香ばしいソースが絡んだモチモチの太麺、じっくり煮込んだとろろろの牛すじ、ゴロゴロっとサイの目の
煮込こんにゃく、たっぷりの刻みネギをのせた “ぼっかけ焼きそば” はどうやら神戸のB級グルメらしい。
L字カウンターに囲まれた大きな鉄板で、まるでお好み焼きのようにジュージュー焼いてくれる。
焼き色が付いてきた太麺におたまにたっぷりのソースをかけると、ジュッ、白い湯気と甘い香りが広がる。
そんな様子を眺めながら、冷たいジョッキーを呷って待つ。なかなかいい時間だ。
ほどよい待ち時間でボクの “ぼっかけ” が登場、目玉焼きのトッピングを奮発して、マヨネーズもかけちゃう。
量感たっぷりに口に運ぶ。太麺がモチモチ、ときおりシャキッシャキとキャベツ、奥歯にクニュっとこんにゃく、
濃厚な甘辛の太麺に、案外アッサリなぼっかけ(牛スジとこんにゃく)、食感と味の変化が楽しい。
後半、割り箸で突っついて黄身がトロリと麺を包むと今度はマイルドに美味しい。一食の価値ある一皿だ。
ここは多摩のターミナル立川、3路線が連絡する忙しい駅のコンコースに、なぜか「神戸」を見つけた。
ほんとは青梅線ホームの「奥多摩そば」を食べに来たんだけどね。美味しいイレギュラー発生が楽しい。
東京へ戻る中央快速に乗ったけど、シャツ(おそらく髪にも)についた甘い匂いが気になる呑み人なのだ。
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<40年前に街で流れたJ-POP>
真夏の少女 / 堀ちえみ 1982