手品
幼少の頃、とあるデパートで、母が手品の商品を買ってくれた時のことである。
その店員は、手品師の修業をしているのか、手品がとてもうまく、プロではないかと思うほどであった。売っているリング繋ぎやカードゲーム等の商品を使って手品を次々に披露した。母は真剣にその手さばきをじっと見つめて、一つの手品が終わると、”それは一体どういう仕掛けになっているのかしら。”と尋ねた。もちろん商品を買ってもらうのが店員の仕事なので、教えない訳にはいかない。
そうやって、商品の全てを店員にやらせて、その種証しを聞き出していた。
私は幼いながらも、その店員を不憫に思った。
後記
雨の日は憂鬱。今日も短時間勤務。サナトリウム生活です。
幼少の頃、とあるデパートで、母が手品の商品を買ってくれた時のことである。
その店員は、手品師の修業をしているのか、手品がとてもうまく、プロではないかと思うほどであった。売っているリング繋ぎやカードゲーム等の商品を使って手品を次々に披露した。母は真剣にその手さばきをじっと見つめて、一つの手品が終わると、”それは一体どういう仕掛けになっているのかしら。”と尋ねた。もちろん商品を買ってもらうのが店員の仕事なので、教えない訳にはいかない。
そうやって、商品の全てを店員にやらせて、その種証しを聞き出していた。
私は幼いながらも、その店員を不憫に思った。
後記
雨の日は憂鬱。今日も短時間勤務。サナトリウム生活です。