秋草は きぬのごときか べにしじみ 夢詩香
*11月に入って、また寒くなってきましたね。虫もこれから、だんだん少なくなってくるんだろうな。
昨日写真を撮りに、外に出かけましたが、まだヤマトシジミは飛んでいました。アゲハとかモンシロチョウはもう見なかった。
ユリオプスデージーの花を覗き込むと、コハナグモがハエを捕まえてたりしていました。虫も秋の中で静かに生きている。
もうすぐ冬が来る。草の中でふと安らいでいるベニシジミを見ると、もうそろそろ終わりだということを、ちょうちょも感じているような気がする。
フヨウもいつの間にか終わっている。フウセンカズラはまだ咲いているけど、少し寒そうです。ツワブキが咲きだした。ヒメツルソバが伸びてきている。セイタカアワダチソウが、陰り始めている。季節の変化は静かに、ゆっくりと確かにやってきますね。
そんな季節の変化の中で、きっと、少しでも安らげる草があるのは、ベニシジミにとってはいいだろう。いろんなことがあって疲れているときに、草があることはうれしいだろうな。寒い頃に、押し入れから出してくる冬布団みたいに、それは暖かいかもしれない。
夏の頃はかぶるのはタオルケット一枚で済んだけど、もう厚い冬布団がありがたい。年を取ってくると、そんな何気ないもののありがたさがわかって来る。
ちょうちょも、恋に夢中だったころは、草のありがたさなんてわからなかったかもしれない。