だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

練馬のお父さんが逝っちゃった

2016年05月10日 | 日記
岡崎ひでたかさんが亡くなりました

昨夜は「練馬の父」こと、岡崎ひでたかのご葬儀に参列しました。

前回ココに、「親子フェスタ」のことを書きましたが、連休中は岡崎さんも参加されている児童文学関係のイベントがいくつもありましたから、
関係者の皆さんは「顔で笑って心で泣いて」という心境だったと思います。
とにかく温厚な方でした。
しかし「創作活動」となると、骨太のずっしりとした歴史モノを描かれていました。
常に「庶民の目線」で、
子どもにもわかる言葉・内容を吟味されていたと思います。

↓の「トンヤンクンがやってきた」で、「児童文学時協会賞」が決まったばかりです。
お祝いの会でお会いできるのを楽しみにしていたので、残念でなりません。




南京へ向かう日本軍に親兄弟を殺されたツァオシン。いつ果てるともしれない戦争。だが、徐々に抗日戦線が広がっていく。
一方、母を従軍看護婦として召集された東京の武二たち兄弟は、戦争の荒波を必死に生きるが、下町に3月10日が迫る――。
日中戦争の始まりから終戦までを、二つの国の少年を主人公に重層的に描く。


ワタクシメ、岡崎さんのパートナー(妻)の山口節子さんにお世話になっていて、いつの頃からか「お母さん」と呼ぶようになりました。
「お母さん」の夫だから、お父さん。
練馬にお住まいだから「練馬の父」。



岡崎ひでたか著書一覧 Amazonより



人生って、いくもつステージがあるんですね。

岡崎さんは、小学校の教師を経て、70才近くなって「児童文学作家」としてデビューされました。
2003年に出版された『天と地を測った男 伊能忠敬』で、岡崎さんの本領が発揮され、次の作品につながっていったと、ワタクシメは感じています。

熟年再婚同士の山口節子さんとは、いつもラブラブ。
執筆活動においても二人三脚で、お二人それぞれにいい作品をたくさん描かれています。

お通夜の席で初めて知りましたが、ご生家がお寺で住職をされた時期もあったとのこと。
優しくあたたかなまなざし、作品に向き合う真摯な姿勢は、仏門の経験がそうさせていた気がしました。

年88才ではありますが、岡崎さんには人生の様々な体験を軸に、もっともっと描いていただきたかったです。


さみしいの一言に尽きます。
「これからもお母さんのこと、見守ってね。ありがとう。さようなら」

ご冥福をお祈りいたします。
コメント
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