(2019.10.13 訪問)
本願寺堺別院から大和路号は、26号線を南へわずかの距離に次の訪問先はあります。侘び茶の精神を大成させた武野紹鴎や一休さん、
千利休などのビッグネームが、境内を彩る茶禅の古刹、南宗寺に向かいます。
[ 南宗寺 ]
●山号 龍興山 (りゅうこうさん)
●寺号 南宗寺 (なんしゅうじ)
●宗派 臨済宗大徳寺派
●開基 三好長慶 (みよしながよし)
●開山 古嶽宗旦 (こがくそうたん)
●創建 大永六年 (1526年)
●本尊 釈迦三尊
▲大阪府堺市堺区南旅篭町東3丁1-2 TEL 072-232-1654
▲拝観料 400円 9:00~16:00
▲阪堺電軌阪堺線「御陵前駅」から徒歩で5分
▼甘露門 (重文)。山門、三間一戸、入母屋造、本瓦葺。上層は勾欄付、現在は通行不能。正保四年 (1647年) 建立。
南宗寺縁起
弘治3年(1557年)三好長慶が父元長の菩提を弔うために、大林宗套(だいりんそうとう)を迎え開山とした臨済宗大徳寺派の寺院です。
慶長20年(1615年)の大坂夏の陣による焼失後、寺地を現在の場所に移し、沢庵宗彭(たくあんそうほう)らにより再建が行われました。
▼甘露門(重文)と書かれた山門扁額。清厳宗渭筆。
▼門前に建つ南宗禅寺と刻された石標。
▼総門。
▼利休の師匠武野紹鴎供養塔。
▼三好長慶像。
▼武野紹鴎縁の六地蔵燈籠。
相当酷い姿、台座は別物で火袋は姿止めず、傘反りは欠けまくりでガタガタ。
しかし竿と中台はドッシリしており当初は見栄えのする姿だったのでは。
▼千利休が愛したと伝わる袈裟形手水鉢。
▼実相庵。利休好みの茶室。昭和三十五年 (1960年) 再建。
▼方丈(本堂)。昭和三十五年 (1960年) 再建。
▼方丈前には枯山水庭園が広がります。古田織部の作庭と伝わるそうです。
▼大雄宝殿(重文)。仏殿、重層に見えますが一層目は裳階です。桁行三間、梁間三間、入母屋造、本瓦葺、承応元年 (1652年) 建立。
本尊釈迦三尊。今はご本尊釈迦如来お一人です。脇侍の文殊菩薩と普賢菩薩は盗難に遭い現在行方不明とのことです。
堂内床は瓦タイル、広々とした堂内に高い須弥壇があり中央にご本尊が祀られています。
▼大雄宝殿天井画。高い天井には「八方睨みの龍」が描かれています。狩野信政筆。
▼大雄宝殿軒の扇垂木。
▼そよぐ芒。
▼鐘楼。明治元年再建。
▼狛犬がお守りしているお社。御神体不明ながらご挨拶かたがた南宗寺これにて オ シ マ イ
▼御朱印です。
茶禅一味を精神的基盤とする茶の湯が紹鴎や利休によって完成され、その精神性は禅宗と結ぶことにより確立されたと云います。南
宗寺はその精神を今に受け継ぐ古刹として、商都堺でその法燈を受け継いでいますが、ボクなどその精神のカケラも持ち合わせてな
いものにとっての南宗寺は、堺で一番大きなお寺だとその程度の認識、はなはだお恥ずかしい限りの南宗寺でした。