本書では、10年以上うつに苦しみ、「50歳で自殺」を考えたという自身の経験をはじめ、ロックミュージシャンの大槻ケンヂ氏、AV監督の代々木忠氏、フランス哲学研究者の内田樹氏など著名人を含めた17人の“うつヌケ”体験がリポートされている。
うつを乗り越え、本書を手がけるに至った経緯や、この病気に対する今の思いを田中氏に聞いた。
* * *
―『うつヌケ』の反響がすごいみたいですね。
田中 これほどまでとは全く予想していませんでした。これまでの私の単行本は「2万部いくといいな」ぐらいだったので。
―ドラマ化、映画化までされた“ツレうつ”こと『ツレがうつになりまして。』など“うつ”を題材にした漫画はありましたが。この題材に着手されたのは、やはり「自分だから描けるものがある」という思いが?
田中 そうですね。私は漫画家なので、うつに苦しんでいる最中においても「これは脱出できたら絶対本を描いてやるぞ」という、創作者としての目論見はあったんです。ただ、最初に描こうとした時、一番の懸念点としてあったのが「うつのど真ん中の人に向けた本を、うつの人は手に取らないのではないか・・・・続きはこちら
うつを乗り越え、本書を手がけるに至った経緯や、この病気に対する今の思いを田中氏に聞いた。
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―『うつヌケ』の反響がすごいみたいですね。
田中 これほどまでとは全く予想していませんでした。これまでの私の単行本は「2万部いくといいな」ぐらいだったので。
―ドラマ化、映画化までされた“ツレうつ”こと『ツレがうつになりまして。』など“うつ”を題材にした漫画はありましたが。この題材に着手されたのは、やはり「自分だから描けるものがある」という思いが?
田中 そうですね。私は漫画家なので、うつに苦しんでいる最中においても「これは脱出できたら絶対本を描いてやるぞ」という、創作者としての目論見はあったんです。ただ、最初に描こうとした時、一番の懸念点としてあったのが「うつのど真ん中の人に向けた本を、うつの人は手に取らないのではないか・・・・続きはこちら