私の彼は左利き

私の彼は左利き

私は左利きである。

唯一の例外として、文字を書くのだけは右手を使う。これは矯正されたから。幼稚園から小学校に通う前に、母から字を書く練習をさせられたところ、私は全ての文字を鏡文字で書いてしまっていた。これを危惧した母は、私に習字教室に通うよう命じた。そこで右手で字を書く練習をさせられたのである。

後は全て左。箸も左。はさみを使うのも左。投げたり蹴ったりするのも全部左。そして絵を書く時は両手を使う。

しかし世の中は右手社会。不便なことも。例えば改札口を通る時。右手側に切符入れとSuikaがあるからクロスするんです。後ははさみ。四本の指と親指を入れるところが逆。小さい方に四本の指、大きい方に親指一本。でも慣れてしまっているのでストレスはない。缶切りはちょっとストレスになるかな。たまにしか使わないから。後は食事。味噌汁とご飯の配置がいつも逆。

ただ、スポーツは俄然有利。左利きは重宝される。

しかし今となってはどちらでも同じこと。左利きになるより、ピアノが弾ける方がはるかに良い。音楽は完全に聞き手側だから。音楽のできる人がうらやましい。

左利きの私は物思いに浸る。

後記
土曜に親友と園子温の「恋の罪」を観る予定。楽しみっす。