今年も初夏のかやぶきコンサートに行ってきました。
駅から歩いていくと、いつものなつかしい胡麻の景色ですが、
この3月末に82歳で急性白血病で急逝されたザイラーさんでした。
去年の秋の音楽会での笑顔が、まだ記憶にも新しく、
今回の音楽会の練習もされていたそうです。
亡くなられてから、私は初めて、
胡麻という地に来られ「晴耕雨奏」の日々を綴った御著書を読みました。
まだまだ知らなかった事がたくさんあり、今まで読んでいなかった後悔と共に、
この人が亡くなられたことが、多くの方にとって、どんなに残念なことかと
あらためて心痛みました。
どうか安らかに眠られますよう、心よりお祈り申し上げます。
今回は、このコンサートを継続させてほしいと願うザイラーさんの志を受け継いで、
和子夫人と、代理をつとめに来日された
ヴァディム・サラブヤーニによるデュオコンサートです。
いつも好きな二階の席から。
色とりどりの座布団は、ここでコンサートを始めた時の
チケット代として、お客さん達がおのおの持って見えたものだそう。
廃屋にする予定だったという築200年を越える古い禅寺を、
福井県から胡麻の地までヘリコプターで運び、苦労して再建され、
夫妻が再び命を吹き込んだ音楽堂。
今回のプログラム。
ヨハン・セバスチャン・バッハ・・・「フーガの技法」より1,2,3,4番
フランツ・シューベルト・・・グランド・ソナタ Op.30 D617
エドヴァルド・グリーグ ・・・ワルツ カプリース
ハインリヒ・ホフマン・・・イタリアの愛のお話 Op.19
手描きの、自家製おにぎりやお酒のイラスト。
そして、「休憩時間」の意味なのだけど、
ふとザイラーさんの声を思い出す
「おやすみ」の文字。