エッセイ「私の犬まで愛してほしい」佐藤正午 1989集英社文庫
初エッセイ集はいきなり文庫
そうじゃないかとはこの作家の作品を読みながらずっと思っていた。
「象を洗う」や「ありのすさび」でもそう思っていた。
そうしたら、この初エッセイ集でちゃんとというか、まあ、それらしいことが語られている。
小説家の言っていることなんて信用しちゃいけない。
嘘をつくのが小説家の仕事なのだ。
だから、作家がそのエッセイの中で『ウソでした~』と言ったとしたら、それは本当なのかもしれない。(あ、この表現面白い、嘘とも本当ともとれるじゃない?)
『すばる文学賞「受賞の言葉」の没原稿』を読んでみたいと思ったのは、私だけじゃないはずだ。絶対そっちの方が面白いよね。いつか(作品の中ででも)発表してもらいたいものだ。
タバコが体に悪いというのは1985年時点でもう言われていたんだよね。
(まあ、それは酒の飲み過ぎと同程度だったかもしれないが)
1984年時点で自身の「体罰」問題を取り上げているあたり、やっぱりかなり意識は高い人なのかも。イチローにも負けてないぞ!
「リボルバー」の欠陥、単行本P173(2~3行)、文庫本P182(11~12行)