第88回東京電力株主総会に思う
去年同様、基本的に、資本の論理が、最優先され、声なき声の一般個人株主による諸提案は、悉く、否決されることとなった。もっとも、筆頭株主の東京都や、その他自治体、生命保険会社、主要取引銀行で、そのカジョリティーを有しているわけであるから、それらの委任状により、自動的に、議長選任も、議事進行も、会社ペースで、進められても仕方の無いことであることは、重々、分かっていることであるが、、、、、、、。もっとも、今回の実質的な1兆円にも及ぶ資本注入の実質国有化で、株の価値が、希釈されて、更に、一株当たりの価値が、これまでのピーク時の10分の1から、更なる減少へと向かうことになる。東京副知事の猪瀬氏からの経営理念の定款への追加提案、経営の透明性の確保や、スマート・メーターへの国際競争原理の導入、民間事業者を活用した火力発電設備のリプレース促進や、東電病院の資産売却提案とか、他の株主からの配送電の分離、最大限の賠償を誠意をもって、行うとか、地域自治体からの安全協定の承認等、電力の選択権、提案が行われたが、飽くまでも、第5号から、14号まで、「業務執行に関する事項について取締役会に委ねることを基本とする」をもって、全て、いずれの諸案に取締役会は、反対する立場であった。なかなか、どうして、会長の勝俣恒久氏は、やはり、折れないカミソリ実力者と謂われるだけ、議決権行使比率でも、したたかなところがある。隠然たる影響力を有する名誉職(?)の社友に止まり、既得権擁護・最大の抵抗勢力を代表する大きな壁になるであろうことは、間違いなさそうである。新潟や岩手や福島の株主の質疑応答もあったが、確かに、株主も、一種の被害者であるが、それ以上に、原発事故での被災者に対して、これまでも、利益を享受してきたとか、原発を推し進めたとかというヨイショ発言も現れたことには驚く。資本の論理の中での茶番劇に、変わりは無いであろうが、会場を埋め尽くした大多数の個人株主の声なき声は、決して、無視されて良いモノではない。原稿の棒読みばかりで、誠実な答弁が、一向に、伝わってこないという苦言も呈される始末で、「5つのお約束」、「お客様からのニーズに即した新しいサービスをご提供する必要がある」、「危機感と責任感」、「ご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、心からお詫び申し上げます」、「真正面から、取り組んで」、等…、綺麗な響きの良い言葉が、報告書には、空虚に、踊っていたが、、、、、、。折角の意思改革、構造改革の良い機会にも関わらず、依然として、方向性が、はっきりと、未だ、見えてこないのは、極めて、残念である。東京電力は、日本のエネルギー政策は、一体、何処へ、漂っていくのであろうか?漂流する政治と共に、又、来年も又、不毛な議論がされるのであろうか?それとも、変われるのであろうか?「事故賠償・廃炉措置・安定供給」の同時達成というお題目のもと、結局、組織の温存と継続が、最優先されてしまうのか?
去年同様、基本的に、資本の論理が、最優先され、声なき声の一般個人株主による諸提案は、悉く、否決されることとなった。もっとも、筆頭株主の東京都や、その他自治体、生命保険会社、主要取引銀行で、そのカジョリティーを有しているわけであるから、それらの委任状により、自動的に、議長選任も、議事進行も、会社ペースで、進められても仕方の無いことであることは、重々、分かっていることであるが、、、、、、、。もっとも、今回の実質的な1兆円にも及ぶ資本注入の実質国有化で、株の価値が、希釈されて、更に、一株当たりの価値が、これまでのピーク時の10分の1から、更なる減少へと向かうことになる。東京副知事の猪瀬氏からの経営理念の定款への追加提案、経営の透明性の確保や、スマート・メーターへの国際競争原理の導入、民間事業者を活用した火力発電設備のリプレース促進や、東電病院の資産売却提案とか、他の株主からの配送電の分離、最大限の賠償を誠意をもって、行うとか、地域自治体からの安全協定の承認等、電力の選択権、提案が行われたが、飽くまでも、第5号から、14号まで、「業務執行に関する事項について取締役会に委ねることを基本とする」をもって、全て、いずれの諸案に取締役会は、反対する立場であった。なかなか、どうして、会長の勝俣恒久氏は、やはり、折れないカミソリ実力者と謂われるだけ、議決権行使比率でも、したたかなところがある。隠然たる影響力を有する名誉職(?)の社友に止まり、既得権擁護・最大の抵抗勢力を代表する大きな壁になるであろうことは、間違いなさそうである。新潟や岩手や福島の株主の質疑応答もあったが、確かに、株主も、一種の被害者であるが、それ以上に、原発事故での被災者に対して、これまでも、利益を享受してきたとか、原発を推し進めたとかというヨイショ発言も現れたことには驚く。資本の論理の中での茶番劇に、変わりは無いであろうが、会場を埋め尽くした大多数の個人株主の声なき声は、決して、無視されて良いモノではない。原稿の棒読みばかりで、誠実な答弁が、一向に、伝わってこないという苦言も呈される始末で、「5つのお約束」、「お客様からのニーズに即した新しいサービスをご提供する必要がある」、「危機感と責任感」、「ご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、心からお詫び申し上げます」、「真正面から、取り組んで」、等…、綺麗な響きの良い言葉が、報告書には、空虚に、踊っていたが、、、、、、。折角の意思改革、構造改革の良い機会にも関わらず、依然として、方向性が、はっきりと、未だ、見えてこないのは、極めて、残念である。東京電力は、日本のエネルギー政策は、一体、何処へ、漂っていくのであろうか?漂流する政治と共に、又、来年も又、不毛な議論がされるのであろうか?それとも、変われるのであろうか?「事故賠償・廃炉措置・安定供給」の同時達成というお題目のもと、結局、組織の温存と継続が、最優先されてしまうのか?