サイトウ歯科 院長ブログ

西宮市門戸厄神駅前「サイトウ歯科」の院長が歯科に関する記事を綴っています www.saitodental.jp

歯の噛み合わせ問題(6)

2024-08-26 17:26:51 | 歯科

噛み合わせが悪いと負担がかかった歯が壊れることは今までのお話で理解していただいたと思います

ただ、この噛み合わせというのは脳からの指令で顎の筋肉を動かしているのですが

その肝心の脳に異常が出て噛み合わせの力のコントロールができなくなる場合はあります

それが「はぎしり」「食いしばり」と呼ばれるものです

こればかりは噛み合わせが悪いわけではないので歯科医師にできることは

歯を守るためのプロテクターを患者さんに装着してもらうことになります

これが、身代わり地蔵ならぬ身代わりマウスピースです

これはどこの歯医者でも作ってもらえるのでマウスピースを身代わりにして歯を守りましょう


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歯の噛み合わせ問題(5)

2024-08-21 17:20:10 | 歯科

前回、歯の詰め物の治し方で歯の寿命が変わるというお話をしましがでは被せ物ではどうなのでしょう?

最近、レジン樹脂を歯に詰めるのではなく被せ物を作る場合はレジンブロックから削り出して作るCAD CAMといった技術が開発され

保険適応されたため、安く白い歯が入ると人気です

前回までの話を読まれた方はもうお気づきだと思いますが、そうです やはり削れてしまうのです

以前から入れ歯に使う硬質レジンという人工の歯はかなり硬いにも関わらず何年かすると削れてしまい

噛み合わせが変わってしまうので長持ちさせるためにセラミックや金属の歯を入れ歯に入れることもしばしばありました

これから何年も使っていくご自分の歯ですからどういった治療方法を選ぶのかかかりつけの歯科医師の先生とよく相談してから

治すようにしましょう

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歯の噛み合わせ問題(4)

2024-08-19 17:08:14 | 歯科

前回は歯並びや噛み合わせが悪い方は歯列矯正で噛み合わせを治すことが歯の長持ちにつながるというお話をしました

では若い頃に噛み合わせを治せばあとはもう安心と思った方も多いと思いますが

その後の虫歯の治療のやり方によって噛み合わせが変わってくる可能性があります

最近、歯の詰め物は金属ではなくレジンという樹脂で詰めることが健康保険内の治療では普通になってきていますが

実はこのレジンという材料は金属と違って削れていってしまいます

耐久性が上がったとはいえ金属と比較すると圧倒的に削れていきます

最近そのレジンの削れたところに噛み合わせる反対の歯が伸びてきて噛み合わせがガタガタになっている患者さんを多く見かけるようになりました

プラスチックであるレジンと金属では耐久力が全く異なるのですが見かけは白く、しかも保険で安く治療できるレジンが人気です

でも10年、20年後のことを考えると毎日金属のフォークとプラスチックのフォークを使えばどうなるか想像すれば

結果は明らかです

歯の詰め物一つにしても少しでも長持ちするものを詰めた方が歯が長持ちすることは明白です

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歯の噛み合わせ問題(3)

2024-08-15 17:01:23 | インプラント学会

前期までに噛み合わせが歯を長持ちさせるのに大切なことを説明しました

では噛み合わせが悪い方はどうすればいいのでしょうか?

「歯列矯正」が必要です

見かけを良くする目的で歯列矯正をする方が多いのですが、

本来、歯列矯正の目的は、腕が曲がっている、足の長さが左右違う、といった病気を治すのと同じように

病気を治すのが目的です

なので一番見落とされやすいのが歯並びはいいけど噛み合わせが悪い方です

見かけがいいので治療の必要を本人は感じていないのですが

負担が集中した歯から壊れていくとは避けられません

これも今までの話て当たり前のことですがなかなか理解していただけない事案です

まずは歯科医院にて噛み合わせについて相談してみてください

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歯の噛み合わせ問題(2)

2024-08-12 16:54:06 | 歯科

前回奥歯の噛み合わせが悪いと歯が失われるといった話でしたが、

では前歯は噛み合わなくてもいいのでしょうか?

まあ、普通に考えると前歯が全部ない方が奥歯だけで食事をしていたら負担が集中するから当然歯を失いやすくなリます

ただ、ここにもう一つ前歯の大切な役割があるのです

それは「繊細な感覚」です

噛み合わせると歯を支えている歯根膜という膜が神経を通じて噛んだ感覚を脳に伝えています

それを感じた脳は顎の筋肉に指示を出して噛む力をコントロールしています

そして前歯は軟らかいものをかみ切るために敏感に、奥歯は硬いものを噛み潰すために鈍感にできています

なので前歯が噛み合っていないと鈍感な奥歯で噛み続けることにより、いずれ奥歯が壊れてしまいます

歯はそれぞれの役割があるので奥歯が大切で前歯は大切ではないということはありません

全ての噛み合わせがしっかりうまくいっていることが歯が長持ちする条件となります

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歯の噛み合わせ問題(1)

2024-08-05 16:09:49 | 歯科

朝日新聞デジタルに 「奥歯のかみ合わせの悪化、歯を失うリスクが最大6倍に 10万人調査」との記事がありました

奥歯のかみ合わせが悪いと、残っている歯への負担が増し、歯を失いやすいと臨床現場では実感されていたが、

残る歯のさまざまなパターンを考慮した大規模な追跡調査はこれまでなかった。とのこと、、、

普通に考えて奥歯がなければ前歯に負担がかかって悪くなるのは誰でもわかることです

なのになぜ、わざわざ国立大学の研究チームや歯科医師会が追跡調査をして朝日新聞で当たり前のことを記事にするのか?

それは普通に考えて当たり前のことを臨床現場で歯科医師が患者さんに説明しても理解してもらえないからです

噛み合わせの大切さを理解していただけない方が多いので

「国立大学で10万人調べた結果、奥歯が無いと歯がなくなりますよ!奥歯を失った方!あるいは奥歯の噛み合わせが悪い方!歯を治しましょう!」

ということになったわけです


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