旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

休日はローカル線で 東京にも旨い酒あり多滿が自慢

2016-05-21 | 旅のアクセント

 拝島線は、戦後、東大和にあった日立航空機立川工場への専用鉄道を取得するなど、
複数の路線をつなぎ合わせて開通させたなるほど開通の経緯が示すように拝島線は複雑だ。
萩山駅で多摩湖線とX字に平面交差、カーブを描がくホームはかなり無理な構造になる。
続く小川駅へは南に90度向きを変えて進入、国分寺線とこれまたX字に平面交差するのだ。

拝島線は小川駅を出ると再び西へ向きを変え、正面に山並みを見て上り勾配になりる。
左右の車窓には徐々に畑や緑が占めるようになると、わずか20数分の旅は終わる。
青梅線、五日市線、八高線がクロスするJR拝島駅の隅っこに、間借りをするように終着。
それでも西武新宿へと向かう急行は、青梅線と張り合うかのように堂々の10両編成だ。

拝島駅は福生市と昭島市にまたがる。西武側は横田基地の町。
駅前には “Welcome To 福生” の看板。JRの線路から拝島線とクロスして基地へと引込線も伸びる。

 多摩川の河原に向かって歩くこと15~20分、「多滿自慢」の石川酒造を訪ねた。
文久3年(1863年)の創業、この地に酒蔵を建てたのは明治13年だそうだ。

和食・そば処「雑蔵」は、有形文化財に指定された明治31年建造の土蔵を用いている。
少々ひんやりとした店内に淡い照明を灯してJAZZが流れている。なかなか雰囲気が良い。
粋な江戸っ子を気取って“板わさ”で一杯、酒は淡麗吟醸を徳利でいただく。

“板わさ” と来たら “出汁巻き玉子”。甘めの出汁で焼いた玉子がおろし醤油で美味しい。
仕上げに岩海苔が付いた “ざるそば” をつるりといただく。締めて3,000円也。
お手頃に多滿自慢と粋を楽しませていただいた。東京にも旨い酒があるのだ。

<40年前に街で流れたフォークソング>
酒と泪と男と女 / 河島英五 1976



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