前回に引き続き掌蹠膿疱症のお話です
ハンドブックからの引用ですが治療法としては悪化因子の除去が必要です
扁桃炎、歯周炎、副鼻腔炎、上喉頭炎などの治療、禁煙、金属の歯の詰め物の除去が必要になってきます
当院でも重症の掌蹠膿疱症の患者さんで炎症のあった扁桃腺の手術をしても改善しなかったのが
歯科金属を全てチタンにして歯周病の治療をしたところその後25年間、掌蹠膿疱症の再発がない患者さんが
通院されています
必ずしも歯科金属を取り除いたり歯周病の治療をすれば掌蹠膿疱症や金属アレルギーが改善するとは限りませんが
いずれにしろ歯周病の歯科金属も体に悪い影響を与える可能性ありますから
治療をお勧めします
「掌蹠膿疱症ハンドブック」が当院と連携をとっている兵庫医大から送られてきました
掌蹠膿疱症ってご存知でしょうか?
手のひらや足の裏に膿をもった水ぶくれが繰り返しできる病気で日本にも13万人以上の患者さんがおられ重症化すると関節炎や糖尿病や高血圧などの合併症を引き起こすことがあります
そんな恐ろしい掌蹠膿疱症の原因が歯周病や歯の詰め物の金属アレルギーであることも分かってきています
お口の中に炎症があるとそれは全身に影響を及ぼし、掌蹠膿疱症だけでなく他の病気の引き起こす可能性があります
歯周病や歯の根の先が化膿している、あるいは金属アレルギーの原因となる詰め物がある方は一度歯科でご相談することをお勧めします
健康な歯を抜かずに歯を並べれることもあります
しかし、健康な歯を抜かないと歯を並べれないほと歯の大きさと顎のサイズのバランスが悪い時があります
そんな時歯を抜かずに治療する方法は大きく4つあります
1)奥歯を親知らずの位置まで移動させて行って前歯が並ぶようにする
この場合は奥歯が歯肉に埋まってしまい歯茎が腫れてきます 実際どこかで矯正してそうなって来院された方がいました
2)歯を削って細くして並べる
この場合はあまり削ると歯の形が細長くなってしまったり、歯が滲みたりするようになります
3)歯並びのアーチを大きくして側方に広げて歯を並べる
上記のレントゲンのように歯の外側の骨が薄くなってしまい将来歯周病のリスクが高くなります
4)顎の手術をして並べる
これが理想ですが大掛かりな手術を口腔外科にて行う必要があります
歯を抜かないで歯が並んでも歯周病や虫歯のリスクが高まったら結局歯を抜かないといけなくなります
歯を抜いて矯正する目的は将来、患者さんの歯を抜かなくて良いようにするためなのです
ただ、誤解がないように言っておくと
歯を抜かなくても良い人もいますし、少し歯を削れば歯が並ぶ人もいます、顎が大きくて横に歯を広げても大丈夫な人もいます
当たり前ですがしっかり検査してその人にあった矯正方法を見つけることが大切ということです