DCが絶好調だ。昨年末に公開された『アクアマン』に続いて本作『シャザム!』も大ヒットを記録。しかも”DC映画史上最高傑作”とレビューもこれまでにない好評ぶりである。戦略性がしっかりしてきたのか、先行作品とは違って対象年齢はやや低めで、家族で楽しめるファミリームービーとして完成されているのがいい。
ある日、少年ビリーは謎の魔法使いからスーパーヒーローに変身できる力を授けられる。合言葉は「シャザム!」。ダッセぇとバカにしていたらもっとダッセぇ衣装の大人の姿になってしまった。中2の頃に誰もが憧れた”もしもスーパーパワーを手に入れたら”だが、今どきのガキンチョはYouTuberになるのが可笑しい。アメコミオタクの義兄弟フレディとスーパーパワー検証動画を作成し、ネットにアップして一躍人気者に。変身後の姿を演じるザッカリー・リーヴァイは本当に中身が中2のような屈託のなさでおおいに笑わせてくれる。『IT』にも出演していたフレディ役ジャック・ディラン・グレイザーも悪ガキな笑い方がなんともメンコイ。そんな彼らをつけ狙う悪役Dr.シヴァナにはマーク・ストロング。英国実力派俳優が悪役を演じるのはハリウッドの通過儀礼みたいなものだが、名実共に確立された今でも楽し気に演じてくれるのだからイイ人だ。
監督は『ライト/オフ』『アナベル死霊人形の誕生』をヒットさせたデヴィッド・F・サンドバーグ。ホラーの旗手が一転、80年代アンブリン映画を思わせる根明なファミリーアドベンチャーを撮ってくれたのが気持ちいい。今後、辛気臭いスーパーマンやバットマンに囲まれてどんな活躍をしてくれるのか楽しみだ。シャザム!
『シャザム!』19・米
監督 デヴィッド・F・サンドバーグ
出演 ザッカリー・リーヴァイ、ジャック・ディラン・グレイザー、アッシャー・エンジェル、マーク・ストロング、ジャイモン・フンスー
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