21日は、生徒さんの参加するグレンツェンコンクールの本選会で、
奈良の「やまと郡山城ホール」へ。
近鉄の駅から歩いて15分、郡山城址の向かい側にある
木の温かみが素敵なホールです。
かわいい衣装の子供たちが家族と行き来して、
クリスマス前という季節もあるのでしょうか、
この日の会場は少しやわらかい雰囲気になっていました。
この日私の聴いたのは、高校、大学・一般、小学3,4年生A、Bコースの方の演奏で、
着いた時はちょうど高校生の部が始まるところでした。
ピアノもホールの音響もいいので、いろんな響きが生まれ、
一人ずつの音の質感の違いがとてもよくわかります。
ああ、この子は曲の中のこの部分が好きなんだろうな、とか、
こちらの子は受験前のホール練習に来たのかもしれないな、
など思いながら聴いていました
学年が上がり、いつか大人になってもピアノを楽しんでいけたら、うれしい事ですね
お昼からの4つの部が終わったところで、結果発表があり、
金銀銅、優秀賞、準優秀賞までの人が次へ進み、
教室の生徒さんも次の大会へ。おめでとう!
本人はもっと弾きたいイメージがあったのだと、くやしそうでしたが
お母様もおばあちゃんも、「大きな舞台でがんばったね」とにっこり
実際に足台を設置するだけでも体がふるえ、演奏する子供達の気持ちがよくわかった、と
おっしゃっていました。
応援していた小さい妹さんも、来年はコンクールに出てみたい、と
お兄ちゃんのピアノが励みになったようです
参考までに、3、4年Bコースの最低通過ラインは、優秀賞が260点、準優秀賞が249点でした。
この時の、審査員の先生の全体講評をメモ書きしました。
1・ピアノを弾かない練習
楽器の前に座って指や手を動かす以外のことをしてみましょう。
・頭の中で鳴らしてみる
・歌ってみる
⇒大きな絵を描いている時、作品にくっついて筆を持つのだと、全体が見えないのと同じで
離れたり、違う角度からながめることで、音楽全体が見えるようになりますよ。
そして、「こういう音楽にしたい、こういう音だったらすてきだな。」と
イメージをもってみましょう。
2・指だけではなく、「耳」を育てる、きたえる
皆さんは自分の音をよく聴いていますか?
先生やお家の人は、いつも一緒にいるのではないですから、
自分の耳で自分の音を判断し、みずから考えるようにしていきましょう。
3・考えて弾こう
・今、自分の弾いている曲は、なんという作曲家の曲なんだろう、
そして、どんな国のどういった内容の音楽なんだろう?と、
背景や曲のことを調べたり考えてみましょう。
4・たくさんの音楽を聴く
それは、ピアノだけではなく、またジャンルがクラシックじゃなくってもいいのです。
いろんなもの、そして上手なものも、下手なものも、聴いていき、
それはどうしてそう聞こえるんだろう、と自分で見つけることが
自分が弾く時の力になっていきます。
コンクールという状況の中では、つい先回りして教えてしまい、
長い目で見た、考える力、見つける楽しさ、を育てるのを見失いがちになるかもしれません
また私もレッスンをかえりみて、生徒さんとがんばろうと思います