比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
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上高地の秋・・・明神池へ

2013-10-11 | 山が好き 北アルプス
上高地・・・大正池から田代湿原、田代橋、河童橋で小休止、ここまで約3.7㎞。
小梨平を抜けて梓川左岸を約3.5㎞歩く明神池への道です。
この道は上高地から梓川沿いに続く槍ヶ岳街道?(そんな名前はありません)。
河童橋から明神館、徳沢園、横尾谷、槍沢を経て槍ヶ岳へ。
途中、横尾谷から涸沢方面に行くと奥穂高岳へ。
山ボーイ、山ガールが歩く山登りのメイン道路です。

少年が前を歩いていきます。

明神館につきました。
朝焼けの宿・・・と書いてあります。ここから眺める明神岳の朝焼けは見事だそうです。
このあたり、徳郷といったそうです。大正時代の終わりごろまで上高地は峠を越えて入る地でした。飛騨側からは中尾峠、信州側からは徳本峠
江戸時代、松本藩はこの地の森林管理を行い、最盛期は200人を越える役人の常駐所を徳郷に置きいたといいます。伐りだした木材は梓川の水運で松本に送られ藩の財政の貴重な収入源になりました。そのため上高地一帯は乱伐で荒廃、しばしば洪水を起こしたため、近代に入り森林管理が行われ次第に回復。現在見られる唐松の森林はその時に植樹されたものだそうです。1934年国立公園に制定されようやく上高地の自然が保護されるようになりました。
原生林のように見える上高地の自然は近代になって守られるようになったのです。

上高地の国立公園公園制定は1934年、アメリカのヨセミテ国立公園制定は1890年、少し時代差がありますが貴重な自然を残すという同じ課題で行われました。


明神館の前から明神橋を渡って梓川右岸へ。正面に見えるのが明神岳五峰(2726m)。


明神池・・・ここは何度も訪れているので同行者にカメラのセッティングだけして撮影をお願いする・・・

※明神池のマガモ・・・まだ♂は非繁殖期の羽(エクリプス)・・・上高地ではマガモが北の国に渡らずに越夏します。

明神池は穂高神社の奥宮・・・安曇野市穂高にある穂高神社(里宮)の奥宮です。さらに奥穂高岳の頂上に嶺宮があります。
上高地は神の垣内・・・神垣内です。山の上にあるのですが御祭神は海の神様です。


※明神池・・・梓川の旧河道が明神岳の崩壊土石により堰き止められた自然ダム、年間一定温度の伏流水が湧き出しているため冬でも凍結しない。


穂高神社・・・海人の神を祀る。
創建は653年、祖神は穂高見神、綿津見神。ワタツミとは海の神の古語。
海人・・・安曇族・・・福岡県糟屋郡安曇郷(現在の福岡市東部、滋賀島に通じる海の中道の付け根のあたり)に住した海の仕事を生業とする一族といわれます。7世紀、全国に散じたといわれますが確かなことはわかりません。全国に地名として残る安曇、阿曇、厚見、渥美、熱海、温海、安積、安住などは関連あるのではないかといわれます。

安曇族がいかなるルートで信濃国の中部に入ったか・・・
穂高神社の本宮は松本平の旧穂高町(現安曇野市)、なぜ奥宮が高い山を越えた上高地に祀られているのか・・・

謎は深まります・・・ロマンです。


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