ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

中央市場・バルバショワ市場

2009-08-15 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
 海外旅行FANが共通して好きなのは、市場(ルイノク)めぐりでしょうか。ハリコフ市内にも市場が13箇所ぐらいあります。中でも有名なのは、
  市中心にある市場 ツェントラーリヌィ・ルイノク(Центральный рынок)
  最も大きい市場 ルイノク・バルバショワ(Рынок Барабашова)
  最も古い市場 コンヌィ・ルイノク(Конный рынок)
です。うち2箇所(1,2番目)に行ってきました。

■ツェントラーリヌィ・ルイノク(Центральный рынок)
 ツェントラーリヌィ・ルイノクは、歴史博物館の前を通る坂を下り、橋を渡ると右手にあります。地下鉄「ツェントラーリヌィ・ルイノク」で下車してもいいですね。
 淡桃色の建物が目印です。建屋内にもその周囲にも広がっています。なんだかちょっとボロッ・・・とした市場ですが、活気があります。
 ここでは食料品や衣料品など生活必需品や消耗品などを商っている市場です。やはりここはウクライナなんだなと思ったのは、サーロ専用売場があったこと。サーロとは、豚の脂身を塩漬け&燻製にしたものです。ウォッカの肴として、また料理の際にコクを出したり隠し味をつける調味料としても使われます。日本人なら脂身を聞いただけで「ウゲッ」となりそうですが、これがあるかないかでボルシチの味に差がついてしまいます。なので買い求める主婦のみなさん、目をキラリ皿のようにして品定めし、店員に味見をさせるよう要求したり、品物の様子をシツコク問いただしたり。

<ツェントラーリヌィ・ルイノク>
[所在地]ул.Энгельса, 33
[交通]地下鉄Центральний ринок(露:Центральный рынок)下車徒歩5分
[営業]09:00-18:00


■ルイノク・バルバショワ(Рынок Барабашова)
 ルイノク・バルバショワは市内最大規模の市場であり、最大規模の輸入雑貨取扱市場でもあります。そして、東ウクライナの産業経済を支える素晴らしい市場です。東ウクライナの小町ルガンスクやドニエプロペトロフス、ドネツク、諸外国などで生産された品物がこの市場へたくさん運ばれます。食料から、生活必需品、インテリアグッズ、レジャー&カー用品にいたるまで、豊富に扱っています。
 またここはベトナム-中国系の店も多く(※)、コスメやアクセサリーが大変お買い得な値段で取引されています。
 そんな中で、筆者は新作水着が欲しくて市場を彷徨っていました。
外国ではワンピースタイプの水着はほぼ皆無。日本で売られているようなお洒落で機能的なタンキニなんてモンは、勿論無いです。それでビキニ探しを余儀なくされるわけですが、彷徨っているうちにビックリ水着発見。それがスライド写真内にあるビキニの絵なのですが・・・アンな感じの水着がいっぱい売っています。絶対誇張してませんって。
 値切りもOK。是非トライしましょう。
※社会主義時代の政策で、大量のベトナム人が移入し今日も住み続けています。


<ルイノク・バルバショワ>
[所在地]ул.Амурская, 10
[交通]地下鉄Академiка Барабашова(露:Академика Барабашова)下車すぐ
[営業]09:00-16:00(14:00から閉店作業し始めるので注意)

<コンヌィ・ルイノク>
[所在地]пл.Восстания, 1
[交通]地下鉄пл.Повстання(露:Академика Барабашова)下車徒歩5分
[営業]09:00-18:00



ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

ゴーリキー公園・子供南小鉄道・ロープウェー

2009-08-10 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
 自由広場からスタートして、スームスカヤ通り沿いを20分程北上すると、左手に大きな森林公園が見えてきます。ゴーリキー公園(Центральный парк культуры и отдыха им. Горького;略称Парк Горького)です。
 学生達がパリのブローニュの森を参考に、1894年に造られました。市中心にあるシェフチェンコ庭園(前出)と比べて、人が少なく静かです。森林浴がタップリ出来ます。

 公園の中をスームスカヤ通り沿いに歩くと、鉄道と小さな駅舎が見えてきます。子供南小鉄道(Детская малая южная железная дорога)と呼ばれています。
 1940年に造られ、鉄道職員を志す少年少女たちの実習の場となっています(勿論大人の職員も働いています)。鉄道の長さは3.6km。5月1日から10月31日まで運行しています。
 駅はパルク駅(ゴーリキー公園入口のこと)、メモリアル駅(大祖国戦争時犠牲者のモニュメントのこと)、レソパルク駅のたった3つ。なんだかカワイイ鉄道です。パルク駅を出発し、10分でレソパルク駅に到着します。10分休憩後、再びパルク駅に戻ってきます。よって所要時間は30分。
 ただ残念なことに、筆者が訪れたときは運休日でした。残念。

 パルク駅に近いところにロープウェー乗り場があります。1971年建設。森深いゴーリキー公園の上をゆ~っくり20分間滑り、1.4km先のオタカラ・ヤロシャ通りに到着します。ハリコフ市街の素晴らしい眺めを一望できます。


ゴーリキー公園
[交通]5番のトランバイか40番のトロリーバスでПарк горького下車徒歩すぐ。
※徒歩でのんびりもいいぞ。

子供南小鉄道
[営業]土日祝運行(5月1日~6月30日,9月1日~10月31日)、月火を除く毎日(7月1日~8月31日)
   10:30/11:10/11:50/13:00(7・8月は運休)/13:40/14:20/15:00/15:40/16:20(7・8月は運休)
[料金]ハード席とソフト席から選べます。ソフト席は若干高い。
   *ハード席*
   大人 片道1.0グリヴナ 往復2.0グリヴナ
   子供 片道0.5グリヴナ 往復1.0グリヴナ

   *ソフト席*
   大人 片道1.5グリヴナ 往復3.0グリヴナ
   子供 片道0.75グリヴナ 往復1.5グリヴナ

参考までに、ウクライナの国民の祝日は、1月1日(元日)、1月7日(クリスマス)、3月8日(女性の日)、(復活の日)、(トゥロイツァの日)、5月1日&2日(メーデー)、5月9日(戦勝記念日)、6月28日(憲法記念日)、8月24日(独立記念日)

ロープウェー
[営業]10:00~20:00
[料金]片道10グリヴナ。


ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

ミニチュア展(学者の家)

2009-08-09 06:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
 ハリコフ美術館の向かい側に、学者の家があります。
 日頃は集会の場になっていますが、筆者が訪れた日には、展示会が幾つか開催されていました。そのうち最も興味を引いたミニチュア展に入ってみました。

 ミニチュア展、正しくは「В・カザリャンの世界最小作品傑作展」。カザリャン(Владимир Эдуардович Казарян)は、モスクワ生まれのアルメニア人。アルメニア人と聞くとなんとなく豪快なイメージがあるのですが、彼はミクロ世界に専心し世界的に有名なミニチュア創作家です。

 たった25年の創作活動で300点以上ものミニチュア作品を独学で創作し、自身の個展「軌跡の世界」で幾度も成功を収めた、神業を持つ匠です。

 いろいろ語っても感じがつかめないと思いますので、上の写真をざっとご覧ください。どれも驚きの作品ばかり。作品前にセットしてあるルーペでご覧戴けます。

 緑琥珀に金で刻まれた模様、素晴らしいですね。金線はなんと、人の毛髪の太さの100分の1の太さです。

 ひとこぶらくだが5頭歩いている作品がありますが、これは縫い針の穴の中で作られています。

 素敵な真紅のバラの花束。これ、成人男性の親指の爪くらいの大きさなんです。

 人の毛髪の先に立っているノミの作品まであります。

 米粒だってカンバスに。油絵で故ダイアナ妃、チャップリン、ダヴィンチなどが実に繊細に描かれています。

 マッチの軸に砂糖粒を埋め込み、そこに歴史的建造物を描いた作品もあります。

 この展示会は今年末まで学者の家で公開されています。

 逃した方。多分モスクワやサンクトなどで展示会が開かれると思います。しばしばあちこちでされている展示会なのでガッカリしないで。



[所在地]ул.Совнаркомовская, 10
[電話]706-3839
[営業時間]09:00-19:00
[交通]地下鉄Архiтектора Бекетова(露:Архитектора Бекетова)下車徒歩2分
[料金]20グリヴナ。撮影不可。

世界性文化博物館

2009-08-08 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
 ウクライナ随一の世界性文化博物館を訪れました。
 ハリコフ医学アカデミーの性医学・精神医学主任であり、医学博士でもあった、故ヴァレンティン・クリシュタリ教授の力強いイニシアチブで、1999年に創設されました。なんと今年で10周年です。
 教授曰く、
   「パートナー同士で分かち合う性の文化や認識の低さが、
        離婚や家族との諍い、プライベートライフの不和、
            ひいては心身病の因となっていることは、珍しくない。」

意識知識向上のために創設されたんですね。なるほど

 館内には、9フロアに数百点もの絵画やデッサン、骨董品、彫刻、イラスト、写真など、様々な時代や地域の芸術品が展示されています。
 うち7フロアには、諸外国からもたらされた性芸術品が展示されています。その諸外国とは、アフリカ、ギリシャ、エジプト、ヨーロッパ、インド、中国、そして日本もあります。
 心身の変化が著しく多感な日々を過ごす青少年のために、性行動の疑問を解剖学、生理学、精神学、そして医学の見地から回答するフロアもあります。
 残りの1フロアには、サドマゾヒズム他に代表される偏重した性行動を反映した展示があります。
 ※あと、売店もあり。

 筆者が訪れた日は、10名前後のツアー客が訪れて、黒いナイトドレスみたいな服を着た女性館長(?)のユーモアを交えた詳しい説明に聞き入っていました。この博物館は16歳から入場可能ですが、年配者も多く入場していました。個人で見学も可能、数人集まればガイドしてくれます(1~1.5時間くらい)。

 なぜ、
 古代ギリシャでは官能が神聖な段階にまで高められたのに、
 中世では官能が罪深いものだと見做されたのか。

 なぜ戦時、
 古代ギリシャ人は妻に大理石製の裸像を残し、
 十字軍は妻に金属製の貞操帯をつけさせたのか。

 なぜ、
 プラトンとアリストテレスは官能の世界に耽溺したのに、
 昨今の哲学者はこれに興味を示さないのか。


 答えはみな、この博物館で知ることが出来ます。

***

 日本人の多くは、ウクライナにある秘法館だ、と想像すると思います。
 筆者は行ったことないので詳しく比較できませんが、この記事を書くために公式HPは一応見てきました。

 日本が誇る秘法館は、感じからして、娯楽テイストが強そうですね。勿論学べるのでしょうが、アミューズメントパークのような気がします。

 ハリコフの性文化博物館の方は、ガッツリ学ぶ目的で作られているため、各展示の説明文(ロシア語)がやたら多く長いです。すべてを読んで理解しようとしたら、開館から閉館まで見学する必要があるのではないか?と思わせるくらいです。正に「博物館」です。

 なので、秘法館と同じなんだ~、みたいなノリで行くと少々ガッカリするかもしれません。(読むのがキツイ方は、展示物だけ見て行くのがいいです。)

 残念ながらクリシュタリ教授は昨年亡くなりましたが、もし日本の秘法館を見たら、腰抜かしていたかもしれませんね。


[所在地]ул.Мироносицкая, 81а
[電話]700-5002, 715-6315
[営業時間]11:00-19:00
[交通]地下鉄Унiверситет(露:Университет)下車徒歩10分
[料金]15グリヴナ。撮影不可・・・・(見つかったら罰金100グリヴナ)。

セラミックタイルとサニタリー技術博物館

2009-08-05 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
ハリコフは工業都市として有名です。特に19世紀から窯業が盛んで、美しい陶器を国内外に送っていました。

マスコーフスキー大通り沿いにある、セラミックタイルとサニタリー技術博物館(Музей керамической плитки и сантехники)は、セラミックプレートサロンと呼ばれる陶器専門デパートの中にあります。

ここではトイレ、バスタブ、タイルなどの歴史を辿ることができます。デザインや染色技術の変遷も窺い知ることができます。
アンティークなデザインの流し台やトイレなど、一見の価値あり。

あと、もとはセラミックタイルデパートなので、美しいタイルをお土産に買うのはいかが?

[所在地]пр.Московский, 257
[電話]719-9777
[営業時間]9:00-20:00
[交通]地下鉄Маршала Жукова(露:同左)下車徒歩5分
[料金]無料(撮影もOK)


ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

ホロコースト博物館

2009-08-02 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
ホロコーストと言えば、ドイツ国内で起きたナチス独裁政権によるユダヤ人大殺害のことだ、と連想する方が多いと思います。

実は、この未曾有の悲劇が起きたのはドイツ国内だけではありません。
世界史を学習した方はお分かりでしょうが、ポーランドを始めとした東欧諸国や、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、バルト3国など、被害は多国に及んでいます。

また種類もユダヤ人だけでなく、抗ったりかくまった者、知的障害者、精神病患者、同性愛者、黒人、宗教家、反ナチス活動家など様々な人が酷い死を遂げました。

ハリコフにあるホロコースト博物館は、ウクライナ唯一のホロコーストのみを扱った博物館です。

ハリコフは、ホロコーストの被害が多かった場所でした。
被害が多かった場所は他にキエフ(バビ・ヤール渓谷が有名)とかリヴィウとかたくさんありましたが、モニュメントがあるのみ。おそらく「歴史博物館」の中の1フロアに展示されているのかもしれません。

この博物館はユダヤ系ウクライナ人ラリーサ・ヴォロヴィク女史により、1996年に創設されました。6~8畳くらいの小さな展示フロアと、事務エリア(もっと小さい)に分かれています。撮影厳禁。創設者であるヴォロヴィク女史が1時間案内します。

展示フロアには、ホロコーストで亡くなった人民の遺影、ユダヤ人を護り通した「プラベードニク」とよばれる勇敢な人たちの写真などがあります。

住民台帳などもありました。ユダヤ人は黄色の、そうでない人は白色の台帳に記帳させられ、管理されていたようです。黄色の住民台帳がそのまま「デスノート」になろうとは・・・・・・。ほんの1,2年の間に、その台帳から数千人というユダヤ人が抹消され亡くなりました。

ゲットーと呼ばれる収容所もハリコフにありました。
有刺鉄線で張り巡らされた領域内に、厩舎のようなゲットーが整然と建てられていて、領域の片隅には大きな穴が掘られていました。穴の方を向かせ穴淵に立たせ射殺し、焼殺したそうです。そのジオラマは展示室に置かれています。

ゲットーは既に取り壊されて存在しませんが、東方向にпр. Московский(マスコフスキー大通り)を歩いて、オクルジュナヤ自動車道(Окружная дорога)を越えると、すぐ左手にあったようです。そこはドゥロビツキー・ヤールДробицкий Ярと呼ばれています。
※衛星から見た場所

現在そこには惨事を忍び後世に伝えるために、メノーラ(燭台の意)を表すモニュメントなどが建てられています。


ホロコースト博物館
[所在地]ул. Петровского 28, 2 этаж
[電話]700-4990, 714-0959
[営業時間]9:00-16:00(土日祝休)
[交通]地下鉄Пушкiнська(露:Пушкинская)下車徒歩10分
[料金]無料。撮影不可


ドゥロビツキー・ヤール
[交通]地下鉄Пролетарська(露:Пролетарская)から、トロリーバス46番・アフトバス276э番・マルシュルートカ276э番で
「ヴェリカ・キリツェーヴァ通り(Велика Кільцева вл. (露:Большая Кольцевая ул.))」下車5~10分
[料金]無料。撮影可


ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

ハリコフ国立大学附属自然博物館

2009-07-28 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
 自由広場から北へ伸びるトリンクレラ(ул. Тринклера)通り沿いにハリコフ国立大学附属自然博物館(Музей природы ХНУ им. В.Каразина)があります。

 1807年創設、もう2世紀も存在してるんですね。歴史豊かで驚きます。
 名前のとおり、ハリコフ国立大学の附属の研究機関として建てられました。

 大学の研究機関なので拝観は自由に出来ません。学芸員ガイドの予約が必要です。ガイド案内は、見学者が15人前後集まらないと開催しないようになっています。なので、事前連絡は必須です。土曜日の午前中か昼過ぎあたりに見学を希望する人が多いようです。ご参考まで。

 2世紀も存在している博物館には驚きましたが、もっと驚きなのはその展示物の豊富さ。
 5フロア23ルームや廊下に約25万点の標本が展示されています(!!!)。標本は姿形よく保存され、所狭しと陳列されていますが、どれも大迫力を感じます。
 その膨大な数を見たら、言葉を失うことでしょう。圧巻です。


(*)同建屋にハリコフ国立考古土俗学博物館がありますが、財政上の理由で現在休館中です。

[所在地]ул. Тринклера 8
[電話]705-1242
[営業時間]9:00-16:00(日祝休)
[交通]地下鉄Держпром(露:Госпром)下車徒歩10分
[料金]8グリヴナ。撮影不可・・・・。



ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

ハリコフ美術館と市立美術ギャラリー館

2009-07-27 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
 ハリコフ美術館(Харьковский художественный музей)は、勝利広場(Сквер Победы)や鏡の流線噴水(Зеркальная струя)があるソヴナルコモフスカヤ通り(ул. Совнаркомовская)に面したところにあります。
 一見地味で入口が小さいから、見落とさないようにね。地下鉄の近くだから行きやすいですよ。

見学フロアは1,2階にあります。

入口近くにキリストや聖人達のイコンが飾られています。

他には、思わず息を呑む写実的な松林を描くことで有名なシーシキン、「イワン雷帝の悲劇(*1)」や「トルコ回教国君主に宛てたサポロージエコサックの手紙(*2)」を描いたことで有名なレーピンの絵画も見ることができます。
社会主義リアリズム美術の模範として有名となり神格化されたレーピン、実は帝政ロシア時代ハリコフ州にあるチュグーエフ村出身なんですよ。ご存知でしたか?そのご縁あって、この美術館にはレーピン画が多く展示されています。


(*1)モスクワ国立トレチャコフ美術博物館内蔵。
(*2)上の絵とは別バージョンの絵画が、サンクトペテルブルクのロシア国立美術館に収められている。ハリコフ国立美術館の方には、実際回教国君主に宛てたとされる手紙(罵倒台詞満載)も展示されている。


[所在地]ул. Совнаркомовская 11
[電話]706-3394、706-3397
[営業時間]10:00-17:30(火祝休)
[交通]地下鉄Арх?тектора Бекетова(露:Архитектора Бекетова)下車徒歩1分
[料金]入場14グリヴナ。撮影7グリヴナ。


-----

市立美術ギャラリー館(Городская художественная галерея им. С.Васильковского)も、勝利広場近くにあります。ソヴナルコモフスカヤ通り沿いを勝利公園の端まで進み右折するとすぐ。こちらも地味な上に館内小さいです。見落とさないようにね。

入口入って左手すぐに扉があります。中は1階と2階に分けられ個展のような展示空間です。プーシキンやゴーゴリを風刺した画が展示されています。



[所在地]ул. Чернышевская 15
[電話]706-1620
[営業時間]11:00-19:00(日祝休)
[交通]地下鉄Архiтектора Бекетова(露:Архитектора Бекетова)下車徒歩5分
[料金]無料



ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

ハリコフ国立歴史博物館

2009-07-26 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
ハリコフ国立歴史博物館(Харьковский исторический музей)は、憲法広場に面したところにあります。赤いレンガの建物がそれです。モスクワの歴史博物館を思い出しました。

1920年に建設され現在4フロアあり、ウクライナの原始時代から、封建時代、資本主義時代やソビエト時代までウクライナ語で紹介されていますが、ロシア語で書かれた資料が多いので助かりました。

ウクライナでは大昔男も女も平等に参戦していたようで、女性は戦闘に有利なように、幼少時に右胸を器具で焼いて熱して乳房の発育を妨げたらしいです。大変ショックを受けました。

また1930年代初めは政府搾取による飢餓(ホロドモール。衝撃的です・・・)に見舞われ、1940年代中頃にはハリコフ攻防戦で独軍の攻撃にあがき抗い続けたという当時の様子も、切々と展示されています。

中庭中央には、ウクライナにおけるソ連政権設立記念モニュメントがあります。地元っ子の待ち合わせ場所としてよく使われます。
その奥には、第1次世界大戦時に稼動したMk-V戦車(英国製)やT-34-85戦車(ソ連製)が、野戦砲が青空展示されています。ミリヲタなら萌えそうですね。

[所在地]ул. Университетская 5
[電話]731-3568、731-3694
[営業時間]9:30-17:00(月祝休)
[交通]地下鉄Iсторичний музей(露:Исторический музей)下車徒歩1分
[料金]入場はフロア毎1.5グリヴナなので全フロア見学で6グリヴナ。撮影1.5グリヴナ。


※筆者が最初に訪れた日が聖三位一体祭とバッティングしていたため休館でした。お出かけ前に電話でご確認を。


ブログランキング【くつろぐ】
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 海外生活ブログへにほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村 旅行ブログへ

自由広場・シェフチェンコ名称庭園・動物園

2009-07-20 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
 市中心に円形の大きな広場があります。自由広場(пл. Свободы)です。広場の全長750m、直線部幅130m、円形部直径350m。世界第9位の広さを誇っています。スームスカヤ通り、レーニン大通り(пр. Ленина)、クロチコフスカヤ通り(ул. Клочковская)に面しているので訪れやすく、地元の人や観光客の群れが絶えません。広場は石畳で覆われていて、広場中心ほどにお馴染みレーニン像が建っています。

 スームスカヤ通りに背を向け広場をぐるっと見渡すと、右手にはセレブのブティックサロンの店や広告がずらっと並んでいます。この並び沿いには、後でも紹介しますが寿司レストラン「悟り」があります。

 その奥にはハリコフ国立大学の校舎が、広場を挟んで2箇所あります。

 ハリコフ国立大学に挟まるようにして建っている特徴的なビル群は、ゴスプロム(Госпромウクライナ語ではДержпром)。建屋が密集し外観はデコボコしている。ビル群上部にはХаркiв(ウクライナ語で「ハリコフ」)の看板が見えます。ゴスプロムは文字通り国営企業の略称。1925年に計画され、10月革命11周年完成に向け、3年がかりで建設されました。当時は、国営企業のオフィスがいっぱい入っていました。

広場の左手にはシェフチェンコ名称庭園(Сад им. Т. Шевченко)という、とても大きな緑地があります。楓の木が立ち並び、人々が朝から夜遅くまでのんびり憩いを楽しんでいます。庭園にはインターネットカフェもあります(日本語フォント不可)。

 庭園奥にはイルカ水族館、植物園と動物園があります。

 動物園は1895年に設立され、400種の動物が展示されているそうです。中には稀少動物として指定されている動物もあります。大人から子どもまで楽しめます。見学に行った日は暑かったので、みんなグダグダでした。入場料は大人20グリヴナ。

[交通]地下鉄Держпром(露:Госпром)下車すぐ

※以降、地下鉄の駅はウクライナ語で、カッコ内にロシア語で表記します。
※日本語フォントが使用できるネットカフェは、プーシキン通り92(ゴーリキー公園方面)あたりにあります。