日本という島国で生きる身にとってジェンダーの多様性をいち早く描いてきたNetflixはまさに世界との接点。『フィール・グッド』は女性同士のカップルの日常を描いた“昨日、何食べた?”なラブコメディだ。スタンダップコメディアンのメイは最前列でステージを見てくれたジョージと恋に落ちる。でもジョージは女性と付き合うのが初めて。友達や両親に何と打ち明けたものかと頭を悩ませ、そのためメイはクローゼットにならざるを得ず、どうしてカムアウトしてくれないのかと気をもむ。
主演、脚本兼任のメイ・マーティンはカナダ出身のコメディアン。主人公と同名である事から本作は自伝的要素が強いのではと伺える。ボーイッシュでキュートなルックスと性について大らかな脚本が魅力だ。ドラッグ絡みのエピソードはちょっとドラマチック過ぎるきらいはあるが、劇中のメイも自分語りを始めた事で芸人としてブレイクしていく。ここでも“もっともパーソナルなことがもっともクリエイティブ”である事がよくわかる。1話25分、計6話と見やすいのも良し。
『フィール・グッド』20・英
製作 メイ・マーティン
出演 メイ・マーティン、シャーロット・リッチー、リサ・クドロー
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