信州塩田平･･･別所温泉の風景･･7月の奇祭「岳の幟」

信州上田の･･･六文銭の写真帳

少し時期がズレてしまいましたが信州上田盆地塩田平･･･別所温泉･･･夏の奇祭「岳の幟」(たけののぼり)の紹介です。
むかしむかし･･･中世室町時代足利幕府のころの1504年･･･このあたり大旱魃に見舞われ(いまでも全国年間平均降雨量1800mmに対してこのあたり900㎜に満たない地域です)別所村、青木村の村びとが村境に聳える夫神岳(1250m)に幟を掲げて登り九頭竜神に「雨乞い」祈願をしたといわれます。その結果、恵みの雨が降り大地を潤し農作物が蘇り豊作になったとか･･･。
以来、村びとたちは夫神岳の頂上に九頭竜神の祠を建て、毎年夏になると各家ごとで織った3丈(約9ｍ)の反物を幟に見立てて夫神岳に登り祭りを行うようになりました。いまでは別所温泉(現上田市)が観光の目玉として7月15日の直近の日曜日(2019年は7月14日)に大々的にこの祭りを行っています･･･1997年国の無形民俗文化財登録。
写真は「岳の幟」2日前の別所温泉の風景です。

1998年建立の「岳の幟」碑･･･冬季長野オリンピック閉会式アトラクション出演記念碑。
★このとき300本の「岳の幟」、花笠童女40余名のササラ踊り、獅子舞が冬季長野オリンピックのフィナーレを飾った。

上田盆地の西南、塩田平の最奥、別所温泉･･･古くからの旅館14軒の静かな温泉街です。

反物をつなぎ合わせた幟がはためいています。

※撮影日は7月12日。

★別所温泉･･･上田市別所温泉、1889年明治の町村制によりむかしからの別所村が別所村に、19年塩田町に。1970年上田市に。上田市の西南の塩田平の最奥、標高570ｍ、古代より温泉地で日本武尊伝説の開湯と伝えられる。旅館14軒、共同浴場3、足湯2.共同洗い場13。中世鎌倉時代に塩田流北条家治世で北向観音、常楽寺、安楽寺などの禅寺が創建され栄えた。
★塩田平･･･上田市の西南、千曲川の河岸段丘、産川、浦野川が造った沖積地、900㌶の水田が広がる平坦地。

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