ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

ハリコフ空港

2009-07-18 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
航空機でハリコフで合流予定のムルの知り合いを迎えるため、市街南端にあるハリコフ空港へ。
市中心から南に伸びるガガーリン大通り(пр. Гагарина)沿いにあります。

空港ロビーの内側にはウクライナの歴史を描いた芸術画が掲げられてこちらも美しい。ですが・・・空港ロビー小ささには唖然としました。鉄道駅の方が3倍はデカい。

ハリコフって言えば、航空業界では有名なハリコフ国立航空宇宙大学(ХАИ)やハリコフ航空機工場(ХАЗ。ソビエト時代、ハリコフはモスクワ、サンクトに次ぐ第3の工業都市でした♪)があるところなんですが・・・。

ウィーンやイスタンブールにも就航しているので、一応、国際空港だし・・・。
空港ロビーの向こう側に、とてつもなく大きな滑走路が広がっているに違いないことを祈りつつ・・・。

※ハリコフ航空機工場(ХАЗ)は2008年の時点、8億4千万グリヴナ(≒109億2千万円)の負債を抱えており、毎月50名ぐらいずつ免職しているそうな。

[交通]
タクシーの場合:市街北部から空港まで60グリヴナ。駅から空港まで30グリヴナ。
マルシュルートカの場合:3グリヴナ。
トロリーバスの場合:1グリヴナ(ул. Университетскаяから乗ろう)。

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使用言語・交通機関

2009-07-15 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
先ずは使用言語の話。

ウクライナ共和国では公用語はウクライナ語としていますが、ウクライナ東部(ハリコフを含む)では、放送や広告などではウクライナ語を話してますが、住民はみなロシア語を話しています。
あと、町中の表示もロシア語とウクライナ語が混在しています。複雑ですね。

ウクライナ語はロシア語に似ていると言われますが、聞いてて殆どワカリマセン。
稀に似ている言葉が出てきますが、大意が掴めません。

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次に交通機関の話。

交通機関は地上鉄道の他に、アフトバス、トロリーバス、マルシュルートタクシー、タクシー、路面電車、地下鉄、航空機があります。

∮アフトバス、トロリーバス∮
アフトバスは日本でもよく見かけるごく普通のバスで、ガソリンを燃料として稼動します。
トロリーバスはアフトバスの上部にトロリーポールと呼ばれる2本の細長い腕があるバス。腕上端は架線と接触していて、そこから電気を貰いながら稼動します。
アフトバスの乗車料金は0.5~2.75グリヴナ。詳細はこちら
トロリーバスの乗車料金は1グリヴナ。詳細はこちら

∮マルシュルートタクシー、タクシー∮
マルシュルートタクシー(略称マルシュルートカ)はワンボックスカータイプの乗り合いタクシー。料金はまちまちですが市街は1.75~3グリヴナ
タクシーももちろんありますが白タクに気をつけて。料金は、市街北部から市街南部まで60グリヴナ。鉄道駅はほぼ中間にあるので、鉄道駅から市街端まで30グリヴナとお考えください。
マルシュルートタクシーの詳細はこちら

∮路面電車∮
路面電車と聞くとつい「昭和の匂いがする乗り物」を想像してしまいます。
でもロシアではモスクワ、サンクトなどで未だ活躍していますし、ウクライナのハリコフでも現役選手です。
ハリコフの路面電車は・・・・・・見た感じボロッとしていたのでさしずめ「ソビエトの匂いがする乗り物」といったところでしょうか。
乗車料金は1グリヴナ。路面電車にガタゴト揺られながら、ゆっくり流れる景色を見ているだけで、旅情が豊かになり心が和みますね。
路面電車の詳細はこちら

∮地下鉄∮
地下鉄では放送と広告はウクライナ語です。
町で迷子にならないよう現地でガイドブックを購入しましたが、全てロシア語で書かれてるのを選んだため・・・・駅名・通り名などで躊躇しました。
車内放送がわからないので、専ら動体視力と記憶力に頼って駅名を察していました。

そして入場・乗車は、いまや懐かしのジェトン(プラスチックのコイン)・・・・。乗車料金は1.5グリヴナ

地下鉄はソ連時代の影響を受け、装飾に重厚感があります。
写真はゴスプロム駅。白の明るい構内の中に、ソビエトを象徴するごつい装飾があちこちにあります。
ですが、貫禄がありとても美しい、清潔です。ソビエト時代の一時期、首都であっただけあります。

広告を見ました。ほぼ全てウクライナ語です。
その中で、次のような広告を見つけました。
「結婚紹介所MORDINSON。欧米人と結婚しよう。君が幸せになるためにお手伝いしたい。全て無料。」
ウクライナでは、安定した生活を求め、女性だけでなく若い男性も海外脱出する傾向があります。
・・・・・・いかがですか?

改札口付近をみると、数人のおじさんが対面して着席し、なにやらテーブルを凝視していました。
よくみてみると、テーブルにはチェスの碁盤が描かれていて、駒がおいてありました。
なんと、暑さをしのいで地下鉄に入り、チェス対局をしているのです。テーブルは地下鉄で用意されているもの。
こんな光景を見れるの、ハリコフだけですかね。
ひょっとしたら、一局友好対戦してくれるかもしれませんよ。チェスが出来る方、どうぞ。

地下鉄の詳細はこちらこちら

空港の話は次回。

ハリコフの歩き方

2009-07-13 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
ハリコフの目抜き道路はスームスカヤ通り(улица Сумская)、プーシキンスカヤ通り(улица Пушкинская)とポルタフスキ街道(Полтавский шлях)。


スームスカヤ通りは、ハリコフ市中心にある憲法広場(プローシャチ・コンスティトゥーツィ)から、北のゴーリキー公園の端にある陸橋まで伸びる短い大通り。
17世紀後半から開拓が始まりました。最初はスミへの道として計画されたようですが、19-20世紀にかけて現在のような通りが形成されたようです。
その後、モスクワへ連絡する郵送定期便(馬車便です)が運行していたり、ボルシェビキのアジトが作られ、ロシアの革命家アルチョム・セルゲーエフも立ち寄り住んだことがあったそうです。
現在通りは石畳に覆われ、近辺には行政・学術教育施設、劇場、映画館、文化会館、ブティック、カフェ、レストラン、公園、広場などあらゆる施設が立ち並び、観光にはもってこいの通りです。

自由広場 / ゴスプロム / カラジナ名称ハリコフ国立大学 / 憲法広場 / ハリコフホテル / 国立ハリコフ州行政局 / 旧ロシア・アジア銀行 / シェフチェンコ名称ウクライナ国立アカデミードラマ劇場 / 劇場広場 / 国立銀行 / ハリコフ音楽堂 / ローマカトリック教会 / リセンコ名称ハリコフ国立オペラ・バレエアカデミー劇場 / 勝利公園 / ゼルカーリナヤ・ストゥルーヤ憩い広場 / シェフチェンコ名称市立広場 / 児童青年芸術宮殿 / ゴーリキー名称中央文化休憩公園 / ミニ南鉄道 / 森林公園



プーシキンスカヤ通りは、スームスカヤ通りより西側に位置しほぼ並行にのび、学生が多く歩いている通り。
19世紀初めに開通し、外国の工芸家たちとそのの家族がハリコフ国立大学創設者カラジンにより招聘され、通り沿いに移住したそうな。
また、国立大学にはドイツから教授や講師らが招聘されこの通り沿いに住んだことから、当初は「ドイツ通り」と言われていたらしい。
こちら近辺も学術施設が立ち並んでいます。

カラレンコ名称ハリコフ国立学術図書館 / ホラリナヤ・ユダヤ教会 / メチニコフ名称微生物免疫研究所 / 内務省附属ハリコフ州立文化宮殿 / ハリコフ州立美術館 / 学者の家 / 建築家の家 / 画家の家 / ハリコフ国立デザイン芸術アカデミー / 国立技術大学ХПИ / ヤロスラブリ賢公名称ウクライナ国立法律アカデミー / シテンコ名称脊椎病理学研究所 / グリゴリーエフ名称放射線医学研究所



ポルタフスキ街道は、ローパニ川の橋から西に伸び、ハリコフ鉄道駅を経由してポルタワ州まで続く大通り。
ウクライナが誇る古都キエフや、一時的にハリコフ要塞があったエカテリノスラフへも続きます。

モスクワホテル / 州立児童青年劇場 / 円形広場 / ハリコフ鉄道駅 / 南部鉄道本部 / ミュージカルコメディー劇場 / 中央市場




ハリコフ鉄道駅

2009-07-09 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
出発2日後の夜中2時過ぎにハリコフ駅に到着しました。招聘人の誘導でタクシーへ乗り込み、滞在宅へ急ぎました。

夜明け後、よく見られなかったハリコフ鉄道駅を観光しました。
大きく構える宮殿みたいなアンピール、駅前には眩く咲き乱れる花々の花壇、花々に添える円弧上のオブジェクト、そして豊かな大噴水・・・・。
日向ぼっこをする人、駅を往来する人で賑やかでした。

駅だけでもこんなに芸術的なのに、どうして地球の歩き方では全く紹介されてないのだろう・・・。と不思議に思ったくらいでした。

ムルマンスクからハリコフへ列車で移動

2009-07-06 00:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
深夜1:10発 239系統急行シンフェローポリ行きの寝台列車に乗りました。
部屋はクペー(男女混合)、乗車料金は7,280p60kでした。
食事付きではないので、乗車前に食べ物を買い置きして持ち込みました。

前回のソチ旅行では3776kmの長旅でしたので、3泊4日。
今回はソチよりやや北にあるハリコフまででしたので、2泊3日で済みました。

停車駅は以下のとおり。
ムルマンスク → コラ → オレネゴルスク → アパチット1 → アフリカンダ → パリャールヌィエゾーリ → カンダラクシャ → クニャージャヤ → チュパ → ロウヒ → アンバルヌィ → エンゴゼロ → クゼマ → ケミ → ベロモルスク → イデリ → ナドゥヴォイツィ → セゲジャ → メドヴェジヤゴーラ → ミャンセルガ → コンドポガ → スナ → ペトロザボーツクスヴィリ → ポドパロージエ → ロデノエポーレ → ヴォルホフストロイ2 → テレボチェヴォ → アンドレーヴォ → チゴダ → チュドヴォ・キーロフスク → ウグロフカ → ボロゴエ・マスコフスコエ → トヴェリ → パヴァロヴォ3 → ツーラ1クールスカヤ → アリョール → クルスク → ゴスチシェヴォベロゴロドカザチヤローパニハリコフ
※太字は15分以上停車駅。詳しくはコチラを。ロシア語です。



往路初日は白夜広がる北極圏を横切り、2日目はサンクト&モスクワを回避しながら南へひたすら進み、3日目に国境越えをしました。国境を越えたら、ハリコフは目前。

でも、旅にはハプニングがつきものです。

最難関は、ベルゴロド駅とカザチヤローパニ駅でした。この駅間に国境があります。
この2駅で旅券と査証チェックをします。
外国人がこのチェックをクリアするには、旅券(期限まで余裕が十分あること)と査証(マルチビザであること)に不備が無いことが条件ですが、ロシア在住で暫定定住許可を受けた外国人である筆者の場合は少し違います。

∮ロシア側で要求される書類∮
 1)旅券(期限まで余裕が十分あること)
 2)査証(出国ビザと入国ビザを携帯し、不備が無いこと)
 3)出入国カード(出入国の際に書かされるカード。これに不備が無いこと)
 4)移民カード(ミグラツィオンヌィタロン。これに不備が無いこと)
 5)鉄道チケット
 ※書き方などは「地球の歩き方ロシア編」などをご覧ください。

∮ウクライナ側で要求される書類∮
 1)旅券(期限まで余裕が十分あること)
 2)出入国カード(出入国の際に書かされるカード。用紙は車内で事前に配布され、提示前に書き埋めます)
 3)鉄道チケット
 ※査証は不要。
 ※書き方などは「地球の歩き方ロシア編」などをご覧ください。

数年前、ウクライナは日本人旅行者に対して
「90日以内の観光目的の滞在に関しては、査証は不要」
という嬉しい法律を施行しました。

でも、ロシア在住の日本人に対してはどうなんだろう?難癖つけられないか?・・・と不安がありました。
事実、出発数ヶ月前と前日にウクライナの領事館に問い合わせたところ、
「あ”~、観光目的の日本人はビザ必要なしよ。安心して。」
「いいえ。ウクライナに縁故のないロシア人と同じ扱いです。個人宅泊なら、招待状とビザ、保険が必要で・・・。」

・・・・・・・・・・・・言ってることが180度違うではありませんか!

もし前日に再確認したことが正であれば、カザチヤローパニ(ウクライナ)かベルゴロド(ロシア)で途中下車し、どこかの施設に宿泊して、招待状を早急に作ってもらって転送してもらう。もしくはムルマンスクへ強制送還、な~んてこともあり得ました

結局は上に書かれた必要書類の通り。前日に聞いた情報は誤でした。
まあ、ウクライナの領事館、前例が稀有なのによく調べず適当に答えたか・・・?ちゃんと仕事しておくれ。
ドキドキ焦った往路でした。

現時点では上記書類でOKですが、査証に関する法律は頻繁に且つすぐ変わるので、お出かけ前には滞在予定国領事部に電話するか、HPをよく確認しましょう。

ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅

2009-07-03 22:36:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
ビジターの皆様、こんにちは。南方から戻りました。
ひと月振りです。ご無沙汰してました。
休暇を利用して、隣国ウクライナ共和国の大都市・ハリコフを訪れました。
今回もムルマンスクからできる可能性として、
「ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅」
と題し随時ご報告します。全24話。

そのあとソチにも寄りましたので、あわせてブログ上でご報告したいと思います。
ソチの話は全13話です。

ご愛顧の程、どうぞよろしくおねがいします。m(_ _)mペコリ