(2018.02.11訪問)
佛隆寺からもと来た道R369号を戻り、中途右折して戒場山の山懐を目指します。戒長寺は佛隆寺と同様今は全く何もない冬の山寺、
縁起にあるような「平安後期には相当な寺観を呈し、戒場薬師と呼ばれ戒律道場として栄えた」と云うような印象今は全くなくただ
一古刹、山中にあると云っていいような山寺です。
[ 戒長寺 ]
●山号 戒場山 (かいばさん)
●寺号 戒長寺 (かいちょうじ)
●宗派 真言宗御室派 (しんごんしゅうおむろは)
●勅願 伝 用明天皇 (ようめいてんのう)
●開基 伝 聖徳太子 (しょうとくたいし)
●本尊 薬師如来坐像
▲拝観料 本堂拝観要予約 朱印不祥
▲奈良県宇陀市榛原戒場386 Tel.0745-82-1301
▲近鉄大阪線「榛原駅」から奈良交通バス針IC行で「玉立」下車、徒歩40分
名阪国道「針IC」から、国道369号線、国道165号線で山辺三より市道を利用。
▼チョット躊躇しましたよ、この石段行くのを。
戒長寺縁起
寺伝では用明天皇の勅願により聖徳太子が建立。その後空海が伽藍を整えるとあるが、由緒は明らかでないが、仏像や梵鐘から平安
後期には相当な寺観を呈していたと思われる。戒場山のすそ野にある静かな山寺。薬師如来座像を本尊とし、俗に戒場薬師と呼ばれ
る。藤原時代には地方の戒律道場として栄えた。9体の藤原仏を伝来し、わが国唯一の十二神将を刻んだ銅鐘や、葉の縁に小さな実
がつく奈良県指定の天然記念物の「お葉つきイチョウ」が有名である。
▼まもなく山門が見えてきました。しかし相当荒れた参道ですネ。
▼石段はこんな感じ。
▼さて山門、鐘楼門のようです。
▼山門から境内、正面に本堂が見えます。
▼梵鐘 (重文) が吊られています。この梵鐘相当有名なものらしく鐘身に1面に3体ずつ十二神将像を鋳出する非常に珍しい梵鐘。
鐘高121cm、口径66cm。正応4年 (1291年) 鋳造。
▼ウ~ン侘と寂が正面に建っているような本堂です。
桁裄3間、梁間4間、寄棟造、桟瓦葺、元治元年(1864年)再建。ナヌ江戸後期の再建にしてはねぇ〜
▼本堂正面、扉は鍵が掛り堂内はもちろん窺うことは出来ません。
▼本堂正面の扁額。
▼本尊薬師如来坐像。薬師如来のスタンダードのようなご本尊。実物を拝することは出来ませんでしたが、写真を見る限り如来の柔
和なお顔に造形抜群の全身像、翻波式衣文の表現など、相当な腕の仏師の作と見受けられます。
(写真はネットからもらってきました)
▼どこから見ても荒れ感は否めません。
▼お葉つきイチョウ。凄い気根、乳と云うらしいですネ。樹高30m、幹周4. 20m。
▼五輪塔。
▼境内にある戒場神社の鳥居。扁額はありません。
▼本殿を囲む瑞垣。
▼戒場神社本殿。戒長寺の鎮守社、祭神は大山祇命 (オオヤマツミノミコト)
極々小さなお寺で一見荒れ放題、ジーッと見ても荒れ放題。本尊お薬師さんに会いたくて訪ねたんですが、錠前ロックで小窓もない
お堂、庫裡へ伺ったんですがお留守のようでご朱印もナシ、残念ながら早々にお暇した次第。
著名なお葉つきイチョウ今は枯木然、しかし凄い眺めで初めて見る気根は異様です。落葉期の写真を見ると境内一面の黄葉はまさし
く高級絨毯そのもの、ひっくり返って寝転んでみたいものです。
それではこれにて戒長寺おイトマ。
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なる頃、カメラマンで賑わいますが、偏屈住職に
捕まると延々と説教されて撮影どころではなくなります。撮影前に声をかけておくと住職の機嫌が良くなり、色々と見せてくれます。
今回訪問時に会われなかったようですが、良かったのか悪かったのかどうでしょう。
そんなご住職が居られるのですか。
前日にでも連絡をしとけば良かったと今思っています。
行き当りばったりの訪問ではダメですネ。
いつもお堂が開けられてるとは限りませんもんネ。
しかしあのご本尊にはお会いしたかったです。