リー・チャイルド原作“ジャック・リーチャーシリーズ”の第2弾。今回はかつての部下ターナー少佐にかけられた嫌疑を晴らすため、ジャック・リーチャーが巨悪に立ち向かう。
反時代的なオールドスタイルの作風で好評を博した前作と、続く『ミッションインポッシブル:ローグ・ネイション』で大ヒットを飛ばしたクリストファー・マッカリー監督は降板。かつて『ラスト・サムライ』でトムちんと組んだエドワード・ズウィックが監督を務めている…のだが、人間ドラマを得意とする彼は明らかに畑違いだ。まるで70年代映画のような地味さが異常なまでに格好良かった前作『アウトロー』の魅力を理解しておらず、駆け足のダイジェスト的な展開はトムちん扮するリーチャーが全能すぎるのか、プロットが雑なのか、僕らの認知力が欠如しているのかもわからなくなる程だ。この年のハリウッド娯楽大作群はいずれもストーリーテリングに無関心が過ぎており、連続ドラマに敗北している。
とはいえ、2時間の映画には連続ドラマにはない魅力がある。一枚看板の大スターの存在であり、それがトム・クルーズだ。本作でも生身のスタントをバリバリこなして映画を牽引。なおかつ最近のトムちんにはそのスターオーラで共演者を輝かせる余裕があり、ここではマーベル・シネマティック・ユニバースでシャープな魅力を放ってきたコビー・スマルダースが引けを取らぬ女傑ぶりを見せている。これで前作のベルナー・ヘルツォーク級の悪役がいれば文句はなかった。
今回はリーチャーの隠し子騒動が物語の軸となっている。ほとんど寅さんみたいなフーテン流れ者のトムちんがあちこちで乱闘したり、人情話に巻き込まれる展開は面白いので、ぜひともあと1作くらいは作って欲しい。ところで、ラストのトムちんを見ていると「スリちゃんに会いたいんだろうなぁ」としみじみしてしまった。『ローグ・ネイション』でもそうだったが、最近はトムちん作品を見終えると「トムちん、幸せになってほしいなぁ」と思ってしまう。なぜ。
反時代的なオールドスタイルの作風で好評を博した前作と、続く『ミッションインポッシブル:ローグ・ネイション』で大ヒットを飛ばしたクリストファー・マッカリー監督は降板。かつて『ラスト・サムライ』でトムちんと組んだエドワード・ズウィックが監督を務めている…のだが、人間ドラマを得意とする彼は明らかに畑違いだ。まるで70年代映画のような地味さが異常なまでに格好良かった前作『アウトロー』の魅力を理解しておらず、駆け足のダイジェスト的な展開はトムちん扮するリーチャーが全能すぎるのか、プロットが雑なのか、僕らの認知力が欠如しているのかもわからなくなる程だ。この年のハリウッド娯楽大作群はいずれもストーリーテリングに無関心が過ぎており、連続ドラマに敗北している。
とはいえ、2時間の映画には連続ドラマにはない魅力がある。一枚看板の大スターの存在であり、それがトム・クルーズだ。本作でも生身のスタントをバリバリこなして映画を牽引。なおかつ最近のトムちんにはそのスターオーラで共演者を輝かせる余裕があり、ここではマーベル・シネマティック・ユニバースでシャープな魅力を放ってきたコビー・スマルダースが引けを取らぬ女傑ぶりを見せている。これで前作のベルナー・ヘルツォーク級の悪役がいれば文句はなかった。
今回はリーチャーの隠し子騒動が物語の軸となっている。ほとんど寅さんみたいなフーテン流れ者のトムちんがあちこちで乱闘したり、人情話に巻き込まれる展開は面白いので、ぜひともあと1作くらいは作って欲しい。ところで、ラストのトムちんを見ていると「スリちゃんに会いたいんだろうなぁ」としみじみしてしまった。『ローグ・ネイション』でもそうだったが、最近はトムちん作品を見終えると「トムちん、幸せになってほしいなぁ」と思ってしまう。なぜ。
『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』16・米
監督 エドワード・ズウィック
出演 トム・クルーズ、コビー・スマルダース
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます