11月終わりにAAID(アメリカインプラント学会)Maxi Courseを開いている韓国のKDIからの依頼で講演をしてきました。
内容は「AAIDの資格試験の一つである口頭試問試験の準備について」です。
AAIDの専門医の資格試験は筆記試験と口頭試問とケースレポートの三つから構成されます。
筆記試験は150問で4時間、選択問題となります。次に口頭試問ですが、あらかじめ用意された5ケースについて試験官二人から15分づつ口頭試問を受けます。
そして最後に提出した3ケースについてプレゼンと口頭試問があり合計120分となります。これがなかなか難しくインプラント治療全般についてランダムに質問があります。その内容は実際の患者さんの治療を行う際に正しい治療プランと治療方法が選択できるかを問われる試験とも言えます。
例えば、50歳、女性、1型糖尿病、ほとんどの歯が重度の歯周病 この状態の患者さんに対してどう治療を進めていくのか?という問いに対して、
治療の選択肢、選択理由、治療手技、偶発症への対処などを順に答えていくことになります。
一次試験の筆記試験では単純にインプラント治療の知識を問われるのですが、二次試験の口頭試問では自分の知識をただの知識ではなく、
実際の診療に役立つ能力へ変換させていくことが必要になってきます。
でもこれをパスすると自然とインプラント治療のレベルがあがるように仕組まれています。
試験に通ることは二次的な副産物で患者さんへの正しい治療判断ができるようになることがこの資格試験の目的です