だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

「イチオシ! 課題図書」 その④ 「ボタンちゃん」  

2017年08月19日 | 日記
今更ながらの更新です<(_ _)>

ちょいと近頃トリコンデおります、ワタクシメ。
ブログ自体の更新が止まっていました。
「オトリコミ」のあれやこれやも描きたいですが、夏休みも終わりに近づき、読書感想文が書けずに自暴自棄になっている少年少女の皆さま、
あきらめるのは、まだ早い。
またしても「お役に立たない」と思われますし、今更どーしよーもないかも知れませんが(汗)
ワタクシメも・・・あきらめず・・・性懲りもなく・・・書きます φ(..)。。。

今回の「イチオシ 課題図書」は昨年度ほんとに「課題図書」に選ばれた作品なので、真面目なよい子はとっくに読んでいる作品です。
でも「だーばぁ流」のセレクト理由も書きますから、ブログの最後まで読んでいただけると嬉しいです(*^^*)


「ボタンちゃん」 小川洋子作  岡田千晶絵   PHP研究所, 2015/11/27

【出版社ホームページより転載】
ボタンちゃんは、丸いお顔の女の子です。
ボタンちゃんはアンナちゃんのブラウスの一番上にとまっています。
ボタンちゃんの仲良しは、なんといってもボタンホールちゃんでしょう。ふたりはいつも一緒です。
ところがある日、大変なことがおこりました。
ボタンちゃんをとめていた糸が切れてしまい、ボタンちゃんは転がりおちてしまいました。
ボタンちゃんは、子どもべやのゆかをすすんでいきます。
やがてたどりついたのは、おもちゃ箱のうらがわです。
するとどこからか小さな泣き声がきこえてきました。
泣いていたのはガラガラです。
「アンナちゃんはもう、ぼくのことなどわすれてしまったのでしょうか」というので、ボタンちゃんはガラガラをなぐさめてあげました。
ふたたびボタンちゃんがころがっていくと、今度はよだれかけにあいました。

『博士の愛した数式』などで人気の小川洋子初の絵本。ボタンちゃんと忘れられた「思い出たち」との心温まる物語。





ワタクシメ。地味に(笑)、小川洋子さんのファンです(・´з`・)

小川洋子さんはたくさんの作品を描かれています。
ざっくり「受賞歴」は下記の通り。
1988年『揚羽蝶が壊れる時』海燕新人文学賞
1991年『妊娠カレンダー』芥川賞
2004年『博士の愛した数式』読売文学賞、本屋大賞
2004年『ブラフマンの埋葬』泉鏡花文学賞
2006年『ミーナの行進』谷崎潤一郎賞
2012年『ことり』芸術選奨文部科学大臣賞
2013年 早稲田大学坪内逍遙大賞

ワタクシメが小川さんに魅かれたきっかけは「受賞歴」とは、まったく関係ありません。
ワタクシメは知る人ぞ知る「佐野元春の崇拝者?」で、小川さんも「佐野元春」に影響を受けているようです。

※ 小川洋子は歌手の佐野元春のファンでもあり、1993年に佐野の歌詞を基にした短編集『アンジェリーナ』を発表した。(ウィキペディアより)
  岡田なおこは佐野元春の代表作である「「SOMEDAY」(サムデイ」のタイトルを拝借して2007年に「サムデイ~いつか」を描いた。(なおペディアより)

「元春つながり」という理由で勝手に親近感を持っていて、小川さんがパーソナリティーを務めるラジオ番組「パナソニック・メロディアス・ライブラリー」は、
毎回欠かさず聴いています。

この番組のキャッチコピーは「本のページをめくると心にメロディーが響いてくる。」です。
ワタクシメも「サムデイ」をタイトルにして児童書を描くほど「音楽好き」なので、小川さんも様々なメロディーを重ね合わせながら創作をされているのではないかと、
こちらも勝手に想像して共感して、「この人とは話が合うに違いない・笑」と思っているわけです(^_^)v


図書館に行こう!

さて話を「ボタンちゃん」に戻します。
先日、図書館に立ち寄った際、たまたま「ボタンちゃん」がワタクシメの目にとまりました。
ワタクシメは小川さんが絵本も描かれていると知らなかったので、「同姓同名の作家かなー」と気になって、本を取ってみたのです。
それが「ボタンちゃん」との出会いでした!

むかし昔、大昔、よく母上と図書館に行きました。
現在は家の近所(庭みたいな所w)に大きな図書館がありますが、当時は山坂超えて、ワタクシメの足で30分位歩かなければなりませんでした。
「若さに任せ」えっちらおっちら歩いていく娘が心配だったのか・・・
母上も本が読みたかったのか・・・(?_?)
とにかく母上の車で図書館に行き、母娘で競って「読書」した時期があります。
もともと母上は読書家で、乱読タイプで、ワタクシメは「読破冊数」では毎回負かされていました(泣)
でも母上の方が先に「図書館通い」を止めたのです。
ワタクシメを車で送り迎えはしてくれても、自分はあまり借りなくなったのです。

母上が言うには、
「本が私を呼ばなくなった」
「本が目に飛び込んで来なくなった」とのことでした。

そのうち障がい者に対する「図書サービス」が誕生しました。
それはファックスなどでリクエストすると自宅まで配達してくれるものです。(他にも朗読サービスなどもあります)
ワタクシメも30分、本を担いで歩くのがつらくなり「配達」を頼むようになりました。

10余年前に、我が家の庭に図書館ができたし(どこまで庭なんだって? 笑)、インターネット予約もできるのでメールが来たら受け取りに行きます。
返却日が過ぎたら、こっそり「返却ポスト」を使ったり ^m^ します。
ワタクシメ自身が外に出られない時にはヘルパーさんに頼んだりもします。

とても便利になりました。

でもむかし母上が言ったような「本に呼ばれる」感覚は減りました。
せっかく図書館に行っても「カウンター」で用事を済ませてしまうことも少なくありません。
ネットに必要な情報を入力し検索し、9割方は予約してしまうし、
予約しないまでも、ある程度目星を付けてから「図書館」に行きます。

そういう利用法が悪いわけではありませんが、都心部は図書館の数も多いし、バリアフリー化も進んでいる(はずだ)から、
老いも若きも、図書館に足を運んで下さい。
思わぬ出会いがあって楽しいですよ!(^^)!


“ボタンちゃん”からの問い掛け

この作品は「小さいころ、好きだったものはありますか? それは今、どこにありますか?」と読者に問い掛けています。
まったく偶然ですが、珍しく図書館の中をうろうろしていて目についた一冊が、母上のくちぐせだった「本が私を呼ぶのよ@おいでおいでするのよ」を思い出させてくれました。
この「おいでおいで」は、母上特有の表現ですがwww
背表紙の文字とかタイトルが気になってページをめくったら面白かったという経験はありますし、
相性が合う作家の作品は、「読もう」としなくても文字が目に飛び込んでくるものです。
「読書が苦手」という方は、本から「おいでおいで」されていないのかも知れません。
「小さいころ、好きだった物」を探すような感じで、図書館の中を歩いてみてはいかがでしょうか?




コメント
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