今日は七夕。…であるが、新暦なので、いつも梅雨のさなかになってしまう。
七夕はやはり、旧暦で催行するのが本筋でしょう。でないと、圧倒的に雨天で、年に一度の逢瀬がかなわないことになる。
七月七日に…。
このシンプルな五文字だけで、この上もなくロマンチックな響きを持つ、年に一度のこの日のことは、旧暦の七月七日に書くこととして、今日は…。
着物の衣更えは簡単だが、洋服はそうもいかない。
なにしろ、昭和の気候方程式が当てはまらないここ数年、洋服の衣更えが、常にいま一つ完了しないまま、四季は幾たび、巡り来ったことであろう…。
先週、行李の中をガサゴソやっていたら、青い半袖シャツが出てきた。ボタンがない開襟で、プルオーバーになっている。…はら~~、こんなシャツそういえば持ってたよねー。
三十代後半に、徹夜に次ぐ徹夜というような、よくいえば意欲的な仕事人生を送っていたので、あっという間に体を壊して、突発性難聴で入院した。
自分でもどうかというぐらい神経質になって安静にして養生していたおかげで、すっかりよくなったが、あわや、大天才ベートヴェンになるところであった。天使のような看護婦さん、先生、ありがとうございました。
人間、病気をすると、人生観が変わる。
すっかりおとなしくなった私は……いやいや、またまた話が逸れました。
その、体調を壊した前後のころ、外出するとやたらと汗をかいて、全身汗びっしょりになってしまうことがよくあった。汗でぬれた衣装は気持ちが悪い。それに、そのまま冷えて、さらに具合を悪くするといけない。
そんなわけで一時期、外出先からデパートに立ち寄って、「身ぐるみ脱いで替えてゆこう…」というような、山賊さんには申し訳ないような所業に及んでいたときがあった。
それでその頃、どうした気の迷いか、滅多に着ない、それこそ梅雨明けの晴天の、抜けるような青い空色…フランスでル・ブリュ、イタリアでアッズーリ、日本でサムライブルーというような、まさにWカップ応援仕様のようなシャツを買ってあったのだった。
そうそう、観戦対応衣装といえば、雨に濡れ燕。
斜に降りつける直線の雨をくぐってけなげに飛ぶ様子のツバメが配された、つばくろの浴衣。もはや十五年ぐらい以前になるが、これで神宮にヤクルト戦を観に行こう!と思っていたのに、かなわないまま、今では稽古着になっている。
…横道、横道。
青シャツ。たまたまそれを発掘して着てみた日が、先週、日本が惜敗した朝で、着る前は考えもしなかったが、いざ着て出かけた後に、いややわー、これじゃ、応援して徹夜してセンター街で夜明かししちゃった若者みたいやないの~と、大阪のオバちゃん的に、その実全然恥ずかしくないんですけどね…という具合に、気がついた。
それにつけても、日本代表は、本当に強くなった。ビックリした。前回のときよりも格段の差だ。
以前の印象では、スタープレイというか、スタープレイヤーが単独で詰めて行って、一つゴールして失敗して終わり、というように、下手な私の将棋に似て、桂馬がはねて行ってアレレ…香車で押して行ってアラ~~というように、攻撃が続かなかったのが、今回は実にすばらしくて感激した。
動体速度のめちゃ速いチームと戦うと、なすすべなし…に見えた以前までのデフェンスが、すばらしく冷静に判断して、その役割を果たしている。
システム化されたチームプレイが機能している…とでもいうのでしょうか、成長著しく、おそらく、DNA的レベル差に肉迫するまで、成長している、と思った。
……次回のワールドカップには、この青シャツ、間に合うように発掘せねば。
さて、2010年7月7日は、準決勝、ドイツvsスペインの世紀の決戦だ。
こうしてブログを始めるきっかけともなった、わが愛弟子が留学しているドイツ。気にならないわけがない。
天国と地獄が紙一重。チャンピオンズリーグの決勝戦でも感じたことだが、頂点に近づけば近づくほど、失ったものは大きく感じられ、得た歓喜はこの上もない。
それだからこそ、サッカーの決戦は涙なくしては観られない。
さてさて、今日は何色の衣裳で出掛けましょうか。
七夕はやはり、旧暦で催行するのが本筋でしょう。でないと、圧倒的に雨天で、年に一度の逢瀬がかなわないことになる。
七月七日に…。
このシンプルな五文字だけで、この上もなくロマンチックな響きを持つ、年に一度のこの日のことは、旧暦の七月七日に書くこととして、今日は…。
着物の衣更えは簡単だが、洋服はそうもいかない。
なにしろ、昭和の気候方程式が当てはまらないここ数年、洋服の衣更えが、常にいま一つ完了しないまま、四季は幾たび、巡り来ったことであろう…。
先週、行李の中をガサゴソやっていたら、青い半袖シャツが出てきた。ボタンがない開襟で、プルオーバーになっている。…はら~~、こんなシャツそういえば持ってたよねー。
三十代後半に、徹夜に次ぐ徹夜というような、よくいえば意欲的な仕事人生を送っていたので、あっという間に体を壊して、突発性難聴で入院した。
自分でもどうかというぐらい神経質になって安静にして養生していたおかげで、すっかりよくなったが、あわや、大天才ベートヴェンになるところであった。天使のような看護婦さん、先生、ありがとうございました。
人間、病気をすると、人生観が変わる。
すっかりおとなしくなった私は……いやいや、またまた話が逸れました。
その、体調を壊した前後のころ、外出するとやたらと汗をかいて、全身汗びっしょりになってしまうことがよくあった。汗でぬれた衣装は気持ちが悪い。それに、そのまま冷えて、さらに具合を悪くするといけない。
そんなわけで一時期、外出先からデパートに立ち寄って、「身ぐるみ脱いで替えてゆこう…」というような、山賊さんには申し訳ないような所業に及んでいたときがあった。
それでその頃、どうした気の迷いか、滅多に着ない、それこそ梅雨明けの晴天の、抜けるような青い空色…フランスでル・ブリュ、イタリアでアッズーリ、日本でサムライブルーというような、まさにWカップ応援仕様のようなシャツを買ってあったのだった。
そうそう、観戦対応衣装といえば、雨に濡れ燕。
斜に降りつける直線の雨をくぐってけなげに飛ぶ様子のツバメが配された、つばくろの浴衣。もはや十五年ぐらい以前になるが、これで神宮にヤクルト戦を観に行こう!と思っていたのに、かなわないまま、今では稽古着になっている。
…横道、横道。
青シャツ。たまたまそれを発掘して着てみた日が、先週、日本が惜敗した朝で、着る前は考えもしなかったが、いざ着て出かけた後に、いややわー、これじゃ、応援して徹夜してセンター街で夜明かししちゃった若者みたいやないの~と、大阪のオバちゃん的に、その実全然恥ずかしくないんですけどね…という具合に、気がついた。
それにつけても、日本代表は、本当に強くなった。ビックリした。前回のときよりも格段の差だ。
以前の印象では、スタープレイというか、スタープレイヤーが単独で詰めて行って、一つゴールして失敗して終わり、というように、下手な私の将棋に似て、桂馬がはねて行ってアレレ…香車で押して行ってアラ~~というように、攻撃が続かなかったのが、今回は実にすばらしくて感激した。
動体速度のめちゃ速いチームと戦うと、なすすべなし…に見えた以前までのデフェンスが、すばらしく冷静に判断して、その役割を果たしている。
システム化されたチームプレイが機能している…とでもいうのでしょうか、成長著しく、おそらく、DNA的レベル差に肉迫するまで、成長している、と思った。
……次回のワールドカップには、この青シャツ、間に合うように発掘せねば。
さて、2010年7月7日は、準決勝、ドイツvsスペインの世紀の決戦だ。
こうしてブログを始めるきっかけともなった、わが愛弟子が留学しているドイツ。気にならないわけがない。
天国と地獄が紙一重。チャンピオンズリーグの決勝戦でも感じたことだが、頂点に近づけば近づくほど、失ったものは大きく感じられ、得た歓喜はこの上もない。
それだからこそ、サッカーの決戦は涙なくしては観られない。
さてさて、今日は何色の衣裳で出掛けましょうか。