新年早々衝撃のニュースが飛び込んできました。
欧州屈指の歯科インプラント国際学会「DGZI」(ドイツ口腔(こうくう)インプラント学会)日本支部の認定医の中に、受験資格を満たさないで合格した若手歯科医が複数いることが、朝日新聞の調べで分かったようです。
新聞によると、同学会の日本支部を統括する国内の学会「AIAI」(最先端インプラント国際学会)の現職幹部らを含む5人が、ドイツ本国で認定医試験を受ける直前に、ほかの歯科医の治療例(症例)を借り、要項に定められた受験資格を満たしていないことが判明したのは、歯科医になって3カ月~2年8カ月だった6人で、いずれも05年の試験で合格した。
インプラント治療は術後の経過観察が重要で、当時の受験要項では、3年以上経過した治療例の提出を義務づけていた。関東地方の歯科医は受験当時、歯科医になってまだ1年。「提出した10の治療例はいずれも3年を過ぎていなかったので、ばれたら受験をやめればいいと思ったが、合格した」と話したとのことでした。AIAIの認定医試験では現在、「手術後3年以上経過の症例提出」という受験資格そのものを撤廃している。
これについて「インプラントは一定期間機能して初めて『成功例』といえる。認定基準や審査は厳格であるべきだ」との批判もある。AIAIでは、第1回試験が行われた05年から1年足らずの間に600人以上の認定医が生まれた。ホームページによると、現在の認定医は731人。
受験資格で5年以上の学会在籍歴や論文発表、計100時間近い講習の受講なども課している「日本口腔インプラント学会」では、98年から11年間で約500人が認定医(専門医)になっている。
同学会の幹部は、「高度な技術を要するインプラント治療で歯科医が独り立ちするには、少なくとも数年は必要。
歯科医に成り立ての若手を認定医にするのは安易だ」と指摘する。ちなみに自分が専門医(旧認定医)の資格を取得したのは歯科医師になってから10年以上たった37歳の時でした。
それから5年が経ち今年一回目の更新ですがまだまだ勉強することが多く海外の学会の専門医をとろうと思っている矢先の出来事で少し驚いています。
やはり認定基準や審査は厳格であればあるほど勉強になり、結果として患者さんの信頼を得ることができるということですね。