大宰府天満宮の梅が満開です。
約6,000本の紅梅、白梅、一重、八重と咲き誇り、境内は芳しい梅の香りに包まれている。
「呑み鉄」番外編、西鉄・天神大牟田線を北上して柳川、大宰府を訪ねて天神をめざす。
大牟田は江戸時代からの炭鉱の街。
隣の荒尾市(熊本県)と併せて日本の産業の発展を支えたのは三井三池炭鉱。
明治産業革命遺産の一部として世界遺産に登録されている。
08:52発の特急・福岡天神行きは観光列車「水都」は柳川の季節の風物詩をあしらった。
先頭の6号車は、「さげもん」の "柳川まり" をデザインしている。
8000系という旧型の特急車両、パノラミックな運転室に面したシートは子どもに大人気。
12分の乗車で西鉄柳川に到着。
観光列車のコンセプトとなった水郷の町・柳川は、詩人北原白秋が愛した町。
酒の肴は「柳川なべ」に「鰻のせいろむし」がお楽しみだろうか。
筑後川と矢部川に挟まれた市内を縦横に堀割が走る。巡る川下りは柳川観光の定番。
船は船頭さんの巧みな1本竿さばきに操られ、柳川城堀水門から場内に入っていく。
ちらほらと早咲きの桜が掘割に映って華やかだ。
柳川から西鉄二日市をめざして再び特急・福岡天神行きに乗車、今度は近代的な車両だ。
西鉄二日市で途中下車。太宰府線のペパーミントグリーンの6両編成に乗り換える。
この支線にも観光列車「旅人」がシャトルしていると云う。
太宰府の観光名所を描いた日本画の世界、和テイストあふれるデザインだそうだ。
夕暮れの太宰府駅は、老若男女に訪日外国人観光客まで入り乱れてとても賑やかだ。
駅前から参道にかけて、土産物屋を冷やかしたり、グルメを楽しむ人々で大混雑。
福岡中心街からのアクセスもよく、日帰り観光やデートコースにはぴったりの様だ。
京の都から大宰府へ左遷される日、庭の梅の木に別れを惜しんだという菅原道真。
道真のあとを慕い一夜のうちに大宰府まで飛んでいったと伝えられる「飛梅」。
樹齢1000年を超える御神木は散りはじめ。紅梅は今を盛りに咲き誇っている。
まっ、とりあえず大宰府で雅に梅酒でも。
門前で全国の酒蔵がつくる梅酒を150種が揃う "全国梅酒まつりin太宰府天満宮" が開催中。
でも、すっかり到着が遅れて参戦できずに残念。
二日市から福岡天神まではラストランナーの急行で20分の乗車。
ターミナル駅の大きさと機能的な美しさには驚き、博多は大都会だ。
高速バスターミナルと、三越と一体となった近代的な福岡天神駅。
周囲には高級ブランドショップ立ち並ぶこの一角に、めざす立ち飲み「角屋」がある。
この混在感が地方の大都市の大いなる魅力なのだ。
さてこの角屋さん、1階は立ち呑み、地階は椅子席、じっくり呑みたい人にも優しい。
しかし雑多なこの雰囲気、まだ暮れ切らない時間に席を探すのが大変な賑わいだ。
こうした店の割には味付けもしっかりしていて良い感じ、とくに "肉じゃが" は絶品。
でも小母ちゃん、さすがに大根は煮過ぎじゃないですか。
天神から福岡空港までは地下鉄で10分。ラウンジで缶ビールよりここで一杯が良いね。
西日本鉄道 天神大牟田線 大牟田~福岡(天神) 74.8km
大宰府線 西鉄二日市~大宰府 2.4km 完乗
優しい悪魔 / キャンディーズ 1977