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労使協定無い中小企業、6割が「違法残業」 厚労省調べ 36協定について、ここまで知られていないのは驚き

2013-11-11 | 労働ニュース
【山本知弘】残業や休日出勤を従業員に命じるときに必要な労使の協定が、中小企業の半数超で結ばれておらず、このうち6割弱で「違法残業」があることが厚生労働省の調査で分かった。また、協定のない企業の4割弱が「協定の存在を知らない」と答えていた。

 4月1日時点の状況について、労働基準監督官が全国1万1575事業所(大企業4267、中小企業7308)を実地調査したデータをもとに推計した。

 企業が1日8時間を超えて従業員を働かせたり、休みの日に仕事をさせたりするには、労働基準法36条に基づく「36(さぶろく)協定」を労働者の代表とあらかじめ結び、労働基準監督署に届け出ないといけない。

 ところが、協定を結んでいるのは、大企業では9割を超えたものの、中小企業では4割台だけだった。

 結んでいない中小企業に複数回答で理由を尋ねると、「残業や休日労働がない」が43・5%で最多。ただ、残りの企業では協定がないまま、残業や休日労働をさせていた。また、結んでいない企業の36・2%が「協定の存在を知らなかった」と答えた。

 法違反が見つかった企業には、すでに監督官が是正を求めた。厚労省は「36協定について、ここまで知られていないのは驚き。周知を徹底したい」(労働条件政策課)としている。
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