映画「怪物」を見ました!
この映画、私が大好きな坂本裕二さん脚本で公開前から気になっていました。
とはいえ映画館に観に行く、まではなく。
みたいなぁ…まだ配信来ないかぁ…など思っていたのだけどすっかり忘れていたらとうとう来ました!
前情報はキャストに演技力の高い少年2人と安藤サクラが出てる、こと。脚本が坂本裕二さん、監督は是枝さん。の3点のみ。
いざ。鑑賞!!!
△△ネタバレあり△△ご注意ください△△
一気に見終えました。
1番最初に思ったことは…ああこの子たちは幸せになれたんだねって。
その幸せは現実のものではないのだと思うけど…最後の描写が、明るい空の下で楽しそうな2人だった。
みた人にお任せエンドなのかな…?と思いました。
この映画、1つの問題(小学校教師が生徒に暴力を振るった疑惑)に対して3部構成になっていて
1、母親(麦野湊くんの母親で安藤サクラ演)
2、教師(湊くんと星川依里くんの担任の保利先生。瑛太演)
3、麦野湊くん
最初に母親の目線で語られるからすっかり教師が悪者で私もイライラしていたんだけど、視点が教師目線になると全く別ものに。
その後、少年の目線に変わるとそこに真実が…。
一般的じゃないと感じる性への目覚めの戸惑いや揺らぎを隠すために重ねた嘘。
第4の視点の私から見たらもっといいやり方あるっていくら思ったとしてもあの少年たちはあの行動が精一杯だったんだろうな…
とても純粋で青くてキラキラしていて…あの時代にしか感じられない感覚。描写がすごくきれいだった。
この映画をみたら誰もが思うと思うんだけど…
1つの側面だけでは本当のことはわからない、真実からかけ離れてしまうってこと。
うんうんって深く感じた。
そして大人たち…みんなおかしくて。
明らかにおかしい校長先生(田中裕子)、星川くんのお父さん(中村獅童)。
保利先生はやばい先生→いい先生と思わせといてやはりちょっと変わった人だと思う。
一見普通に見える母親の安藤サクラも私は怖かった。物語の中でみなとくんに対して優しすぎるというか強く叱る場面がない。
シングルマザー故、1人で息子のことを見ていて、わかってるよ、あなたのこと感が強くて(実際はわかってはいない)
もちろん子ども思いのお母さんなのだけどね…
でも物事と一緒で、その人も誰かにとってはかなりやばい人、でも誰かにとってはとても優しい親切な人…なのかもしれない。
いい部分もあって悪い部分もあるんだよね。
演技力がある俳優陣、子役の2人揺れ動く感情の機微、表情、星川くんの妖艶な雰囲気などとても素晴らしかったと思いました。
久しぶりに見応えのある作品をみました!
坂本裕二さん本当好きだな〜良い作品が多いです。