面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

欲しがりません、勝つまでは

2012-04-24 21:50:35 | マスコミ
マスコミや「有識者」は「上から目線で」で、痛みに堪えかねる国民を「パンとサーカス」を求める大衆、衆愚と蔑み、政治に国民切捨てを求める。そしてそれを「責任ある政治」と思い込んでいる。
そしてほぼ必ず「精神論」を振りかざし、国民を「断罪」するのである。

~~引用ここから~~
産経新聞
河合雅司 「パンとサーカス」に決別を
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120423/plc12042307500005-n1.htm
(略)
 さらに驚くのが、この期に及んで、整備新幹線や高速道路といった大型公共事業を相次いで復活させていることだ。

 背景には、次期衆院選への懸念がある。社会保障改革案について、民主党内から「消費税増税と社会保障のカットのダブルパンチでは有権者に説明できない」との本音が漏れる。典型的な大衆迎合政治である。
(略)
 現在の日本を古代ローマと比較する見方がある。栄華を極めたローマは、市民の堕落によって滅亡したとされる。有名な「パンとサーカス」である。

 政治家が人気取りのために、大衆の求めに応じて無償で食料や娯楽を提供し、欲望が際限なく拡大した市民はやがて自立の精神を失ったという話だ。実際には複雑な背景があるようだが、しばしば「腐敗した政治」の代表例として挙げられる。

 野田政権のいいかげんな一体改革案を、このまま通していいわけはない。だからといって、改革をしなくて済むという話でもない。亡国への道に歯止めをかけるには、「パンとサーカス」のような大衆迎合政治と決別し、現実的な改革案としてまとめ直すしかないのである。

 社会保障への切り込み、行政改革、経済成長、そして増税や保険料アップといった負担増のすべてを同時に実現しなければならないところまで、日本は追い込まれている。

 自民党は次期衆院選の政権公約の原案で「自助を基本とする」との理念を打ち出した。果たして、政治家がバラマキ競争から抜け出し、有権者は「パンとサーカス」の誘惑に打ち勝てるのか。危機は日本人の心の奥に潜んでいる。(論説委員)
~~引用終わり~~

「構造改革派」にはこのような考えを持つものが多い。国民に「痛み」を強いる増税をと歳出削減を行い構造調整すれば、日本経済が強靭になり日本が再び良くなると考えるものが。

しかし増税と歳出カットを行った小泉改革は日本に何をもたらしたか。

非正規雇用の割合を増やし、サラリーマンの給与を下げ、中小企業を潰し、地方都市をシャッター街だらけにし、田舎から医者を減らし、自殺者を増やしただけだった。その反面大企業の役員報酬や株主配当などは増え、国民の「格差」は拡大した。

自分を含む有権者は一時それを支持したが、残されたものが廃墟だけであると気付き、自民党に愛想を尽かし政権の座から追い落とすことになった。政権交代後の日本はさらに酷い有様だが。

景気が悪化している現状で歳出を削減する緊縮財政を行えば景気はさらに悪化し、税収も減る。「効率の悪い企業」が倒産し、失業者が溢れる。

その後構造調整が起き「効率の良い企業」がいくつも新しく出来経済が強靭に成る、なんてことはない。労働環境が悪化するだけだ。それを5、6年前までは「無駄な公共事業をなくせば経済はよくなる」なんてことを信じていたのだから偉そうなことは言えないのだが。

誤った言論は徹底して批判していかないと、世論が誘導され政治がおかしくなる。とくに「精神論」で経済が良くなるなどという妄想は有害極まりない。とくに批判していきたい。


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