(2016.01.23訪問)
続いて塔頭の養源院に向かいます。茶々さんの養源院とは違いますよ。相国寺山内の塔頭です。
秘仏公開と云われても、たんに仏像が大好きと云うだけのボクなどお寺や仏像好きにとって、その仏像の仏教的価値や学術的価値、美
術史的価値など皆目無知、書かれた解説書を鵜呑みにする俄知識で取りあえず拝見するのだが、時にはこれらを越えたオーラを発する
お方にお会いすることがあります。今回の毘沙門さんがそうなんです。
▼門前の石柱。
[ 養源院 ]
●山号 万年山(まんねんざん)
●寺号 養源院(ようげんいん)
●宗派 臨済宗相國寺派(りんざいしゅうしょうこくじは)
●開山 曇仲道芳(どんちゅうどうぼう)
●本尊 薬師如来立像
▲拝観 特別拝観 600円 朱印 300円 駐車場無料
▲時間 10:00~16:00
▲京都市上京区今出川通鳥丸東入相国寺門前町701 電話075-231-6702
▲http://www.shokoku-ji.jp
▲地下鉄烏丸線「今出川」下車徒歩5分
市バス「同志社前」下車 徒歩3分
京阪電車「出町柳駅」下車 今出川通りを西へ徒歩15分
▼山門。
養源院縁起 (相國寺HPから抄出)
開祖を曇仲道芳といいます。常光国師空谷明応に参じ、空谷和尚の相国寺住持に際して焼香侍者を、また結制には問禅の禅客を勤めま
した。長じて国師の法を嗣ぎますが、座元以上の法階を望まず終生黒衣で通します。ことに詩文に優れ足利義満、義持父子の寵遇を受
けました。相国寺常徳院内に養源軒を設け退隠したのが養源院の始まりです。 応永十六年世寿四十三歳で示寂。東山百万遍の長生軒を
塔所として葬った。常徳院内の旧隠居所に倣って養源院と改名。 相国寺七十九世横川景三は、曇仲道芳三十三回忌に東山養源院に於い
て香を焚いてその弟子となり、養源院を相国寺内に移転、第二世となりました。薬師如来を本尊とし、毘沙門天を祀り近隣の信仰を集
めています。
▼特別公開の案内ポスター看板。
▼山門を潜ると正面に本堂。この堂内に今日の主役が祀られています。
▼多聞天と書かれた扁額。
▼きれいに手入れをされた境内、玄関は左にあります。
室内や須弥壇、仏像写真などダメダメ尽くしなのでいきなり本日の主役登場!
▼毘沙門天立像(秘仏)像高約170cm、木造、鎌倉時代。慶派仏師の作と伝わるものの詳細不詳。長年その存在は知られていなかったが、
江戸時代「我が像を修復して人々に参拝せしめよ」という夢のお告げで発見されたと寺伝は伝えているようです。
(写真はポスター看板を複写)
久々に拝見した美形、天部像の典型的な憤怒像形ではなく、人間的表現と云うべきか、写実優先と云うべきか同じ鎌倉仏師
の荒々しい豪快な作風から一歩踏み出した画期作ではないだろうか。と言っても決してヤワな毘沙門さんではありませんヨ。
この男前には吉祥天さんも、惚れ直すこと間違いなし!
▼この目力、オトコでもゾクッ!
ネットで全身像の写真を探しまくりましたが発見できませんでした。
▼書院渡り廊下前の中庭。白砂の枯山水庭です。
▼苔が上手い具合に絡んでいる蹲踞。
▼書院庭園。
池を中心に池泉回遊式庭園ですが、庭に降りることは出来ません。
お庭側はガラス障子でこれ又締め切り、写真もガラス越しになり写り込みが大変ですワ。
▼本堂前庭に鎮守社。
▼築山が造られ宝篋印塔風の石塔が置かれています。
▼境内。
▼御朱印です。
約30分で拝観終了。僅か30分されど30分、この小さなお寺にこんな素晴らしい毘沙門さんが残されている不思議、30分の大半は須弥
壇の前に座り込んでいました。お気の毒に本尊のお薬師さん、脇殿で小さくおなりでした。
納得の600円!お釣が来る程の感激毘沙門天像でした。
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