掲載作で、ちびっ子剣士に向かってサザエさんのカツオが叫ぶ「くらまてんぐだ!」とは、「鞍馬天狗」のことでした。
悪人どもをとっちめる架空のヒーローで、誰よりも強くかっこいい存在でした。
黒頭巾をかぶった正義のヒーロー。
バッタバッタと敵をなぎ倒す。
正義は死なず、最後に勝つ。
決めぜりふは、杉作向かって言う。
「杉作よいか、日本の夜明けは近いぞ!」でした。
連載漫画「サザエさん」1958年10月8日朝日新聞朝刊の記事より。
私が11歳で、まさに鞍馬天狗を真似た時代でした。
風呂敷を三角に折り、また三角に・・・。
すると顔がすっぽり入る頭巾が出来ました。
諸説あり、モデルが登場する時代は江戸末期で、坂本竜馬、桂小五郎、西郷隆盛、近藤勇らが登場していました。
アラカンこと嵐勘壽郎が人気を博していた時代です。
杉作役には美空ひばりさんも・・・。
鞍馬天狗のパロディー番組では「頓馬天狗」もありました。
風呂敷で頭巾を作り、竹んぼうで遊び回った時代が懐かしく思います。
今やその竹んぼうも、杖替わりになりそうです。
もし、今の時代に鞍馬天狗がいたら・・・。
杉作(国民よ)、日本の夜明けはまだ先だぞ!と言うかと思います。
悪人?や悪事?をバッタバッタと打ち倒すようなヒーローは出てこないもんですかね。
変な時代になっちまったなぁ~。
Hiro