点下車(約1時間20分)
▼最初の門は修験門、この門は通過。
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龍泉寺縁起 (龍泉寺HPから抄出)
大峯山登山口洞川(どろがわ)にある大峯山龍泉寺は、真言宗修験(当山派)総本山醍醐寺の大本山であり、大峯山寺の護持院でもありま
す。白鳳年間、役行者が大峯を開山し修行していた頃、山麓の洞川に下りられ、岩場の中からこうこうと水が湧き出る泉を発見しま
した。役行者がその泉のほとりに八大龍王尊をお祀りし、行をしたのが龍泉寺の始まりであると伝えられています。
この泉を「龍の口」と言い、この地を龍神様の住まわれる泉ということから、龍泉寺と名付けられました。その後、修験道中興の祖、
理源大師聖宝によって再興、修験道の根本道場として修行者を迎える霊場となりました。龍の口より湧き出る清水によって満たされ
た池は、水行場としても名高く、修行者の身心を清める第一の行場となっています。
▼少し行くと朱色の総門、ハイ到着。境内は少し染まって来てるようです。
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▼山号寺号が刻された立派な石柱。
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▼総門から境内を見ると、石畳の右に池があるんです。
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▼第一水行場。岩から湧き出る泉を竜の口の霊水と呼び、これを湛えた池の水行場。
大峰入峰者がまずこの水行場で身を清めます。
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▼小角さんが高みから……、
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▼ワシャ眠たいよとうつらうつらか。
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▼境内放生池の周りもだんだん染まってきましたネ。
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▼朱色鮮やか鐘楼、なんと12本柱ですヨ。
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▼庫裡から境内を見る。
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▼神聖殿。方3間宝形造、銅板葺、1間向拝付。役行者神変大菩薩、理源大師聖宝の霊をお祀りしています。
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▼神聖殿扁額。
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▼正面格子から覗くと須弥壇上に金ピカの観音さん、脇に役行者と理源大師が見えます。
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▼本尊観音菩薩立像。
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▼本堂。桁裄5間、梁間5間、入母屋造、檜皮葺、3間向拝付。
本尊弥勒菩薩坐像、役行者、弘法大師、理源大師、不動明王をお祀りしています。
昭和21年(1946年)洞川の大火によって類焼、昭和35年(1960年)再建。
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さて堂前に仁王さんならぬ、役行者の弟子と云われる前鬼と後鬼夫婦が控えています。
▼こちらが旦那の前鬼像。
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▼こちら奥さんの後鬼像。
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前鬼と後鬼は役行者が山中で修行をしていたとき、行者を襲った夫婦の鬼と言われていますが逆に行者から諭され、その後高弟と
なり、後鬼は後に洞川で暮らしたと伝わるそうです。
▼本堂内陣は格子で仕切られ内部は見にくいですが覗いてみましょう。
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▼本尊弥勒菩薩がお坐りです。
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▼本堂の側面です。
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▼龍王の滝。龍泉寺の女人解禁に伴い設置された女性修験者の水行場。
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突然甲高い気合いが聞こえたので覗いて見ると、白装束の若い女性が気合いと共に神域の荘厳な滝に打たれていました。圧倒される
気合いでしたヨ。さすがに写真は遠慮しました。
▼本堂横に護摩道場。方3間、宝形造、銅板葺、1間向拝付。
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▼豪華なお厨子に火焔光背をバックにお不動さんがお立ちです。
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▼本尊不動明王立像。バックの火焔が何か別物に見えます。
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▼放生池越しに本堂方向、相当染まってきているように見えますネ。
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▼池の中之島に建つ弁天堂。
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▼水上はアートな世界。
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▼龍泉寺最重要御堂、八大龍王尊をお祀りする八大龍王堂です。
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八大龍王尊は役行者が龍泉寺草創の折、大峯一山の総鎮守として祀った龍神尊です。
方5間、宝形造、銅板葺、3間向拝付。向拝の中1間は唐破風仕様。
空海さんがこの堂前で雨乞い修法をしたとされています。洞川大火で唯一焼失を免れたお堂。平成13年(2001年)再建。
▼内陣。奥のお厨子に本尊がお祀りされてます。
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▼八大龍王堂天井龍図。狩野派川面稜一画伯の「復元模写」
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▼八大龍王堂。
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▼相当染まってますネ。赤い橋は龍王橋。
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▼柴燈護摩道場。柴燈護摩とは、理源大師聖宝伝承の修法で、柴薪を積み点火、火の中に本尊不動明王を勧請、熱禱を捧げるもので、
修験道の祈禱儀式としては最上のものだそうです。
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▼剣の不動明王と二童子。
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▼山手はさながら秋本番。
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▼こんな役行者もいました。
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▼境内から少しのぼって行くと、かりがね橋と云う怖いコワイ吊り橋にでます。長さ120m、高さ50mの吊り橋。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/2e/18068dfc88d23e26b1e9b0ce257142dc.jpg)
両サイドネットで完全ガード、落ちる心配はありませんけど、びびりやのボクは向こうまで行けません、とにかく揺れるんです。
中途で引き返して今日の吉野龍泉寺これにて オ シ マ イ
▼ちなみに龍泉寺の位置です。
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▼ご朱印です。
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畿内一円我が庭の如く、空を飛び、山を走り、地を駆け廻る超人役行者、またの名をスーパー小角、そんな役行者が本人と修験者の
ために開いた龍泉寺。現在もこの地洞川から山上ヶ岳に入る修験者は、先ずここ龍泉寺に参拝、水行で身を清め、八大龍王に祈念後、
入山するそうで修験道の根本道場としての霊場寺院です。水の関わりが多く湧水が豊富で水行場、滝行場、境内には水場がたくさん
あります。お寺だけを見れば相当山中の印象ですが、川向こう、橋を渡れば洞川温泉、旅館やホテルが軒を競う温泉街。此岸と彼岸
を取り合わせ、一つの現世を作りあげた役行者、やはりただ者ではない超人ですネ。